●マトリョーシカの中に
このお話は、昨日のブログ(●押し入れから覗く不気味な目)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11970268719.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
その方は、東京にある大学に入学したのをきに、
一人暮らしをし始めたという女子大生の方(木崎さん仮名)からでした。
彼女は入学とほぼ同時に、1DKの賃貸アパートに引っ越し、
親元を離れ一人暮らしを始めて3年が経つといいます。
母親が時々来ていたという最初の一年は、部屋も綺麗だったそうですが、
2年目からは荷物も増えだし、今に至ってはどこも足の踏み場もない状態だといいます。
ある日、大学で知り合った友人が彼女の部屋の様子を聞いて、
それなら片づけてあげると、彼女の家に来てくれたそうです。
でもそんな片づけ好きな友人も、
彼女の部屋を見てビックリ、予想以上に物が散乱していたのです。
そこで、まず明らかにゴミという物を集め始めました。
1時間近くゴミを集め、袋に入れゴミ捨て場に捨てに行くと二人はとりあえず食事にしに外出。
戻ってきて、また続きの片づけを始めたそうです。
台所近辺と、衣類を整理し終わった所で、続きは明日という事になりました。
友人は、その部屋に泊まる事にして、台所の前に布団をしいて寝たといいます。
ところが、電気を消して、彼女が寝始めた時でした。
その友人の彼女は、ある異様な視線を感じたいいます。
何か上の方から、誰かに見られている様な・・・・
もともと、友人の彼女は人よりも霊感があるとの事でした。
視線は、なんとなく、押し入れの方からだと感じたそうです。
それは、押し入れの上の方の襖が少しだけ開いていて、
そこからこっちをじっと見ている目でした。
思わず「キャッ!」と叫んだのに驚いた木崎さんが、
部屋の明かりをつけて、布団にもぐりこんだ友人に駆け寄りました。
友人は、押し入れの方を指差し、上の押し入れに、誰かいる!と言い出しのです。
「今、目があった!!」
「上の襖の開いている隙間から、誰か覗いてた!!!」
ところが、明かりが点いた室内を見ると、
上の襖は、きっちりと閉まっているではありませんか。閉まった音もしませんでした。
恐る恐る傘で、上の襖をいっせいので開けたそうです。「バッ」
勢いよく上の襖は開いたのですが、中から人が出てくる様子はありません。
懐中電灯で奥の方を照らしても、人がいるスペースもなさそうです。
30分位経って、やっと少し落ち着いてから、電気は消さずに、寝る事にしました。
ところがです。それから30分位した頃だったといいます。
あの目が覗いていたという上の押し入れから、コトッ、コトッ」と音がしだしたのです。
さきほど、人などいるスペースなど無いと確認した上の押し入れから、
小さな音が聞こえるのです。ところが、木崎さんには聞こえません。
聞こえるのは、霊感のある友人だけなのです。
以上が、私が電話で聞いた最初に相談された時の話の全てです。
電話先には、その部屋の住人である木崎さんと、霊感のある友人の方がいました。
私は、電話相談で、
相手の方が霊感のある場合、
その方の話を全て信用して考える事にしている。
だから、ご友人が見たという押し入れから見ていた目や、
押し入れから聞こえた音も、実際にあったはずである。
また、上の方の押し入れが怪しいという彼女の勘も当たっているだろう。
ここをスタートとして考えないと始まらない。
その上で、一番最初に考える事は、
彼女達に危険が迫っているかどうかである。
まず私が聞いたのは、
「あのう、木崎さんにお尋ねしますが、
その部屋に引っ越してから、
悪い事が続くとか、体重が急に減ったとか、やせてきたとか、
運が悪くなったとか、病気になったとかありますか?」
すると、
木崎さんは少し考えてから、
「いえ、大学生活も順調で、
病気もしてないし、少し太ったくらいです。」と言った。
なるほど。
普通、悪い霊が部屋に居たりすると、やせる人が多い。
その点では、少し安心した。
木崎さんは、この部屋でもう3年近くも暮らしている。
押し入れの上段に霊がいたとしても、そんなに悪い霊ではなさそうだ。
そんな事を彼女達に言い、少し安心させてから、
押し入れの上段に何かあるのか詳しく調べてもらう事にした。
私がその場に居れば、私がやるところだが、
電話相談ではそうはいかない。
怖くないと思うので、調べてみて下さいとお願いした。
椅子を木崎さんが支えて、霊感のある友人が、
椅子に乗って、押し入れの上段を調べる事になった。
正直、何が出て来るのか私にも分からない。
まず私が聞いたのが、
「その押し入れ、天井が外れたりして、天井裏に通じてますか?」
すると、傘で天井を突いたりしてみても
