●見えない訪問者



 

今日はとても変わりやすい天気でした。

ここ関東では、局地的な大雨が降り、

晴れている時があると思ったら、鉄砲雨になるという不安定な天気でした。





そんな天気で思い出した事があったので、

今日はその時の事を書いてみます。










ある時、

不思議な相談が舞い込みました。





ある奥さんからの電話相談だったのですが、

それは、幽霊が家にやって来るというのです。

しかも雨の日に限ってやって来るというのです。








どうして、それが分かったかと言うと、

まだ誰も出入りしていない玄関のタタキが、水で濡れいるというのです。





 


玄関のタタキとは、玄関のコンクリートの部分で、

皆さんが靴を脱ぐ土間の部分の事です。

昔、この家に上がる部分の土を叩いて固くしていた事から、

叩き土と呼ばれる様になり、それがタタキとなった。




ちなみに、玄関のタタキには、自分の靴は2足より多く置かない方が運勢は良くなる。

余分な靴は棚にしまい、ドロがついた靴は外で泥を落とす様にしたい。




 

さて、そんな玄関のタタキが、

まだ朝方で、誰も外から玄関に入ってきていないのに、

水で濡れているというのだ。





玄関はしっかりと、中から鍵が締めてあり、

朝一番で起きて来た奥さんは、とても不思議に思ったという。




それでも、息子が夜中に起きて外に出たのかと思って、

その時は、特に気にしなかった。



 

しかし、その後、

起きて来た息子や、夫に聞いても夜中に外に出ていないという。

前日夫が帰宅した時には、雨はまだ降っておらず、

夜中に降り出した雨だったという。

つまり、夜中に誰か玄関から入って来たというのか。

しかし、鍵は中から掛けられていた。






 

その後しばらく何事も起きなかったが、


また夜中に雨が降った。






 


そして、その翌朝。

また玄関のタタキが、水で濡れていたのである。




前回と同じ状況である。



最初にそれを見つけたのは、朝一番最初に起きた奥さんで、

その後、夫や息子に聞いても外には出ていないという。

そして玄関は中からしっかりと鍵がかけられていた。





 


こういう事が5回ほど起きた時、






 

息子さんが、これは幽霊が玄関から濡れながら入って来たんではないか。

と言い出したのである。




奥さんも、この不思議な現象は幽霊に違いないと思い始め、

急に怖くなったという。





そこで、私に電話してきたという。




 


この見えない訪問者は、もう家の中に入ってしまっているのか。

幽霊だとすれば、どうしたら入って来ない様に出来るのか。




 


そんな電話相談だった。












 


この時点では、私もさっぱり訳が分からなかった。







そこで彼女に、いくつか質問した。

「異常があったのは、玄関のタタキが濡れているだけですか?」

すると、そうだと言う。


家の他の部分が濡れている事はなく、物が無くなったとかも無いという。





 


「玄関に水槽とか、生け花とか水はありますか?」

「いいえ、ありません。」




話をまとめると、はっきりしているのは、下記の2点である。

■異常は玄関のたたきが毎回濡れいてるという現象のみ。

■決まって、夜中に雨が降り出した日の翌朝に起きる。






 

最初の奥さんから質問だが、

「この見えない訪問者は、もう家の中に入ってしまっているのか。」



については、


何となくだが、家の中には入ってきていないのでないかと思われた。


というのは、


毎回玄関のタタキの異常で止まっているからである。

家の他の部分での異常がまったくない。


ただこの不思議な現象から考えて、霊に寄るものだと感じる。







では、どんな霊なのだろうか。





まず、玄関のタタキが濡れるという現象は、

確かに不気味で気味が悪い。

しかし、コンクリート部分が多少濡れても、被害は出ない。

つまり、この霊はそんなに悪い霊では無い様な気がした。






また、毎回玄関に固執する点は、男性の霊に多い。






 

そして、■決まって、夜中に雨が降り出した日の翌朝に起きる。

という事が、この不思議な現象の鍵を握っている様な気がした。



 

 

そこで彼女に聞いてみた。

「誰かご先祖かご親戚か、お知り合いで、

 夜中の雨で亡くなった人はいますか?」




「特に思いつきません。」と彼女。






「では、雨の日に事故にあって亡くなったとか、

 雨の日に殺されたとかは?

 特に男性で。」




すると、


事故に遭って亡くなった人はいますねぇ。と言う。



そう言えば、雨の日に事故に遭った様に聞いているとも。

夫のお兄さんで、3年前に夜中に自転車に乗って近くのコンビニ行く途中、

交通事故で亡くなったという。

男性だ! しかも雨の日に亡くなっている。






私は彼が、来たのだと感じた。



もちろん、弟である彼女の旦那さんに何らかの理由で供養してもらいたいというのもあるが、

外で亡くなった人の特徴として、

もう一度、家に帰りたかったという無念の気持ちも含まれているのだろう。





私は彼女とご主人に、

■お兄さんをこれから2ヵ月間、毎日供養してあげる事と、

■夜中に雨が降ったら、3回だけ、

 玄関にお兄さんの写真を入口に向かって飾り、

 その前に「南無阿弥陀仏」もしくは、「南無妙法蓮華経」と書いた紙を、

 置いておく様にアドバイスした。

 


それ以後、玄関のタタキが濡れるという現象は無くなったという。


END