●最後に私は花を摘みに行った。
このお話は、昨日のブログ(●病気を呼び込む遺産)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12085736780.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
ある時、こんな電話相談をいただきました。
「この家に住み始めてから、家族が次々に病気になっていくです。
きっと、この家には何か悪い霊でもいるのではないかと思うのですが、
調べてもらえますか?」とこんな相談内容だったと思います。
彼女の祖父にあたる人が亡くなり、
その遺産は、3人の子供達と奥さんに分配されたいいます。
法律に基づいて、お金になる株券などと預貯金の半分はまず奥さんに、
残りを3人の子供達に分配されました。お金はきっちり分配出来るので簡単です。
その他、車や絵画、保有していた土地などは話合いとなりました。
話合いの結果、奥さんは今住んでいる自宅を、長男は骨董品と絵画類を、
次男は別荘を、長女は車と土地を相続しました。
アパート暮らしだった長女家族は土地を相続すると、すぐにその土地に家を建てました。
車も手に入り、念願の一軒家暮らしとなったのです。
ところが、家の完成から1年が経った頃から、夫が病気がちになり、入院したのを皮切りに、
息子さんが肺の病気になり入院。
彼女も度々具合が悪くなり、週に一度は病院で点滴を打つようになり、
酷い時には、家族全員が入院という時もあったといいます。
彼女は、不安になり占い師の方に診てもらうと、家が良く無いと言われたといいます。
その頃、別荘を相続して、そこに移り住んでいた次男にも多少の不都合が生じていました。
以前訪れた時は、とても良い環境で空気も眺めも良く素晴らしい別荘だと思っていた家も、
いざそこに住んでみると、思っていたのと違う事が多々あったといいます。
そんなある年の正月、兄妹で実家に集まった時、お互いに今の愚痴を言いあっていると、
お祖母さんが、「そんなだったら、お互いの家を交換したら、と言ったのです。」
この話には、別荘に住んでいた次男はもちろん大乗り気。長女の方はというと、
夫は会社を辞めて、自宅で出来るインターネットの仕事をしていたので、
通勤には問題無い上に、息子も空気の良い環境は病気にも良いという事で、
結局、長女の家と、別荘を交換する事になったのです。
こうして、二人は家を交換しました。
その後、別荘に移り住んだ長女の方は問題無かったのですが、
長女の家に移り住んだ、次男家族に異変が起きはじめたのです。
引っ越してから1ヵ月もしない内に、夫が腹痛を訴える様になり、
病院に行くと、虫垂炎だったといいます。やがて、長女も同じ様に虫垂炎。
そして、なんとほどなくして奥さんも急激な腹痛にみまわれたのです。
自分も虫垂炎だと思って、病院に駆け込むと骨盤腹膜炎だったといいます。
これはおかしいと思い、別荘に住む長女に電話して聞いてみると、
何か分からないけど、ある占い師に聞いたらその家が悪いと言われたという事を聞き、
奥さんはとても不安になったという。こうして、彼女は私に電話してきたのである。
「この家に住み始めてから、家族が次々に病気になっていくです。
きっと、この家には何か悪い霊でもいるのではないかと思うのですが、
調べてもらえますか?」と。
私は家に問題があるのか、まず家の見取り図を教えてもらい、
住所などからも調べたのだが、家相的には、悪いどころか良い家のなのである。
そうなると、他の占い師が言ったという、家が良く無いとは、どういう事なのか。
本来なら電話相談で、現地に赴くという事はしていないのだが、
無性に気になった。家相的に良いのに、なんで家が良く無いのだろう。
林だった土地に、新築を建てているので、前の家の因縁があるという訳でも無く、
まだ、その家で死者が出ている訳でも無い。
ただ、そこに住んだ2家族の全員が病気になるという不可思議な現象。
そして、占い師が言った、「家が良く無い」とは、いったい、
気なる。無性に気になる。私は意を決して、その家を診に行く事にした。
住所から大体の場所は分かるのだが、
念の為に、9時半に近くのコンビニで待ち合わせる事にした。
すると、5分前に「あのう、かやさんですか?」と声をかけられた。
「はい。よろしくお願い致します。 」
ここからは歩いて行ける距離なので、徒歩で迎えにこられたという。
車に乗り込んで、案内されながら車を走らせた。
もう車を走らせて1分もしない内に、右に曲がって、
しばらくすると、「ここで。」と言われた。
ご自宅には車1台分の駐車場しかないので、ここに停めて歩いて行くとの事。
道路沿いのガードレールに、花束が置いてある。
職業柄、こういう物にすぐ目が行く。
誰か亡くなったんですか?
