●難産のデパート
このお話は、昨日のブログ(●難産の家)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12053479401.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
私の従姉妹(いとこは結婚して、東京の八王子という所に嫁いだと聞きました。
そんなある日、彼女のお兄さんと会ったのです。
久しぶりだったので、昔の頃の話に花を咲かせていたところ、
妹さんは、八王子市にある旧家の嫁として暮らしているということですが、
現在1人目を妊娠中だと言うのです。
その八王子にある旧家には、ある悪い因縁があるのだというのだ。もう何代に渡り、
その家の女性は、難産になるか、妊婦が死にそうになるのだそうだ。
それはもう曾祖母の時代に始めり、祖母の時が一番酷く、
それはもうもう少しで母子共に死ぬという程の難産で、
しかも産まれた息子さんは、ひどいアトピーになり、
生れて2ヵ月後には顔中に発疹があり、その後両手に移り、
心臓も弱い子供だったという。そして夫のお母さんが、彼を生む時も、
妊娠高血圧症候群になり、お産の時には血圧が185までいったという。
しかも、5時間頑張っても子宮口があまり開かないまま破水してしまったという。
結局、苦しんで苦しんで緊急帝王切開となったそうだ。
しかも、産まれた子もまたも酷いアトピーになったという。
そして今、いとこの彼女がその家で出産をまじかに控えているのである。
しかも、妹の出産は、早くも問題が少しある事が分かっているのだそうだ。
「どうやら逆子らしいんだ。 なんか嫌な予感がするんだよね。」と彼。
その他にも、調べる限り、比較的頭の大きな赤ちゃんですね。と言われたという。
頭の大きな赤ちゃんは、難産になりやすい。つまり、四代続いて因縁が起きるというのだ。
妹さんは、体格も小さい方だし、体力も余り無い方だから、
死ぬんじゃないかと、お兄さんは心配しているのだ。
四代続いている因縁!なんか話を聞いていて、ゾクッとした。
少し嫌な予感が巡った。本当に良からぬ因縁があるのかもしれない。
私は、彼のたってのお願いで、おめでた祝いを兼ねて、
一緒に八王子の妹さんの所に行ってみる事になった。
私達は翌日、直ぐに八王子に向った。
自動車で、首都高速から中央自動車道に、
そして八王子インターで降りた。
昔は大変な距離だと思っていた八王子も、高速を使うとアッという間だ。
八王子と言えば、高尾山が有名だが、
妹さんが嫁いだ家は、その途中にあった。
旧家と聞いていたので、
大きな門構えと古いお屋敷にワラぶきの家を想像していたが、違った。
二階建ての大きな家ではあるが、大きな門は無く、屋根も瓦だ。
インターを降りた時点で、予め妹さんに電話を入れておいたので、
私達が着いたら、直ぐに妹さんが出向かに出て来た。
「いやー、お久しぶりですぅ。」
ショートカットの愛くるしさは、昔のままだったが、
姿かたちはすっかり大人の女性で、お腹もふっくらしていた。
昔は、「ヒロちゃん」「ムッちゃん」と呼び合っていたが、
今は、どう呼んでいいのか分からないでいると、
「かやさんは、今どこに?」という質問が来た。
そうだよな。さすがに「ヒロちゃん」じゃないか。
「はい。今、練馬の方に住んでいます。」(この時はまだ千葉に居なかった)
私達は、とりあえず家に入ると、
彼女が嫁いだ家のお義母さんや御祖母さんに挨拶した。
二人とも良さそうな感じの女性である。
ご主人は海外に出張中で、来週帰国する予定だという。
それにしても、家の内部は、外見とは段違いの綺麗さである。
聞くと、内部だけリフォームしたという。
玄関や今は、2階部分を取って吹き抜けになっており、
床の木も新しくして床暖房にもなっているという。
ただ壁は昔の雰囲気を残して白壁に木という素敵な昔のデザインが残されている。
私とお兄さんは、本来の来訪の目的を悟られない様に、
何気ない会話に30分ほど付き合い、
妹さんのおめでたのお祝い物を渡した。
そんな中、私はつい口を滑らし、
「男の子?それとも女の子?」と聞いてしまった。
どうやらお義母さんや御祖母さんの前では禁句だった様だ。
「ああ、主人と話し合って、
調べない事にしたんです。」と彼女。
旧家の長男の嫁である。男の子を望まない訳が無かった。
ちょっとだけ気まずくなったのもあり、
私達は、ムッちゃんの寝室へ行って話す事にした。
お姑さん達と離れて、寝室に入ると、
さっそく本題に移った。
お兄さんが、妹のムッちゃんに、
「逆子は大丈夫なのか?」と心配そうに聞くと、
彼女はケロッとした顔で、
「逆子?
