●怨念タンス





家族が亡くなるという事は、とても悲しい出来事である。

占いの仕事をしていると、

どうしても、そんな大切な家族を失ったという方からの相談を受ける機会が多い。






 

だいぶ前の話になるが、

23歳の娘さんを病気で亡くしたというご家族から相談を頂いた事があった。





それはとても奇妙な相談だったので、

今でも、とても印象に残っている。









娘さんは、とてもファッションに興味があり、

着飾る事が大好きで、沢山の衣装を持っていたという。

特にお気に入りの服は、2着買って、1着は未使用のまま保存していたという。





 

最初のその不思議な現象が起きたのは、

娘さんが亡くなってから、半年が過ぎた頃だったという。






家に不用品を買ってくれるという軽トラックを運転する業者が通ったので、

新しくテレビを買ったので、不要になったテレビを売る事になり、

業者さんに家に取りに入ってもらった時だった。





押し入れにあったテレビをトラックに積み込むと、

その業者さんは、「他に不用品はありますか?」と奥さんに尋ねた。


すると、奥さんは、

そういえば、亡くなった娘の部屋にも小さなテレビがあった事に気が付き、

業者さんを娘さんの部屋に案内した。

「こんな小さなテレビでも買い取りしてもらえますか?」

「はい。大丈夫ですよ。」


「説明書や付属品などはありますか?」と業者さん。

「確かタンスの中にあると思います。」と奥さん。


ところが、

業者さんが、タンスの中を探し初めてしばらくした時、

急に頭を抱えて、その場に座り込んだという。

そして、頭が痛いと言い出したのである。


 

結局、業者の方は娘さんの部屋のテレビは買わずに帰っていった。







今から思えば、それが最初の異変だったのだが、

その時は、その業者さんが偶然頭が痛くなったのだと思っていたという。




 

それからしばらくして、

奥さんが、娘さんの持ち物の内、

まだ未使用な衣服などを、オークションで売ろうと思い、

タンスから未使用のままの物を選んでいる時に起きた。





急に頭痛がきて、その場に座り込んでしまったのだ。

この時はまだ、頭痛の原因が、

このタンスだとは思わなかったという。





奥さんは、直ぐに市販の頭痛の薬を飲み、横になったという。






 

そして、それから1ヵ月後、

タンスが何かおかしいと気付く出来事が起きた。







それは、息子さんが中学生になり、

クラブ活動が始まったのをきっかけに、

タンスが欲しいと言い出した。




そこで、もう使わないお姉ちゃんのタンスを使ってもいいという事になり、

彼がお姉ちゃんの部屋で、タンスの中身を出そうとした時だった。




急に頭痛が彼を襲ったのである。




息子さんは、すぐに階下に降りると、

タンスが変だと、両親に言った。



そう言えば、お母さんもそのタンスの整理をしていたら頭痛が襲ったし、

前に業者の方が、タンスをいじったら頭痛に襲われて座り込んでしまった。




 

「あのタンスには、


 きっとお姉ちゃんの怨念が染みついているんだ。」




と弟さんが言った。







それ以来、誰もそのタンスには触れていないという。






 

実はこの相談、最初は息子さんの事での相談だったのだが、

息子さんの事が一通り終わった後、奥さんがついでにしてきた相談だった。







私がこの話を聞いて、

最初に不思議に思ったのは、

そのタンスそのものの事だった。





というのは、




こういう風に、

タンスに亡き霊が憑くというケースは全く無い訳ではない。

希に、そのタンスがとても価値がある高価な時代物だったり、

そのタンスに対して、故人がとても思い出あったりする場合である。




 

ところが、

今回のケース。



そのタンスは、聞くと、

D2というホームセンターで買ったもので、特に高価な物ではないというし、

娘さんもそのタンスに特に愛着があった様には思えないと奥さんは言う。




 

しかし、なぜか皆そのタンスに触ると、

激しい頭痛に襲われるというのだ。




 


当時、私は無鉄砲な方で、興味があると何でも首を突っ込んでいた。

そこで、無性にそのタンスを見たくなってしまった。





少し遠かったが、

頭痛覚悟で、彼女の家に行く事にしたのである。






 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて、怨念タンスの正体が明らかになる。


後半は、明日のブログに続く。