「はい。随分前ですが、交通事故で・・・」
「そうですか。」
その道路を横断すると、すぐに「あの家です。」と言われた。
「えっ、その2階建ての?」
「はい。」
その瞬間、一発でこの家の家相がどうして悪いのか分かった。
当然、私はやや離れた場所から見ただけだから、
その家の間取りには、関係無く、
その家の方角も関係無く、
その家は、家相が悪いと判断出来た。
なるほど、
いくら平面な地図を、見ても分からなかったはずだぁ。
その家は、
道路よりも低い土地に建てられていたのだ。
1階の半分から下が、道路より低い位置に建てられていた。
いくら建てた家の家相が良くても、
これでは全体的に言って悪い家相となってしまう。
占い師が言ったのは、この事だったのだろう。
道路より低い位置にある家だと分かったのかなぁ。
だとしたら、私よりも凄い占い師だ。
「どうぞ、お入り下さい。」
とりあえず、悪い所は分かったが、
折角来たのだ。他に悪い所が無いか見させてもらった。
すると、居間がなんとなく朝だというのに暗い。
道路側に庭があるのだが、
庭に植えてある小さい木々に、沢山の葉が生い茂り、
居間に入る太陽光を遮断していた。
「あの木々は無い方がいいです。
家に入る太陽を奪っているのはもちろん良く無いのですが、
低い土地の場合、いつまでも湿った庭は霊を呼んでしまいます。」
庭に出て見ると、新たに気がついた事があった。
道路との間には、コンクリートの擁壁(ようへき)があり、
排水などの工事もちゃんとしてあったのだが、
一部、土がむき出しの部分があった。
そこが崩れる心配はなさそうなので、施工しなかったのだろうが、
道路側の斜面の土層はなるべくコンクリで見えなくした方が良い。
あと、庭と居間の間に、榊(さかき)を植える様に勧めた。
低い土地に建つ家というのは、
見下ろされるというだけでも、余り良いとは言えない環境であるが、
それよりも、浮遊霊が、低い場所に来やすいという点があげられる。
例えば、この家に来る前に、道路に花束があったが、
あの霊も、多分一度は低いこの土地にフラッと来たのではないだろうか。
これは死んだ人に限らない。
生きている人だって、坂を上るよりも、坂を下る方が楽である。
これは死んでからも変わらないのである。
浮遊霊は低い土地に、自然と足がむくと言ってもいい。
だから、この家の様に、
低い土地で、なおかつ木々が生繁って、太陽光が届かない家となると、
浮遊霊が好きな家となり、病気の温床となりかねないのである。
それで、太陽を阻む木々をまず失くす様に言ったのである。
あと、念の為に、木を切った後、
浮遊霊供養をするようにアドバイスした。
先の交通事故があった場所と家を結ぶ線の庭の間の場所に台を置き、
そこにお線香とお花を飾り、1週間ここにいる霊へと言って、
成仏を祈って手を合わせてあげる事。
居間に戻ると、壁際にお札が貼ってあった。
聞くと、この家を建てた時に長女夫婦が貼ったものだという。
逆算すると、約1年半前だ。
「お札にも寄りますが、普通、お札も有効期限が1年だと思って下さい。
だから古いお札はお守りなんかと同じように、
お正月に神社などのお焚きあげで燃やして、新しいお守りやお札を購入して下さい。」
もちろん、買った神社に戻してお焚きあげするのがべストです。
古いお札をありがたいといつまでも貼っている家がありますが、
もしそのお札の有効期限が1年だとすると、逆に良く無い事があります。
希に浮遊霊が、その古いお札を頼ってよってくる事があるのです。
奥さんは、咳をしながらも、一生懸命メモをとっていた。
最後に、私は花を摘みに行った。
失礼、ちょっと言って見たかっただけです。
花を摘みに行くとは、昔ヨーロッパの上流社会で貴婦人たちが、
トイレに行く時に使った隠語である。
つまり、最後にトイレを拝借した。
すると、トイレのフタが開いている。
聞くと、余りトイレのフタは閉めないという。
普通の家でも、トイレのフタは閉めた方がいいのだが、
特に低い土地にお住いの場合、
トイレのフタを閉めないと良く無い。
信じられないかもしれないが、トイレの水と介して、
動物霊が家に入って来る事があるのである。
やっぱり低い水の方にやって来やすいのである。
だから、トイレのフタはいつもする。
そして、長い間留守をしたら、帰って来たら、
直ぐに使う前に、一回何もしないで水を流す様にアドバイスした。
これも病気の原因になりうる事である。
その後電話を頂いていないので、
ちゃんとアドバイス通りしたかどうかは分からないが、
本当なら、道路よりも低い土地に家を建てない方がいいのである。
う~ん。
書き終えたら、もようした。
これで失礼します。
花を摘みに行ってきます。
END