全然大丈夫よ。
先生が言っていたけど、
妊婦さんの半分は、逆子になるんだって。」
男なんてこんなものである。
お兄さんも私も、逆子と聞いただけで、大変な予感をしてしまったが、
当の本人は、別になんの心配もしていなかった。
先生が言うには、だいたい妊娠28週までは、半数の妊婦は逆子だという。
そしてその時期に逆子であっても特に問題は無いらしい。
そのうち逆子体操などで少しずつ対処していけばよいとの事だった。
また、頭の大きさの問題も、
お医者さんが言うには、頭の大きさよりも、
子宮口が開かないと帝王切開になる可能性はあるという事で、
破水してしまって、促進剤や子宮口を柔らかくするお薬を使っても、
子宮口が開かない場合には、帝王切開も考えますと言われ、そんな心配はしていないという。
やっぱり当の本人に話を聞いてみるものである。
男のお兄さんのとんだ取り越し苦労だ。
ただ、それとは別に彼女には、
心配な事が3つあるという。
1つは、今までのこの家の難産という因縁である。
彼女は今は大丈夫だが、これからどうなるか不安なのだという。
そして、もう1つは、
お姑さんである、お義母さんの事だった。
ご主人の話だと、
ご主人が産まれた後に、水子がいるらしい。
そして、その水子は闇に葬られたのか、最近まで夫もまったく知らなかったという。
それが最近、手紙を整理していたら、
母宛ての昔の手紙が見つかり、
そこにケンちゃんにも弟か妹が出来て良かったねみたいな事が書いてあり、
お母さんに問い詰めると、どうやら流産したみただったという。
そして、3つ目の彼女の不安な点は、
この家にあった。
予め電話で前日この家の見取り図を用意してもらっていたのだが、
その図面を見て、私は一目見ただけで、
この家の難産の1つの大きな理由を見つけてしまった。
それは家相の中でも、比較的大きな欠陥で、
難産の原因になりうる問題点だった。
私がその事を、まさに彼女に指摘しようとした時、
彼女は急に、
「実は、妊娠してから、
この家で変な事が起きるんです。」と言い出した。
「変な事って、何?」と聞き返すと、
今までは、特に変な事はまったく無かったらしいが、
彼女が妊娠してから、家の北側にある部屋辺りを歩くと、
誰かにスカートを軽く引っ張られたり、
足首を誰かに軽くつかまれる感じがする事があるというのだ。
さっそくその北側にある部屋に案内してもらった。
8畳位の少し広い部屋だが、今は物置になって、
ドアを開けると、大きな棚にもらい物とかの箱がぎっしり保管してあった。
いつの頃からか、
夫が物心ついた頃には、もうこの部屋は物置になっているという。
窓はあるが、カーテンがしっかり閉めてあり、
電気をつけなければ、真っ暗だ。
この部屋に荷物を入れに来たり、この部屋の前あたりを歩いている時に、
足首を触られたり、
スカートが引っ張られるか何かに引っかかる様な感じを受けるのだという。
空気がよどんでいるし、いい感じはしない。
私は何かいる様な気がした。
そして、いるとすれば・・・・
「あれ」かな・・・・
それにしても、
家の因縁といい、
お義母さんの水子といい、
難産の家相といい、
最後の「あれ」を入れると、
この家は、まるで、
難産のデパートだ!
最終話は、明日のブログに続く。