●ダウン症の息子の死
このお話は、昨日のブログ(●死神バイク)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-12013573564.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
お兄さんが不吉なバイクを購入したという、その妹さんから相談を受けました。
大学2年生になった彼女のお兄さんは、
長年乗りたいと思っていた中古のバイクを買ったそうです。
ご両親や祖父母は、バイクは危ないからと猛反対で、購入金額は一切出さなかったので、
兄は高校時代から買いたかった様ですが、今まで買えなかったのです。
それが大学に入り、アルバイトをするようになって、お金を貯めて、
家族全員が反対していたバイクを、突然独断で買ってしまったのです。
最初は友達のバイク仲間の駐車場に停めてもらっていたので、
家族にも買った事が分かりませんでした。ところが、しばらく経った時、
家に軽自動車税の納付書が来た事から、親にバレて、
急きょ家族会議が開かれ、バイクを手放せ!、絶対手放さない!と親子喧嘩になり、
祖父母も巻き込んで、激しい論争になったといいます。
しかし結局、もう半分大人だし、もう自分の尻は自分で拭けという事になり、
保険をしっかりかけ、安全運転する事で黙認される事になったという。
こうして中古で買った兄のバイクは、家の駐車場の片隅に置かれる事になった。
しかし、彼女は言う。この兄のバイクが、家に来てから、
この家に不幸が舞い込んできたんです。それはまるで、死神バイクだという。
バイクが家に来てから3ヶ月後だった。
まず、そのバイクの購入に最後まで猛反対していた父が、突然の心臓発作で亡くなった。
そして、それから丁度1年後、今度は祖父が、お盆の墓参りに行った帰りに、
やはり心臓発作で亡くなったという。気になるは、墓参りに行く前に、
兄に、バイクはもう危ないから乗らない方がいいよと、言った直後の事だったという。
更に、丁度1年後のこの年、今度は祖母が、眠る様にして朝亡くなっていたのだ。
死因は心筋梗塞だったという。
前日まではピンピンしていたという祖母だけに、信じられないという。
祖母も父同様に、兄バイク購入には反対していた一人だった。
こうして、3年連続、兄のバイク購入を反対した人が、次々に亡くなっていくのです。
それもバイク購入を強く反対した順序通りに亡くなっているのだという。
そしていずれも昨日までは元気だった人が亡くなるのである。
何かの呪いとしか考えられないという。
もう一つ気になるのは、彼女は一度お兄さんに、聞いた事があるのだそうだが、
中古で買ったバイクは、相場よりも安かったので助かったと言っていたという。
今思うと、兄は事故ったバイクでも買ったのではないかと思います。
人を轢き殺したバイクなのではないか。
そして、心配なのは、私も母も、父や祖父母ほどでは無いにしても、
兄のバイク購入には、少なからずも反対しました。
だから、来年死ぬのは、母か私ではないでしょうか?
