●3つの段ボール箱


 


このお話は、昨日のブログ(●出戻りした姉さんが連れて来た霊)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12069852228.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ

 

お姉さんが、実家に戻って来たのは、今から半年前の事だという。

お姉さんという方は、彼女よりも4歳年上で、社内恋愛のうえ、結婚。

その後、夫の大阪転勤に合せて大阪に移り住んでいたという。

ところが、今から2年前に夫が急病になり、

お姉さんの看病虚しく、1年後に亡くなってしまった。

その後しばらく、夫が居なくなった賃貸アパートに独りで暮らしていたが、

母親が大阪に行って、お姉さんに実家に戻って来る様に説得したという。

ただ、その後が結構大変だった様で、

大きな家具は粗大ごみに出したり、夫の物はまとめて夫の実家に送り、

彼女の持ち物は、梱包して実家に送った。

また実家では、半分物置になっていた姉の部屋を復活させる為に、

妹さんと父親が、急いで片づけたり掃除したりしたという。

こうして、半年前、姉が再び我が家に戻って来た。

始めは気落ちしていた姉だったが、

2週間もすると、元気になりまた仕事を探してみると言った。

家も以前4人家族だった時の活気が戻って来た様だった。

その後、姉も以前勤めていた業種の会社に就職して、1週間が経った。

すると、家の中で、異変が起きはじめたという。

真夜中あたりになると家のどこかで、人間の声らしき音が聞こえだしたのである。

最初は、空耳ではないかと思ったが、真夜中なので、よーく聞いてみると、

「う~ん。」「う~ん。」という人間がうなっている様な声が聞こえてくるのだという。

妹さんは、こんな声が聞こえるのは自分だけ?と思い、翌日両親に話すと、

なんと両親も、真夜中にそんな声を聞いたというのだ。

そして、お姉さんにも聞いてみると、やはり、真夜中の声を聞いた事があるという。

その家族全員が聞いたという人間の唸り声について、

1つだけはっきり言える事があるという。それは、家の2階は3部屋あり、

それぞれ両親、妹さん、お姉さんが寝ている。

そして、それぞれ声は、部屋の外から聞こえるという事実。

つまり、声の主は、1階か、廊下からするという事は分かっていた。

しかし、誰も怖くて、声がするとトイレにも行けなくなったという。

そんなある日、父親が、2階にあるトイレに起きて部屋に帰る途中で、

あの「う~ん。」という声を聞いたのである。

それは地下から聞こえてくる様な、うめき声だったという。

つまり、声は一階からか、家の下から響いてきていると分かったのである。

また声は、毎日聞こえる訳では無く、3日おきとか、時々聞こえるのだという。

一見、とても不思議な現象だが、電話をしてきた妹さんには、

思い当たる事があるという。

それは、この真夜中にするうめき声は、姉さんが、家に出戻ってくるまで、

こんな声がした事は一度も無かったという。

これは姉さんが、霊を連れて来たに違いない。と言うのだ。

これには、他にも心当たりがあり、

それは、亡くなった御主人が霊になっても一緒についてきたのではないか。

もしくは、以前、お姉さんは、流産した事があり、

その水子が、一緒に霊になってこの家に憑いてきたのではないかという。

この事については、親には相談したが、お姉さんには言っていないという。

私は、お姉さんが連れて来た霊だと思うのですが、どうしたらいいでしょうか?

そんな相談だった。



































 

 


 


実は私も、電話でここまで聞いた限り、

この方の家で何が起きているのか見当もつかなかった。







 


まず、相談者の妹さんや読者の方がもっとも気にしているだろう、

うめき声の正体、もしくは霊の正体が、

お姉さんが作った水子ではないかという事だが、

私は水子関係無いと思った。




なぜなら、


基本水子は声を出して人を脅かすとか、声によって訴える事はしない。

なにしろ、声を出すという機能を覚える前に亡くなっているので、

水子による声での霊障は、私としては今まで聞いた事が無い。








次に、相談者の妹さんが気にしていたのは、

お姉さんに霊が憑いてきたという事だが、

これは有りえる。




浮遊霊が憑く場合や、亡くなった御主人の霊が彼女に憑いていて、

一緒に実家に来てしまうという事はあるだろう。





 

ただ、この場合、

1つ疑問が残る。






というのは、霊がお姉さんに憑いているなら、


なぜ、うめき声はお姉さんの部屋からではなく、一階からするのだろうか?

