●サターンの・・・
よくタブーの一つに、
まだ読んでいない本の結末を言うというものがある。
例えば、
本を買ったばかりで、まだ読み始めた友人に、
「あっ、その本面白かったよ。特に主人公が最後皇太子と結婚する所が・・」
なんて、言われると、一気に読む気が失せてしまう。
実は、そんな事を言われた経験が一度だけある。
それも映画館で。
お金を払って入った映画館で、結末を言われるのは困るのだが、
最初は、言われても分からなかった。
というのは、
それを言ったのが、私の後ろに座った子供だったからだ。
私は滅多に映画館に映画を見に行く事は無いのだが、
私の友人の渡河は、無類の映画好きで、
なおかつ、良い映画を良く知っていて、
彼が勧める映画は、はずれが無い。
だから、彼が映画に行こうと言うと、私もその誘いに乗る事が多い。
その日も、彼が面白いという映画を観に行った。
映画通の彼は、普通の人とは違った観念がある。
映画館で映画を観る時は、かならず一番前の方で見るのである。
迫力が違うという。
よく映画館の中段や、後ろの方で見る方が多いが、
それだと家で、テレビで見るのとあまり変わらないと彼は言う。
私も今は慣れて、映画館では一番前の方で見る様にしているが、
最初の時は、一番前で見たら、
画面が近すぎて全部が見えないで面白くないのではないかと思った。
しかし、見てみると、そうでもない。
迫力があって、映画館でお金を払ってみる価値があると思った。
さて、話は戻るが、
その日も私達は、ポップコーンと飲み物を買った後、
映画館の一番前に陣取った。
ここでも、彼のこだわりの意見が飛び出す。
本編の映画が始まるまでに、次の映画の予告が出るけど、
それを見てイケないという。
予告では、一番の見どころを教えてしまう事があるので、良くないという。
と言われたのもあって、予告編がスクリーンに映った時、
そっぽを向いて、見ない様にした。
すると、
私の後ろに親子連れが、来て座った。
ご夫婦と女の子2人の家族だった。
その家族が椅子を倒し、座ってから5分位経った頃だろうか。
突然、小さい方の女の子が、泣きだしたのだ。
彼女は泣きながら、「ワンコが死んじゃうんだよ。」と言うのである。
普通、映画館で泣かれると、周りの人に迷惑だが、
その時は、まだ広告が流れている時だったので、
隣にいたお母さんも、「何言ってんの、泣かないの!」程度に注意していた。
渡河が映画を観る時は、たいてい封切まじかのものなので、
もちろん、テレビではまだやってなく、
映画館での上映も、始まったばかりの時が多い。
だから、その子がこの映画を観るのも私達同様に、最初のはずである。
だから、その時は、
彼女がその映画の内容の事を言っているとは思っていませんでした。
やがて、もう一段、館内が暗くなり、本編がスタート。
その子ももう泣き止んでいます。
私達はポップコーンを食べなら、一番前なので、
でっかいスクリーンで視界全開で、ストリーを追っています。
やがて、最後のシーンで犬が死ぬ場面があり、
館内号泣。
そこで私は、あの子がこの結末を言っていたんじゃないかと、ふと思いました。
後ろを何気なく見ると、あの子も泣いています。
1人なら、何回も同じ映画を観るという事もありますが、
家族4人が同じ映画を見に来るとは思えませんでした。
では、なぜあの子は、
見ていないワンコの結末が、分かったのでしょうか。
もう私は、映画の事よりも、そっちの方が気になってしまいました。
同じ映画を続けて見たとも思えません。
私達がここに来たのは早かったけど、その時ここら辺には誰も座っていませんでしたし、
彼女達も初めて見たという感じでした。
お母さんも、「最後悲しかったねー。」と子供に言っています。
女の子も、「ねぇ、ホントだったでしょー。」と言ってます。
その子を少し観察していましたが、
映画の冒頭で泣いた一件以外は、普通の女の子の様に見えました。
その女の子に「なぜ結末が分かったの?」と直接聞きたい所ですが、
聞けませんでした。
しばらく考えていて、
1つの可能性にたどり着きました。
それは、
残留思念です。
皆さんは、テレビでこんなシーンを見た事はありませんか、
霊能者が、殺された人が最後に持っていたカバンを手にして、
その日どんな事があったのか、そのカバンからイメージを引き出したり、
誰のか分からないお財布を渡され、その持ち主がどんな人かを言い当てたりする。
これはすべて、その物に残っている残留思念を読み取る事で分かる事なのです。
幽霊とか見れなくても、残留思念だけ分かるという人もいます。
多分、あの女の子も、
映画館で座った時、前にそこに座っていた人の残留思念を拾ったのだと思います。
前の回で見た子が、犬が死んだシーンで号泣したのでしょう。
あの子は、その残留思念を見事感じ取ったのです。
普通は、そんな人の後に座ると、
なま温かいとか、優しい感じのいい椅子とか思うくらいですが、
少し感受性の豊かな人が、座ると、
前にそこに座っていた人の感情の、
この映画は悲しそう。とか、楽しそうとか、
つまらないという感じを受け取る事ができます。
そして、もっと鋭く残留思念を感じる事が出来る人は、
あの女の子の様に、「犬が死ぬシーンで泣いたんだ」とか、
前に座っていた人が、大体どんな感じの人だったか分かる事もあるのです。
椅子でも、電車などはせいぜい30分位しか座っていませんが、
映画館では、1時間半とか同じ人が座っていて、
しかも、その時映画だけに集中していますから、
希にこういう現象があります。
前に座った人と、後に座った人の感性が一致した事も要因にはあるでしょう。
椅子には、不思議な所があって、
希に、ある特定の椅子に座って念じる人が多いと、
段々とその椅子が、その念じる人に感応していき、
不思議な椅子になる事があります。
私はまだそこに行った事は無いのですが、
そんな不思議な椅子の1つに、
サターンの椅子というものがあります。(神戸)
この椅子に座って願うと、
結婚出来たり、子供を授かったりと、
今まで何人にも何人にも、そう念じられてきた椅子が、
そんな人々の願いを叶える椅子へと力を得る事もあるのです。
私も一度、行ってみて座ってみたいですね。
そのサターンの椅子に。
ただし、女性は向って右の椅子のみに座る事。左の椅子に座ってはならない。
END