●意外な結末
このお話は、昨日のブログ(●車に何かいる!)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11962335311.html)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
ある日、結婚したばかりという女性から電話がありました。
まだ結婚してから3ヶ月という新婚ホヤホヤであるはずの彼女は、
やや沈んだ様な感じで、今の悩みを語り始めた。
彼女は、3歳年上の銀行マンと結婚して、現在賃貸アパートで暮らしているという。
2人は将来自分達の家を建てるという目標を立て、共働きし、食費も倹約して、
結婚式はほんの身内だけでし、新婚旅行も国内の近場に行ったという。
そんな彼女の悩み、それは車の事だという。
車は、結婚前から彼が所有していた車で、
結婚前には、デートで2度くらいしか乗った事が無かったのだが、
結婚後には、外食や休日などによく乗る事になった。
しかし、なぜかその車に乗ると、気分が悪くなるという。
それは結婚前の車でのデートの時からそうだったという。
初めてデートで水族館に行った時、彼女は気分が悪くなり、吐きそうになったのだ。
それは、次の車でのデートでも起きた。
食事に連れてってもらったのだが、車に乗る前には、お腹が空いていたのに、
その車に乗った途端に、食欲が無くなり、気持ちが悪くなったという。
結局それ以降、彼も気にして、デートに車を使う事は無くなった。
しかし、結婚した今、節約の為に、駅からやや離れた場所の割安なアパートなので、
車を使わない訳にいかない生活に。
それで、しかたなく車に乗るのだが、やはり気持ち悪くなるという。
それでも何回も乗っている内に、少しは慣れた時だった。
気持ち悪いという感じの他に、今度は、人の気配を感じるというのだ。
車に乗ると、後ろから誰かが見ている様な、
私以外の女性が、車に乗っている様な気がした事もあるという。
しかし、後ろを振り向いても、誰かがいるという訳でもなく、
また、夫は何も感じた事は無いというのだ。
なんかノイローゼになりそうで、不安なんです。そんな相談だった。
私は、その車に何らかの霊が憑りついていると思った。
そこで、彼女がいつも乗るという助手席に、盛り塩し、その他にも、
トランクルームや後部座席にも盛り塩して、
お線香の煙で室内と、車体を供養する様にアドバイスした。
これで、この車に憑りついているかもしれない霊は、取れると思っていた。
実際、しばらくの間は彼女が乗っても気持ち悪くならなくなったという。
しかし、1ヶ月後、不気味にもその車は、また元の車に戻ったのである。
私の鑑定ミスだった。
やはり、あの車に彼女が乗ると、気持ち悪くなり、
食欲が無くなり、そして、誰か居る様な感じなのだ。
こうして、彼女は再び電話してきて、言った。
あの車には、何かいます。
私としては、最初の供養が効かなかったという誤算もあるが、
今度はもっと詳しく聞こうと思った。
まず、やはり彼女の場合、
彼の車に乗っている時以外で、特に気分が悪くなる事が無い事から、
やはり問題は車だという事は、明らかだと思った。
そこで、車について、色々と尋ねると、
その彼の車は、新車である事が分かった。
なんという事だ。
私は、車に霊が憑りついていると言う話から、
始めから中古車など、前のオーナーの因縁か、
事故車などによる不成仏霊か地縛霊が憑りついていると思ってしまったのだ。
新車となると、その可能性はぐんと減る。
では、車に居るという物はなんなのだろうか?
もう一度、彼女の話を詳しく聞いた。
彼女は運転できないので、毎回車に乗る時は、助手席に座り、
するとしばらくして、気分が悪くなり、食欲が無くなるという。
その時、彼には別におかしな事は起きない。
彼には何の影響も無いという事は、
霊は彼には攻撃的ではなく、助手席に乗る彼女には攻撃的であるとも言える。
もしくは、女性のみに影響する霊なのかもしれない。
また、毎回気分が悪くなり、食欲が無くなるというのは、
霊現象に遭遇した人によく起きるものだ。
その事からも、車になんらかの霊が居るのは確かだろう。
たまに、供養をまったく受け付けない霊もいる。
それだろうか?
そんな事を考えながら、彼女に、
「車に誰か居る様な感じとは、どんな感じですか?」と尋ねてみた。
すると、
「なんか、気のせいか、
人の息みたいなものが、かすかに聞こえたんです。
ゼーゼーみたいな。」
それを聞いた瞬間、
私は、車に憑りついる霊の正体が分かった様な気がした。
そこで、
彼に車の事、そして、
今話してくれた車で感じた事などを伝えて、
この車に関係する全ての事を、詳しく聞いた方がいいとアドバイスした。
その上で、改めて連絡くれる様に言った。
すると3日後、
彼女から再度電話があった。
彼女が話してくれた内容は、意外なものだった。
彼女が彼に聞いた話によると、
彼はここに来る前には、岩手県の地元にある支店に勤めていたという。
その頃、5年付き合っていた彼女がいて、
今の車を買ってくれたのも、その彼女だという。
高卒の彼女が、一生懸命アルバイトで貯めたお金で買ったのだろう。
その車で何回か、彼女とデートしたという。
その彼女とは、将来の結婚まで約束していたそうである。
ところがその後、彼が東京に転勤になり、半年後、
今の彼女と知り合った。
すると、彼は今の彼女に一目ぼれ。結婚してしまったのである。
それも前の彼女には、結婚の事を知らせずに。
そして昨日、地元にいる友人に電話してみると、
その彼女は、1週間前から入院しているという
前から慢性の気管支喘息で、体が丈夫では無かったというので、
その症状が悪化した様だった。
つまり、
その彼女は、今も彼を信じて待っているのだ。
今の時代、誰でも携帯を持ち、ラインやメールなど頻繁にやりあえるが、
当時、個人間のメールは普及しておらず、彼も彼女も携帯を所持していなかった。
たまに手紙を交わす程度だったのだ。
私は、その話を聞いて、
今の車にいる霊は、
その彼女の生霊だと確信した。
生霊が憑いている時、
よくある現象だが、
生霊を発している人の息遣いなどが聞こえる事があるのである。
だから、彼女が車で聞いた「ゼーゼー」という息は、
その彼女の喘息の症状だったのかもしれない。
この様に生霊が物に乗り移っている事は、希にあるのである。
私は、その事を彼女に話し、
元カノには悪いが、貴方に悪い影響が及ばない為には、
車を新しくした方がいい事を告げた。
その他にも、元カノに関係しそうな物があるなら、手放した方がいいと。
しかし、その後、
この話は意外な結末へと進んだのである。
なんと、
相談者の彼女から再度電話があり、
彼と協議離婚したというのだ。
彼を本当に必要としているのは、病気の彼女だと。
それに、そんな行動をしていた彼にも、
すこしがっかりして、熱が冷めたという。
あと、彼女には昔、喘息だった妹がいて、
喘息の大変さがよく分かるのだと。
彼女いわく、
「最初は、車などを処分と考えましたが、
今も病院で、彼の事を信じて待っている彼女の事を思うと、
どうしても出来ませんでした。
彼女が妹の様な気がして・・・」
バツ1になっても後悔は無いという彼女が印象的だった。
END