天井が外れるという感じではないという。
なるほど、天井裏に通じていないタイプか。
これは結構大事なチェックポイントである。
多くの家で、押し入れから天井裏に通じる場合がある。
そういう場合、前に住んでいた方が、胎児をそこに遺棄したり、
骨壺を隠していたというケースもあり、
そんな場合、そこから幽霊が出たり、声がしたり、霊障の温床となったりする。
そうなると、
押し入れの上段の中にある何かに、問題があるのかもしれない。
そこで、現在その上段に何かあるのか聞いてみた。
「沢山の本、ストーブでしょ、卓上電気鍋に、
携帯電話の空箱、あと段ボール・・」という返事。
「では、電化製品類を出して、部屋に降ろして下さい。」
普通、電気製品と霊は相性が悪い。
これらは多分問題ないだろう。
とりあえず、ストーブ、鍋、電話の空箱を降ろしてもらった。
ここからは、念の為に、荷物を降ろしている霊感のあるご友人に、
手袋をしてもらった。
続いて、沢山ある本を降ろしてもらった。
最後に、段ボールが残った。
霊感があるという彼女も、段ボールが怪しいと思うと言う。
そこで、ゆっくりと、その段ボールを降ろしてもらった。
ゆっくりと、段ボールを開けてもらう。
すると、段ボールの中には色々な物が入っているという。
手紙類、ブローチなど、思い出の品が入れてあるという。
一応、空になった上段の押し入れに塩をまいてもらい、
奥の角に盛り塩をしてもらった。
ここまでの、私の考えであるが、
目が見ていたり、音がするという現象は、
地縛霊や浮遊霊、不成仏霊などが絡んでいる場合が多い。
ただ、押し入れの上段で自殺したり、
死体を押し入れの上段に遺棄する例は聞いた事がない。
そうなると、
霊が入った物が、その押し入れの上段にあるのではないかと思ったのである。
しかし、今の所、それらしい物は出てこない。
「その段ボールの中に、
人でも動物でもいいので、
目がある物って、ありませんか?」
霊は、目が有る物に、入りやすいのである。
すると、あるという。
「マトリョーシカが1つあります。」という。
「マトリョーシカって、
ロシアの人形で、中に何個も同じ物が入っているやつですか?」
「そうです。」
霊感があるという友人に聞くと、
このマトリョーシカが確かに何となく、ゾッとするという。
普通、霊感が無い人でも、
霊が入った物に触ったりした時、
ゾッとしたり、ゾクッとしたりする。
酷い場合には、全身ヒヤッと冷たくなったりする。
目が有る物は、そのマトリョーシカの人形だけという事なのと、
霊感のある友人もその人形を見てゾッとすると言ったので、
私は、そのマトリョーシカの人形に何かしらの霊が入っていると判断した。
「ちなみに、
そのマトリョーシカの人形って、
手や足はありますか?」
「えーと、無いです。
顔と民族衣装の胴体だけです。」
ちなみに、なぜこんな変な事を聞いたかと言うと、
普通、霊が物に入った場合、
その物に、手や足がある場合の方が、
手や足が無い物に入った場合よりも、パワーが強く発せられるのである。
つまり、今回のマトリョーシカの人形は、
手や足が無いので、霊が入っていても、霊が発するパワーも普通は弱めである。
私は、こうアドバイスした。
そのマトリョーシカの人形を、タンスの上に置き、
その前に水と花を飾り、お線香を点し、
「このマトリョーシカの中に入っている霊へ、
1週間供養しますから、どうか成仏なさって下さいね。
良い来世に生まれ変わって下さい。」と1週間供養する事を勧めた。
このマトリョーシカの人形は、お父様のお土産だという事だが、
霊がいつ、どこで、この人形に入ったかは分からない。
買った時にもう入っていたのかもしれないし、ここに引っ越してから入ったのかもしれない。
しかし、この3年間、彼女は一緒に居たと考えられるのに、
特に霊障とか悪い事が起きていない。
こういう場合、この様な簡単な祈りで問題は無くなる。
最後に、
どうして、友人が来たこのタイミングに霊は現れたのかだが、
理由として、私に考えられるのは2つの可能性だ。
■1つは、
霊感がある人が、来たので、
その人を頼って出て来た場合。
霊感がある人は、霊が見える時がある。
それは逆も言えるのである。
霊は、霊感がある人が分かる場合が多いのである。
だから、霊感がある人が来ると、
供養してくれると思って、頼って出てくるのである。
■もう1つの可能性は、
部屋を大掃除し始めた事である。
多くの物を捨て始めたので、
いずれ押し入れの上段の自分が入った人形も
捨てられるという危機感から出て来たのかもしれない。
私はここに居ます。
捨てないでと音を鳴らした。のかもしれない。
偶然か、今日は大掃除の日です。
もし、捨てる物がありましたら、
なんでも、
「今までありがとう」って言って捨ててみて下さい。
きっと、その物も嬉しいし、
貴方の心も、美しくなりますよ。
END