●不幸を連れて来た祖母


 


占い師といえども、電話相談で全ての答えが出せる訳ではない。

せっかく電話してきてくれても、

依頼者以上に訳が分からない時もあるし、

まったく予想もつかない事もある。



そんな時は、ハッキリと分からないと言うし、

それがメインの相談であれば、お金は受け取らない。



 

 


ある時、そんな電話相談が来た。





電話してきたのは、最近夫の母親と同居してから

立て続けに、不幸が続いているという奥さんからだった。





1年前に、夫の父親が病気で亡くなってから、

母親が一人暮らしている状態だった。




そんな事もあり、夫は奥さんに、

母親と同居する事をお願いしたのだ。




そんな事もあり、子供達と母親が暮らせる家を新築し、

今年から新しい広い家で、家族と祖母の同居生活が始まったという。




ところが、同居して間もなくだった。



その祖母が階段から落ちて怪我をした。

念の為、精密検査をすると、大腸がんが見つかった。



その後、長男が受験に失敗。

そして、夏には夫が長年勤めていた建設会社からリストラされたのである。



祖母は病院で手術後に、自宅に戻って来たが、

今は腰痛で、家で安静にしているという。



さらにご主人は、次の勤め先である建設会社が2ヵ月で倒産という不運。



それまで、幸せに暮らしてきた家族が、

祖母と同居してからというもの、不幸が立て続けにやって来たという。



奥さんが、お義母さんについて心配している事が他にもあり、

彼女が階段から落ちた時、

かに背中を押されたと言っていた事である。

当時、子供達は学校で、家には彼女とお義母さんしか居なかった。

つまり、背中を押す様な人は、幽霊以外考えられないのである。

また、夫に聞いた話では、お義母さんには水子が3人いるとの事で、

その水子がお義母さんに憑りついていて、背中を押したのではないか。という。




そして、その不幸のターゲットが、

息子や夫に移ってきているのではないか。

次は自分かもしれないという不安があるというのである。





今の所、無事なのは、

奥さんと、長女だという。



本当は、不幸を連れて来た祖母との同居はしたくないのだが、

現在、家で療養中なので、そういう事も言えない。

どうしたらいいでしょうか。




 

そんな相談だった。







 


はたして、お義母さんは不幸を連れて来たのであろうか。



確かに、今まで幸せに暮らしてきた家族が、

祖母との同居をきっかけに、やたらと不幸が続いている感じはある。




何かある様な気がするが、

話を聞いただけでは、さっぱり分からない。




とりあえず、お義母さんについて聞いてみた。

「大腸がんの方は、どうなったんですか?」



「ステージⅡという事で、一応手術で取りました。」と彼女。

「ステージⅡって、どういう状態ですか?」と聞くと、


「早期発見では無いそうですが、

 5年生存率は8割以上だってお医者さんが言っていました。」



 


私の電話相談の場合、

ノートに話の内容をメモしながら、聞いている。

大事な事を聞き逃さない様にというのもあるし、

その記録が、後々の資料や経験になり、

後にブログなどにする時の参考にもなる。



だから、考えに行き詰ると、

書いたノートを見ながら考える事にしている。




すると、


この奥さんの相談の場合、

あまりに彼女の話が、お義母さんとの同居がメインになっているので、

実は、重大な事実が、さらりと抜け落ちている事に気が付いた。


それは、

この一文である。

「今年から新しい広い家で、家族と祖母の同居生活が始まった」



彼女は、立て続けに起こる不幸は、

お義母さんと同居してから始まった。と言う事だが、




それは同時に、

新しい家に、引っ越してから不幸が始まったとも言えるのである。


 

つまり、

不幸の原因は、新しい家なのかもしれないのだ。




ただ、お義母さんの疑惑も消えた訳では無い。

考えるポイントが増えた分、ややこしくなった。


 


彼女が訴える点は、4つである。

■お義母さんが幽霊に背中を押されて怪我。

■この家に来てから、お義母さんが大腸がんになる。

■夫がリストラ。そして倒産。

■息子の受験失敗。





はたし、この不幸はお義母さんなのか、家なのか、土地なのか。

はたまた、それ以外なのか、


あえて付け加えるなら、

全ての現象は霊には関係無く、偶然に起きた事かもしれない。




 


そんなこんなで、時間だけが過ぎてゆく。

 

 

 

 

結局、土地の事や周辺の様子なども聞いたが、

はっきり分からなかった。







私は謝って、お役に立てない事を詫びた。



 

 


しかし、彼女は、

次は自分かもという不安からか、

それなら、家に来て診て欲しいという。






出張料金がかかりますが、と言っても、それでいいという。






 

 


結局、そんなに遠くないので、行く事になった。

 

 

 

 

 

やがて、意外な結果が私を待ち受けていたのである。


後半は、明日のブログに続く。