●3体の人形



 


このお話は、昨日のブログ(●じいじの背中から、女の人の声がする)の続きです。

 

従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11978882293.html

 


を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ


相談してきてくれた奥さんが、家相や、家の周辺の環境など、

事細かく説明してはくれたのだが、

特に悪い所は、思いつかず、ただ時間が過ぎるだけだった。

元々の相談は、彼女のご主人が、原因不明の病気になって、仕事もままならないという。

最初は体がだるくなり、疲れやすいと言っていたご主人。

その内、仕事に行くたびに症状が悪くなり、

やがて心臓が痛いと言い出し、医者にもかかった。

しかし、心臓にもどこにも悪い所は見つからなかったという。

週末や休日は、家でゆっくりすると病状は落ち着くのだが、

翌日会社から帰って来ると、また具合が悪くなっているという。

私が、「ご主人は、会社に何かストレスを感じているのでは?」

と聞くと、奥さんは、その逆だという。

旦那さんは、これまで会社人間と言えるほど働くのが好きで、

友人と始めた会社は順調で、病気の体をおしてでも、会社に行こうとするのだという。

だから、会社が原因とは思えないと言うのだ。

また、ご主人の具合が悪くなり始めたという半年前頃に、

何か変わった事は無いか聞いてみたが、特にその頃に、変わった事はしていないという。

彼女の家は、ご夫婦と娘さんそして、娘さんの息子さんの4人暮らしだという。

つまり、ご夫婦はシングルマザーの娘さんと一緒に暮らしていた。

孫にあたる4歳になる息子さんが、ある日、おかしな事を言ったのである。

それは、「じいじの背中から、女の人の声がするよ。」と言ったのである。

そして、その不気味な言葉を言われてから、

ほどなくしてから、ご主人の具合が悪くなり始めたのだというのだ。

私はそれを聞いて、「ご主人のご先祖に、誰か不幸にして亡くなった人や、

 供養されていない人はいませんか?」とか、

「ご主人は結婚前に、誰か女性を不幸にしてしまったとか、

 怨まれる様な人で思い当たる人はいませんか?」等、

色々聞いてみたが、ご主人は一人息子で、ご両親も、お祖父さんお祖母さんもまだ健在で、

近い先祖に不幸にして亡くなった人も聞いた事が無いという。

またご主人は、女性にはかなり奥手で、

初恋も彼女だったほどで、奥さんいわく、浮気も考えられないという。

息子さんが聞いたという、その女の人が憑依しているとも考えられたが、

聞くと、ご主人にこれといった憑依現象はまったくない。

私は、彼女の家に行ってみる事にした。






















 

 

 

 

翌々日の朝、彼女から教えられた住所へ向かった。

そこは住宅地の中央辺りに位置したごく普通の2階建ての家だった。

白い壁の2階建て。

外に灰色の煉瓦の塀があり、門柱もその煉瓦を積み重ねた感じの作りになっている。

家の左隣に1台分の駐車場があったが、すでに車が入っているので、

私はその前に車を駐車させた。

家にお邪魔する前に、ざっと家の外観を見る。

そして、少し歩いて周りの環境なども診た。

舗装道路に面した家で、隣近所も似た様な家が並んでいる。

先に電話で聞いていた通り、家の周りはまた家になっていて、

特別何か変なものがあるという環境ではなかった。

まぁ、念の為のチェックだ。

たまに電話とは違っていたり、説明されていない建物があったりする場合がある。





 

ベルを鳴らすと、奥さんが出てきた。

「お早うございます。」

「あっ、お早うございます。今日はよろしくお願い致します。 」


土曜日という事で、ご主人も家にいた。

特に変わった印象は無い。

さっそくだが、と主人の1年前と2年前の写真があるというので、見せてもらった。

現在のご主人と変わらない。

ご主人の具合が悪くなったのが半年前。

こうやって、それ以前の写真と現在の本人を見比べる事によって、

顔が変わったか分かる時もある。

普段一緒に生活している家族には、微妙な変化は分からないものだ。

はやり、憑依されてはいない感じだ。

次に家相を調べて欲しいという事だったので、

家の見取り図を見せてもらい、家の中を診てまわった。

特に大きな問題は無い様だ。

奥さんが、「家相は大丈夫でしたか?」と聞いてきたので、

「大丈夫でした。

 ただ、畳の部屋にある床の間の違い棚がちょっと・・・」

実際に部屋に行って説明した。




違い棚 

この違い棚というのは、作りも弱いし、

また、もらったお歳暮を乗せるのではなく、

普通、上段より順に,盃,肩衝,香炉などが飾られるべき棚です。

もしくは、上の段に筆を並べ、下の段にすずりや書物を置きます。

もしくは、書画、置物、烏帽子・壺・印判・巻物・書物・硯箱などを置きます。




だから、違い棚のたなに沢山のお歳暮が山積みになっているのは、

余り良くありませんよ。

奥さんが、もらい物の箱を片づけながら、

「これが今回の主人の病気の原因でしょうか?」と言ってきた。

「いや、これでは無い感じです。」



勝手口から裏にも出て診たが、家のぐるりも問題なさそうだ。

大体彼らがここに引っ越して来てから20年、

特に大きな問題も無く、

今回のご主人の一件が初めてこの家庭に起きた不安な出来事だったという。

2回から周辺を見渡すと、住宅地だけあって特に大きなビルなどは近くに無い。

ペットも飼った事が無いという。

庭もいたってシンプルな芝生と花壇といったところ。




家には特に問題はなさそうだ。

そしてご主人にも、特に問題は無さそうなのだが、

会社に行って帰って来ると、具合が悪くなるという。

奥さんが、「やっぱり、会社に悪いものがあるんでしょうか?」



 