どうしたらいいでしょうか? そんな危機迫る思いの電話相談だった。
オートバイ(バイク)が家に来てから、
次々に3人が亡くなるという現象。
確かにそんな不幸が起きれば、
バイクそのものに、死神でも憑いているのではと思ってしまう事もあるだろう。
ただ、相談された側は、冷静に考える必要がある。
彼女が言う様に、
中古バイクは以前事故をおこして誰かを死なせた可能性はあるだろう。
そして、そんなバイクには轢かれて死んだ人の霊が憑いている事は希にある。
しかし、彼女に聞くと、
実際にそのバイクを乗っているお兄さんは、
この3年半、事故などもなく元気だという。
そうなるとつじつまが合わない。
普通、バイクに怨霊が憑いているなら、
まず最初に犠牲になるのは、そのバイクに毎日乗っているお兄さんである。
しかし、彼は元気で事故も無いという。
よって、私はこの時点で、
バイク=怨霊が憑りついている、もしくは死神という考えは消えた。
では、なぜ家族が次々に亡くなったのかだが、
彼女にとっては、大切な家族が次々に亡くなったという事実は、
とても重いものがあり、悲しみがおさまる前にまた悲しみがやってきた事だろう。
しかし、他人の私からみると、
3年で3人が亡くなるのは、次々とは言わない。
1ヵ月に3人が亡くなるのであれば、次々に亡くなったと言えるし、
また悪霊がという場合も考えられるが、
3年に3人でれば、私の家でも、
この3年に母の姉が亡くなり、母の兄が無くなり、父の弟が亡くなっている。
よって、3年で3人亡くなったというのも、
死神の仕業などではなく、偶然だと考えられる。
では彼女の相談は、全て霊には関係無いかというと、
1つだけ気になる事があった。
それは死因と死んだ時期である。
3人とも、前日まではピンピンしていたという。
それが毎年同じ頃に死んだという。
私は彼女に、
「お祖父さんは、お盆の墓参りに行った帰りに、
心臓発作で亡くなったという事ですが、
つまりお盆の時期に亡くなったのですね。」
と聞くとそうだという。
そして、同じ時期だというので確認すると、
やはり、最初のお父さんもお祖母さんもお盆の時期に亡くなったという。
そして、貴方の家は仏教ですか?と聞くと、そうだという。
これらは偶然だろうと思ったが、
また偶然では無いとも思った。
なんかややっこしい言い方になってしまったが、
もう少し丁寧に言うと、
3人が3年続けてお盆に亡くなったのは、偶然だが、
3人ともお盆に急死したのは、偶然では無いだろう。
そこには、人それぞれの宿命が関係している気がした。
宿命とは、人それぞれ産まれた時に死ぬ時が決まっているという運命である。
実は与えられた自分の天寿を完璧にまっとうした人は、
信仰する宗教の行事の日に亡くなるを最高とする。のである。
だから、彼女の家が仏教なので、
亡くなった日が、(自殺以外)
今年の春のお彼岸は、3月18日~3月24日
今年のお盆は、 8月13日~8月16日(新盆は別日)
今年の秋のお彼岸は、9月20日~9月26日
その他の仏事。例えばお釈迦さまのご命日の2月15日も含みます。
(信じる宗教、宗派によって異なります。)
の場合、天寿を完璧にまっとうした最高の人生であったとも考えられるのである。
そうであれば、昨日までピンピンしてた3人が急死したのも寿命だったと思えた。
こうして、
彼女には、お母さんも貴方も、
来年死ぬという、不のめぐり合せは無いはずですよ。と伝えた。
ただ、占いとはまったく別のアドバイスで、
3人が亡くなったのが心臓関係である事から、
一緒に暮らして来た3人が、
いずれも心臓の病で亡くなったのは偶然では無いかもしれません。
それは食生活に問題がある可能性があるので、
まずは貴方とお母さんは、心臓を検査してもらって、
心臓に悪い食生活を直した方がいいかもしれませんよ。
それが亡くなった3人が貴方たちに残した、最後の忠告かもしれないので・・・・・
彼女は、はい検査してみますと言って明るく電話を切られた。
上の天寿をまっとうしたという話を読んで、
ああ、うちの父親はまったく別の日に死んだから、
天寿をまっとうしなかったんだと思われる人は多いと思います。
でも、
上の仏事の日に亡くなっていなくても、
やはり天寿で亡くなっているケースがあります。
ただ、与えられた自分の天寿を完璧にまっとうした人では無く、
例外的な天寿をまっとうした場合というケースがあります。
