●不倫の想い出



 

霊長類である私達人類は、霊能力がある人でも、

その能力を発揮できる人は少ない。

それは肉体があっても、それを使いこなせない現実と似ている。

完璧な肉体を持っている時は、どれも完ぺきでは無いとも言える。

例えば、ある時目が見えなくなったとする。

すると、耳の能力が今までの倍の力を発揮し始める。

両手が使えなくなった子供は、両足が人の倍の能力を発揮し始める。

もし、貴方の体のどこかに欠陥が生じたら、

それは貴方の他の才能を誕生させる時期だと思っていい。







 


英語の勉強をしていると、よくこんな話を聞く。

「私は話すのは苦手だけど、

 相手が話しているのは聞き取れます。」




 

これは霊感に似ている所がある。

幽霊を見たり、そこに居る霊を感じる事は出来ないが、

亡くなった人や、生きている人からの念が、

直接その人を指名して向かって来る念だけは、感じ取る事が出来る人は多いのである。






 

例えば、急に友達のAさんに会いたくなったと思ったする。

ところが、連絡を取ろうと思っていたら、逆にAさんから電話が来た。

5年ぶりであった。




これは偶然では無い。



貴方はAさんからの生霊をキャッチしたのである。



つまり、貴方は自分を指名して向かってくる念を感じ取ったのだ。


この様に、不特定多数に向けて発している念はキャッチ出来なくても、

自分だけに向けて飛んで来る念をキャッチ出来る人は多い。





これは生霊だけに限らない。







例えば、貴方がテレビゲームを楽しんでいたとします。

その時、ゲーム内容とは全然関係無いのに、

ふと急に、亡き母の事を思い出したりする事があったとします。





そんな急に故人を思い出す瞬間、

実はその故人の霊が、貴方の近くに来ている事が多く、



それを貴方がキャッチしたのです。






故人の霊が、側に寄ってきている時、

その霊は、貴方に何らかのパワーを送っている事が多く、

そのパワーの強さによって、キャッチ出来る時もあればキャッチ出来ない時もあります。







そんな場合、

よくこんな質問を受けます。


「側に寄って来た故人の霊は、どうして私の所へ今来たのでしょうか?」




これは、もうそれぞれの故人の性格に寄るので、

一概に断定できませんが、

貴方の思いだし方に寄ります。




例えば、ただ何となく個人の顔が浮かんだとか

そういえば、あいつもゲーム好きだったなぁ。とか漠然に思い出しただけなら

その故人の霊は、貴方に懐かしくて見に来ただけかもしれません




あるいは、

そういえば、亡き父はビール好きだったなぁ。という思い出し方なら、

亡き父の霊は、貴方に仏壇にビールを供えて欲しいと望んだのかもしれません。




あるいは、

ああ、お祖母ちゃんの墓参りにだいぶ行っていないなぁ。という思いだし方なら、

亡きお祖母ちゃんの霊は、


貴方に墓参りに来てほしいという願いを伝えに来たのかもしれません。







 

ところが、

それらとは全く違った思い出し方をする人もいます。





ある時、電話相談の途中で、

相談者の女性が、こんな事を言いました。





「亡き夫は、生前不倫をしていました。

 それも相手の女性も家庭をもっている方で、ダブル不倫というものです。

 給料は月3万しか入れてもらえず、

 残りは全て不倫相手との交際費に消えていたのです。」



彼女のご主人は、5年前に交通事故で亡くなっていた。




その後彼女は、娘を育てる為にも働き出して、

最近やっと落ち着いてきて再婚も考える様になったという。

今までは、亡き夫に受けた仕打ちも忘れて、

がむしゃらに働いてきたという。




ところが、最近になって、

やたら亡き夫の事を、思い出すというのだ。






お風呂に入っている時に、急に、

「ああ、そう言えば夫は、

 週に2回は不倫相手の奥さんとホテルに行ってたんだわ」とか、



料理を作っている最中に、

「そう言えば、生前夫に今月はもうお金が無いと言っても、

 お前のやりくりが悪いと言って、家にお金を入れてくれなかった。」

と、そんな嫌な思い出ばかりが頭に浮かぶんです。




「先生、私は夫が生きている時は、

 不倫とお金に苦しみ、

 夫が亡くなった後は、

 夫が行った生前の仕打ちを思い出して、落ち込んでしまうのです。

 夫はいつになったら、私を解放してくれるのでしょうか?」




 

夫の死後、5年間夢中で働いてきたという彼女。

その間、余り夫の事は思い出さなかったのに、

最近になって、急に夫の事が脳裏に浮かぶ様になったという。

それも生前の夫の嫌な面ばかりが思い出させるという。






 

実はこれも、

亡き夫の霊が、彼女の側に寄って来たのを、

彼女がキャッチした例である。







ただし、上の数例とは違って、

彼女の亡き夫の思い出す事といったら、生前の夫の嫌な面ばかりだという





実は、この場合、違った意味がある。




例え不倫していた夫とはいえ、人の子である。

どうせ自分を思い出してもらうなら、良い思い出を思い出して欲しいはずだ。

それなのに、どうして側に来てまで、また悪い思い出を思い出させるのか。





それには理由があるのです。







人は亡くなると、どんなに悪い人でも段々と改心していきます。

また生前、どんなに嘘つきでも、嘘は言わなくなります。

そして、生前悪い事をしたと思う時は、後悔し、謝りたくなります






 

つまり、貴方が故人の事を思い出した時で、

なぜか、その故人の悪い面ばかりが思い出させる時、



その故人は、貴方の側にやって来て、

貴方のその思い出している事について、謝っているのです





例えば、彼女の場合で言えば、

「ああ、そう言えば夫は、

 週に2回は不倫相手の奥さんとホテルに行ってたんだわ」と思い出した時、



亡き夫は、貴方に、

「生前不倫してしまい、本当に悪かったな。」と謝っているのです。




また、

「そう言えば、生前夫に今月はもうお金が無いと言っても、

 お前のやりくりが悪いと言って、家にお金を入れてくれなかった。」と思い出した時、

亡き夫は、貴方に、

「生前家にお金を余り入れなくて、本当に悪かったな。」と謝っているのです。




 


私が、彼女にそう説明すると、

彼女は、静かに、


「そうですか、夫が私に・・・

 そうですか。夫が・・」



生前は、一度も謝ってくれた事は無かったという。




彼女は、これから少しだけ前向きに生きていける様な気がします。

と言って電話を切られた。





 


謝る夫の霊は、次はきっと彼女を応援するようになるだろう。



彼女はまだ40代。

人生はこれからである。頑張って!

END