●母体を取るか、赤ちゃんを取るか。
今年の2月、
読売テレビのアナウンサーの奥様が、
乳がんの為亡くなられたとニュースがあり、
多くの人の涙を誘った。
奥さんは、昨年の春に妊娠して、
お腹に新しい命が宿った事を知り夫婦で喜んだ。
しかし、それから間もなくして、
彼女が転移もある末期に近いの乳がんになっている事が判明。
余命を取るか、赤ちゃんを取るかという究極の選択を医師から言われた。
でも、彼女は自分の余命よりも
どうしても子供を産みたいと決断。
夫婦は、必死に色々な病院を探したという。
やがて、大阪のある病院で、子供を育てながら、
癌の治療もしてくれるという所を見つける。
その後、10月に無事長男を出産。
しかし、今年の2月、彼女の容態が急変、
元気な子供を残して、天国に旅立った。
たった、でも貴重な、
4ヶ月間のお母さんだった。
究極の選択である。
母体を取るか、
赤ちゃんを取るか。
上のニュース等を聞いても、
実際に自分にそういう選択が降りかかって来たら、
自分よりも赤ちゃんを取れるかというと、難しいかもしれない。
自分よりも、生まれて来る新しい命を取った。
という慈悲深い心と行動。
それだけに多くの人の感動と涙を誘うのだろう。
それに対して、
母体を取って、赤ちゃんを諦めたというニュースは余り聞かない。
究極の選択である限り、母体を取る人も多くいるはずだが、
ニュースにはならない。
しかし、私は知っている。
究極の選択で、
母体の方をとった家族も、また人には言えない悲しみがあるのだと。
私に電話相談してきた方も、ガンでした。
幸い転移などが無かったので、
無事放射線治療をして、今は元気に暮らしているのですが、
母体を優先し、子供を死なせてしまった事を悩んでいました。
外で他人の赤ちゃんを見る度に、
もっと良い選択があったのではないか、
私は悪い母親だった。申し訳ないと思ってしまうといいます。
彼女の話を聞いていると、
本当に子供が好きで、
妊娠した時にどんなに夫婦で喜んだ事かしれないといいます。
それだけに、自分が助かる為に、
その子供を殺してしまったと、自分を責めてしまうのでしょう。
子供を亡くされたお母さんに対して、
正直、占い師は無力です。
その子供を生き返らせる訳でも無く、一緒に抱き合って泣く事も出来ません。
ただ、一言だけ彼女に言ってあげた事を覚えています。
それは、
「貴方は、決して悪い母親なんかではありませんよ。」
「赤ちゃんはね。
お腹の中でも、外が見えるんですよ。
生れ時、
お母さんと、お父さんが、
いっぱい、いっぱい、自分の事を喜んでくれた事。
時々、
お腹を撫でながら、
ボクの為に、歌を歌ってくれた事。
友達や、お祖母ちゃんに、
お腹の中のボクの事を紹介してくれた事。
ボクの事を考えて、
好きなお酒を控えてくれた事。
お父さんが、まだ早いっていうのに、
紙おむつを買ってくれた事。
そして、ボクが亡くなる時、
お父さんとお母さんが、いっぱい、いっぱい泣いてくれた事。」
それに貴方のお子さんは、
普通の子とは違います。
とても、勇敢で強い子だったのです。
きっとこう言っているはずですよ。
「ボクはただ死ぬんじゃないよ。
お母さんを守って死ぬんだ。
たった6ヵ月だったけど、
ボクの優しいお母さんを・・」
良かったら、名前をつけてあげて、
時々思い出してあげて下さいね。
きっと彼女は、乗り越えるだろう。
お腹の中の赤ちゃんが、
お母さんを守るなんて、
そんなバカな事は無いと、思われる人もいらっしゃるでしょう。
しかし、今年の4月9日、
アメリカ・ワシントン大学などの研究グループが、
「お腹の中の赤ちゃんが、
母親をガンから守っているのかもしれない」と発表したのです。
妊娠中、お母さんは胎盤を通して赤ちゃんに栄養を送っていますが、
実はこの時、
赤ちゃんからもお母さんに細胞などが送られることがあります。
出産後、何年間もお母さんの中に子供の細胞が残っていることもあります。
研究グループは、
胎児の細胞は母親の体の中で、
乳がんになりそうな細胞を見分けて破壊しているのではないか。
との仮説も立てています。
赤ちゃんとお母さんの間には、
不思議な絆がある様だと結論づけています。
医療情報サイト「アイメディ」より。
END