●多宗教
このお話は、昨日のブログ(●お地蔵様の祟り)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11994560596.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
千倉にお世話になった人がいて、
深刻な悩みがある様なので、一度話を聞いてあげて欲しいと頼まれた。
彼女の実家は、昔から千倉で農業と花の栽培をしていたという。
ある時、お祖父ちゃんが、トラクターを運転している時、
草むらに隠れていた石の様な物に当たった。
降りて見て見ると、それは石のお地蔵さんだったという。
これはいけないと思い、倒れてお地蔵さんを直そうとしたら、
頭が少し欠けてしまっていたのそうだ。
つまり、トラクターでそのお地蔵さんの頭の一部を壊してしまったのである。
お祖父さんは、その頭の欠けたお地蔵さんを立てただけで、そのまま帰ってきたという。
その後、だいぶ経ってから、家族がそれはいけないと、石用の接着剤を買ってきて、
直しに行ったそうだ。しかし、その頃からだっとという。
実家に段々と、災難がふりかかって来たのは・・・・
まず、お地蔵さんの事があってから10年後、
お地蔵さんを壊したお祖父ちゃんが、頭の病気で亡くなった。
それはまるで、お地蔵さんの頭部を壊した怨みの様にも思えたという。
お祖父さんは、亡くなる以前から、お地蔵さんには悪い事をしたと、
何か悪い事が起こらなければいいが。と、とても心配していたという。
実際、お祖父ちゃんが亡くなる前年くらいから、
実家には、不思議な現象が起き始めていたという。
それは、真夜中になり、全員が寝静まった頃、実家のどこからか、
ガヤガヤと、何人かの人が話をする声がするようになったという。
不幸はお祖父ちゃんの死で止まらなかった。
その2年後、やはり、真夜中にガヤガヤと、何人かの人が話をする声がすると、
普段から言っていたお祖父ちゃんの長女が若くして自殺。そして、その数年後、
彼女のお父さんが42歳の時、交通事故で死にそうになったが運よく助かった。
しかし、数年後、彼女の兄が就職したばかりなのに病気で死亡。
その兄も、生前、真夜中にガヤガヤと、何人かの人が話をする声を聞いたと言っていた。
そして、彼女も実家に居る頃は、真夜中に何人か話している声を聞いた事があるという。
それで怖かったので、すぐに結婚して家を出たのだという。彼女いわく、
きっとあの祖父が壊したお地蔵さんは、若い人の死を供養したものだったのではないか、
それで、祖父の死だけでは釣り合わないので、若い命を取って行くのではないか。
そして、現在も実家では真夜中に、人が話し合う様なガヤガヤという声が絶えないという。
あの声が止まない限り、また若い命が奪われると言うのだ。実際、今年になって、
10歳になる彼女の長男が、交通事故に遭いそうになりあやうく死ぬ可能性があったという。
それは母親の見ている前で、長男が歩道に飛び出した時、車に服がかすったのだ。
あと1cm飛び出していた轢かれていたという。
お地蔵さんを壊してから、不幸が始まったという家。
そして、実家で真夜中に話し声が始まってから、不幸な死が続いているという不思議な声。
いったい、彼女の実家で何が起きているのだろうか。
彼女の話を聞く限り、
不幸の発端は、お祖父さんがお地蔵さんを壊してからだ。
しかし、
はたして、お地蔵さんを壊しただけで、
これほどの不幸が訪れるだろうか。
元々、お地蔵さんとは、正式には地蔵菩薩といい、
建てられた目的は色々ある。
彼女が心配している若い命に関しては、
幼い子供や水子供養として祀られる場合も確かにあるが、
彼女のお祖父さんの場合、
トラクターを運転中に、お地蔵さんを壊したと言っている。
それを考えると、
水子供養などの為に作られた様なお地蔵さんではなく、
村の入り口等に建立された、道しるべや結界を意味して建てられたものではないだろうか。
結界とは、昔、村の外には鬼がいると信じる風習があり、
村と下界との境界にお地蔵さんを建てて、そこを結界とした。
つまり、道しるべ的なお地蔵さんを壊した事によって、
これほどの不幸が訪れる事はないだろう。というのが私の考えである。
しかし、気になる事はある。
それは、お祖父さんが亡くなる付近から聞こえ出したという
真夜中に起きるガヤガヤと、何人かの人が話をする声である。
なにか霊的な臭いがする。
お地蔵さんと関係があるのか、無いのかは今の段階では分からない。