お姉さんに憑りついた霊が、一時的に離れる場合はあるだろうが、

毎回うめき声が1階からするのは、理解出来ない。

つまり、お姉さんに亡きご主人などの霊が憑りついて起きている現象ではないだろう。





となると、

さっぱり原因が分からないのである。






 


話を聞いていて、

1つだけ気になる事があるとすれば、

うめき声が始まったのが約5ヶ月前、

その後、時々起きるうめき声という事だが、

エスカレートしていない。






どういう事かというと、

始めはうめき声だったのが、怨みの言葉なり、誰かが病気になるなど、

段々と悪い方向に行っていない。

つまり、この「う~ん」といううめき声は、

誰かを怨んでいるとか、家族を不幸にしたいなどの邪念が無い感じはする。



 

それだけは、なんとなく彼女に伝えたが、

相談者の家族にすれば、原因が分からない限り、

気持ち悪さは、これからも続いてしまうだろう。




ただ、分からないものは分からないので、

彼女には、もしうめき声が一階のどこからするのか、

分かったら、また電話して下さいといって、その時は終了となった。










 

それから1ヵ月位経った時だろうか。









私がもう忘れかけていた頃、また彼女から電話があった。







あの後、ご家族で話し合ったそうで、

うめき声が、そんな悪いものでは無いのなら、

勇気を出して、今度うめき声が聞こえたら、

みんなで1階のどこから声がするのか調べてみようとなったという。





 

そして、翌日、

深夜うめき声が聞こえ出した時に、

父親と妹さんが、一緒に1階に降りて行こうとした。

すると、階段を一段下った時に、

うめき声が、パタリと止まってしまったという。







それは何度やっても同じだった。

誰かが、2階から階段を一段降りた途端に、

うめき声は、パタリと止まってしまうという。







これでは、一階のどこから声がしているのか一生分からない。

困った末に、家族の一人が、

1階で寝てみてはどうだろうか?という案が出たという。







そこで、父親と妹さんが、一階で寝る事になった。







すると、真夜中、

あのうめき声が聞こえ出した。





今度は今まで聞いていた声よりも、少し大きい。


やはり、うめき声は1階からだったのだ。






最初に気づいた娘さんは、そっと父親を起こし、

うめき声のする方に、そっとなるべく音を立てない様に近づいたという。




 

すると、なんと声は2階へ行く階段付近からするという。

そっと階段に近づくと、

父親が、何か階段の中から声がしてくる感じだぞ。と囁いた。

階段の下には、収納スペースがある。






そこで、父親が収納スペースを開けると同時に、

娘さんが電気を点けた!






 

その瞬間、あのうめき声も止んだという。







うめき声が階段の下の収納スペースからしてきた事が分かったのだが、

そこには、骨壺など特に変な物は置いていないというのだ。


収納スペースは、結構広く、2段になっていて、

現在は色々な物が入っている物置として使っているという。




 


こうして、もしうめき声が一階のどこからするのか、

分かったら、また電話して下さいと言ってあったので、

彼女は再び電話したきたのだった。







 

 

「なるほど、階段の下の収納スペースから?」






ただ、骨壺など特に変な物は置いていないという。

位牌や仏具も置いていないとの事だった。





しかし、何かその収納スペースの中に、

うめき声を出したものがあるはずである。





こういう風に、物が沢山ある場合、

絞り込む必要がある。





今回の場合は、比較的簡単だった。





 

うめき声は、お姉さんが家にやってきてから起きる現象である。




つまり、その階段下の収納スペースの中に、

お姉さんが家にやってきてから入れたものに限定して考えれば良い。




 

そこで、彼女に、

その収納スペースの中で、お姉さんが来てから入れた物を教えてもらった。






すると、

お姉さんが引っ越して来て、部屋に置けない荷物が段ボール箱3つあるという。

その収納スペースに、そのまま入れてあるというのだ。





そこで、それらの段ボール箱を開けてもらった。








1つ目の段ボール箱は、

主に思い出の品だった。写真や小物。本といったもの。






2つ目の段ボール箱には、

急には使わない衣料が入っていた。





そして、

3つ目の段ボール箱が問題だった。






その中には、

亡くなった御主人との思い出の品や、

流産した子供関係の物など、以前の暮らしを思い出させる物が入っていたのだが、

私が、その中で気になったのが、

子供を流産した時に、寂しい気持ちになり買ったという

骨董品の人形である。






一般にアンティークドールと言われているフランス人形で、

聞くと、結構な値段だったという。






 

私は原因はこの人形だと思った。






人形に特に悪い霊が入っていなくても、

こうした高価な人形や、古い骨董価値のある人形には、

作者の思い入れや、今まで可愛がった持ち主の念が入っている物が多い。

したがって、こういう人形は倉庫や暗い物置に入れっぱなしにしないで、

3月3日のひな祭りには必ず出してあげるのはもちろん、



時々に飾ってあげる必要があるのだ。




また、念が入っていそうな人形やぬいぐるみを仕舞っておいてはいけない場所が、

普通の家には、2ヵ所ある。






それは、階段の下の収納と、台所の床下収納である。

これらの場所は、普段からその収納場所の上を踏んで歩くので、

念が入っている人形やぬいぐるみを、足蹴にされる場所に入れておくと、

今回の様に、不思議な現象で訴えかける事があるのである。







 


その後、その人形はすぐに階段下の収納から出され、

綺麗に拭かれてから、居間に飾られた。








それ以後、真夜中のうめき声はしなくなったという。

END