ではその例外的な天寿ですが、
最後にこんなお話を、
ある相談者が、
私にこんな不思議な話をしてくれた事がありました。
彼女は2ヵ月ほど前、愛する6歳の息子を亡くしたという方だった。
息子さんは、ダウン症だったという。
子育てには、沢山の苦労があったと彼女は話した。
正直、ダウン症と聞かされた時、夫と泣きました。
どんなに夢であったらいいと思ったかしれません。
同じ年頃の子供を見ると、辛くなります。
ああ、なんで普通の子供が授からなかったんだろう。
私、なんか悪い事でもした?と。
恥ずかしくて、余り外へも連れ出しませんでした。
でも、息子が3歳になったある時、
同じ年頃の子を育てていた近所の奥さんで、
いつも私がうらやましいと思っていた息子さんの事で、
こんな愚痴をこぼしていたんです。
「4歳にもなると、ほんと生意気になって、
どこで覚えたのかババアって言ったり、私をぶったりするのよ!!」
その時思ったんです。
私の息子は、3歳なのにまだ言葉さえ満足に話せない赤ちゃんだと悩んでいたけど、
それはそれでいいのかもしれない。って。
普通の子よりも成長が遅いのは、悪い事じゃないのかもしれない。って。
この子は、この子のスピードで生きたらいい。
なんかそう思うと、気が楽になった気がしました。
また、そんな息子さんに助けられた事もあるという。
彼女はスーパーでパートをしていたのだが、
結構覚えが悪い方で、何度教えられてもうまくレジ打ちが出来ず、
ミスばかりして直ぐに外されたという。
彼女よりも後に入って来た若いアルバイトは、
すぐにレジで完全に独り立ち出来たのに、
彼女はいつも雑用をやらされていた。
もうこの仕事もダメだわ。と思った。
しかし、家に帰ってダウン症の息子を見た時、
笑顔で何度も箸を持つ練習をしているんです。
何度も、何度も、
失敗しても笑顔で、何度も挑戦しているんです。
そんな息子を見て、彼女も頑張ろうと思ったという。
それから彼女は少し残って、レジ打ちの上手い先輩をお客として眺めていたという。
するとある日、その先輩が、
熱心ね。と店が終わった後、個人指導をしてくれたそうだ。
「打つの遅くてもいいのよ。慣れだからじきに早くなるから。
それよりもミスをしない事。打った金額は画面を素早く見て確認するの。」
それからほどなくして、彼女も独り立ち出来る様になったという。
その他にも、息子の結託の無い笑顔に何度助けられたか知れないと彼女。
ところが、
そんな彼女に悲劇が続けざまに訪れたました。
息子さんが、白血病と診断されたのです。
緊急入院。
彼女は仕事を辞め、毎日病院に通ったといいます。
それからほどなくして、息子さんの容体が悪くなったと同時に、
今度は彼女が腹痛をうったえ、精密検査すると胃がんだったそうです。
ただ、息子の容体が非常に悪くなっていたので、
手術は先延ばしにしてもらいました。
息子さんは、病室では泣き事ひとつ言わずに、
最後まで、常に笑顔で頑張ったといいます。
息子が亡くなった時、また夫と泣きました。
ただ、不思議な事があったという。
それは、息子さんが亡くなった後、
彼女が手術の為の再検査すると、胃がんが消えていたという。
1ヵ月の間に消えるなんてと、お医者さんも不思議がっていた。
私はその話を聞いて、
息子さんは、貴方の病を天国に一緒にもっていったのだと思いますよ。
と答えた。
ある人は、自分の完全なる天寿をまっとうしない。
例外として、
愛する人の命を守る為に、
自分の天寿を削る事があるのである。
しかし、考えようによっては、
愛する人を助けるという運命を背負った天寿なのかもしれない。
最後に彼女は、こんな事を言った。
息子さんについて忘れられない事があるという。
それは息子さんが亡くなる直前の週だったという。
今まで、何度も息子の事で泣いたり、
がっかりしたり、悩んだりしました。
だけど、そんな時はいつも息子には見られない所で泣いたし、
息子に愚痴や不満を言った事は、一度もありませんでした。
だけど、
最後の最後、
息子は病院のベッドの中で、
私に、こう言ったのです。
「ママ、
ボク、
生れて来て、ゴメンネ。」って。
息子は全部知っていたんです。
私に辛かった時期があった事や、息子に悲観した事、泣いた事。
「違うよ。違うよ。
生れて来てありがとう。
早く治して、家に帰ろうね。」
「ママぁ
ボクでいいの。」
「当たり前でしょう。」
息子は最後まで、笑顔でした。
END