私はとりあえず、彼女の実家に行ってみる事にした。
千倉は、地図上では近いと思ったが、
途中の月の砂漠で有名な御宿駅付近で大渋滞などに遭い、
4時間以上かかってしまった。
コスモスで有名な房総フラワーラインを通った時は、すでに昼を過ぎていた。
私の車には、その当時も今もナビは無い。
教えらえた住所を頼りに行くのだが、東京と違って、
千葉は細かく住所が割り当てられていない場所が多い。
東京だったら、何丁目何番地まで分かればすぐに見つけられたが、
千葉に来てからは、2400-5とか、とても住所だけでは見つけられない時が多い。
今回も大体近くまで言ってから、電話で目印などを聞く事となった。
結局、彼女の実家に着いたのは1時を回っていた。
ご実家は農家でもかなり大きい方に見受けられた。
さっそく家に上がらせてもらい、ご両親と挨拶を交わすと、
私の一番気になっている事をずばり聞いてみた。
「あのう、
夜中に聞こえるという、何人かの人が話をする声は、
主にどこから聞こえてきますか?」
その誰も姿形を見た事が無いのにする、人の話し声。
その声がしてから、この家で死者が出る様になったという。
私には、お地蔵さんよりもそっちの方が、気になっていた。
すると、依頼者の彼女が、
「あっちの仏間から聞こえる様な気がします」という。
隣でご両親も、首を縦に振って頷いている。
ただ、夜中にするという何人かが話す声は、
気になった家族が近づくと、止むという。
だから、今まで誰が話しているのか、
誰も見た事は無いという。
本当は、夜中まで居て、
実際にその声を聞いてみたい気もするが、
声がしない日の方が、断然多いとの事なのであきらめた。
さっそく、その声が聞こえるという仏間に案内してもらう。
襖を開けると、
その異様な雰囲気に、驚いた。
そこにはとても広い畳の部屋があった。
大きく立派な仏壇があるが、
それ以上に驚いたのは、
その部屋を埋め尽くしている感じの仏像や人形の多さである。
パッと見て、一番異様だと思ったのは、
仏間に聖母マリアの像があった事だ。
言わずと知れたキリスト教である。
それだけでは無い、よく奥の方を見ると、
顔だけゾウの像がある。これは確かヒンドゥー教のものだ。
その他にも、鎌倉の大仏に似た像。多分阿弥陀如来像だろう。
それに、手が沢山ある像。千手観音像か。
優しい女性の顔の観音菩薩像と思われる像。
小さい石で出来たお地蔵さんもある。
頭をまるめたお坊さんの像もあり、多分日蓮聖人の像ではないか。
何の宗教の像か分からないものもあり、
総数にして50体はあるだろうか。
ご両親に聞くと、元はひいお祖父さんの頃から日蓮宗だったという。
ところが、ひいお祖父さんが亡くなり、
その後お祖父さんが、この家の主となり、
そのお祖父さんが、あのお地蔵さん事件を起こしてから、
急に怖くなったのか、色々な宗教の物を集め始めて、
この様な仏間になってしまったという。
この様に、一部屋に沢山の像や人形を置くと、
その像同士が話す声がするようになる時がある。
真夜中の声の原因は、これだったのだ。
そして、この家の様に、
沢山の像を祀り、色々な宗教をごっちゃにして一部屋にまとめておくと、
その家に早死にする者を出すと言われているのである。
叔母の自殺とお兄さんの事故死が、それが原因かどうは分からないが、
言い伝えが当たっている可能性も否定できない。
一見、沢山の宗教や像を祀ると、
沢山の神様に守られるという気になるかもしれないが、
実際は違う。
全てを一緒くたにされるのを、神様は嫌う。
別にそれぞれの神様が喧嘩する訳では無いが、
そういう祀られ方を嫌うのである。
それに、自分の先祖の仏壇と色々な物が一緒くたになっているので、
先祖からもそっぽを向かれ、先祖霊も守ってくれない。
結果その家に災難が起きやすくなるのである。
別に色々な宗教を同時に敬ってはいけないとはいわない。
一緒にしないで、
日蓮宗なら、日蓮宗のみで、
キリスト教なら、キリスト教のみの部屋を作り、
ヒンドゥー教なら、ヒンドゥー教の部屋を作り、
それぞれ、祈る時はその神様だけを、真剣に祈る様にする事である。
私は彼女に、
昔から日蓮宗だったのであれば、
それ以外の像は、それぞれの宗教の方に郵送でも寄付するか、
お寺や神社で供養してもらうかして、
日蓮宗一本に戻した方が、先祖霊からも守られると思いますよとアドバイスした。
その後、実家はその様にしたようだった。
それから不思議な声はしなくなったという。
END