確かに、残るは会社となるのだが、

私は、ここに来る前に少し考えてみた時、


やはり、息子さんが「じいじの背中から、女の人の声がするよ。」

と、その不気味な言葉を言われてほどなくしてから、

ご主人の具合が悪くなり始めたのが、どうしても偶然に思えなかった。


当然、息子さんはご主人の会社には行っていない。

つまり、原因は会社ではなく、家にあるのはないかと考えていた。




 

しかし、こうやって実際に家に問題が無いとなると、

やはり会社か。


 

ちょっと、行き詰ってしまった。

何か見落としがあるのか。





こういう場合は、冷静になり、

原点に返ってみよう。



 

考えてみれば、

息子さんが「じいじの背中から、女の人の声がするよ。」と言ったのが、

唯一の手がかりだ。



念の為に、直接息子さんに、聞いてみる事にした。

息子さんを目の前にして、

私は肝心の事を聞くのを忘れていた事に気が付いた。

息子さんは、家のどの部屋のどの場所で、

その声を聞いたのか、それを聞くのを忘れていたのだ。



 

 

「ちょっと、教えてくれないかな。

 じいじの背中から、女の人の声がしたんだよね。」


と、4歳の息子さんに直接聞いてみた。




 

 

すると、




 


なんと!




 

 

「分かんない。」







なにぃ!!!

なんと、半年も前の事からか、忘れたという。



 

以前イギリスでは、

原則として7歳未満の子どもは法廷で証言することはできなかった(1992年まで)

と聞くが、目の前で唯一の証言が覆されたのには困ってしまった。


 

しかし、


幸いお母さんがその時そばにいたので、はっきり息子がそう言ったのを覚えていた。

さっそくお母さんに聞いてみた。

「息子さんは、この家のどの部屋でその声を聞いたのでしょうか?」


すると、

息子さんが声を聞いたのは、家ではないという。


「えっ!! じゃあ、どこで?」








じいじの車の中だという。


 

なんと、家ではなく、あのガレージの車か。



そういえば、まだ車は診ていない。




さっそく車のキーを取って来てもらい、

車の所へ。




ところが、家の門を出ると、

お母さんは、車が停まっているガレージとは逆の方へ歩き出した。



「あれっ、車はこっちじゃ・・・」


すると、父(じいじ)の車は別の場所にあるという。

ガレージに停めてある車は、彼女の車で、

父の車は、別に駐車場を借りてそこに停めてあるというのだ。



歩いて5分位だという。



じゃあ、私の車で、という事で、

車に乗って案内してもらった。




歩いて5分といっても、結構な距離だった。

聞くと、健康の為に毎日少しでも歩きたいというのと、

月の駐車料金が他よりも安いという事もあり、

この場所にしたという。




その駐車場には、3台の車が停まっており、

一番奥の銀色のバンだという。

さっそくバンを開けてもらい、

息子さんが、声を聞いたという場所を教えてもらった。




それは、丁度運転席の後ろの席だった。

息子さんは、このシートに座っている時に、女の人の声を聞いたと。

実際に私が座ってみる。


 

なるほど、

そして、じいじが普段座る運転席を覗き込んだ、その時だった!!!





 

 


全ての原因が分かったのである。


もしかしたら、これでこの駐車場が安かったのかもしれないな。




 


私は、車のフロントガラス付近にある3体の人形を、

手袋をはめて、車の外に出し、

お線香を3本焚いて、(人形一体につき1本の線香)

「この人形の中にいる霊へ、

 どうか成仏して、よい来世に生まれ変わってください。

 どうか、もうこの車の人に頼らないで下さい。」

彼女にも同じように供養してもらった。



 

 

原因は、車のフロントに飾ってあった3体の人形だった。


この後、近くの神社で人形供養してもらった。

すると、その後、ご主人の具合は段々と良くなったという。




 

 

実は、問題は人形というよりも、

駐車場の場所にあった。


 

 


私がバンに乗って運転席を見た時、

フロントガラスを通して、お墓が見えたのだ。

それもかなり寂れて、荒れている感じのお墓が。


 

 

このバンは、この一年ずっとこの場所に、

夜中も停めてあったという。


 

 

荒れているお墓には、不成仏霊や浮遊霊がいる場合が多い。

そんな時、そばに人形があると、その人形に入ってしまう事がよくあるのである。




これには理由がある。

不成仏霊などは、もう一度人間にもどりたいと思っているので、

人の形をしたものに入ったら生き返るのではという、

はかない希望をもって入ってしまうのだ。



 

 

時として悪質な霊が、入った場合は、

今回の様に、近くにいる人が病気になったり、

車の事故を引き起こしたりするのである。


 

 

これを防ぐには、

■車を夜駐車する時は、荒れたお墓がそこから見えない事。

■人形など(動物のぬいぐるみも)を積んだ車で夜、幽霊屋敷などの心霊スポットに行かない事

■夜は、車カバーをして、お墓から人形が見えない様する。

■車で泊まりがけの旅行に行く時も、夜お墓の場所が見える場所なら人形を取っておく事。

などに注意して欲しい。




 

 


よくゲームセンターなどのクレーンゲームで獲得した人形などを、

車に沢山積んでいるのを見かけるが、




 

もし、その車の駐車場所からお墓が見えるなら、


車にある人形やぬいぐるみを、片づける事をお勧めします。


END