●災難を呼んだ引っ越し


私の知り合いで、柳田(仮名)という友人が、

会社の転勤で、千葉から大阪に引っ越した。


以前から千葉のご自宅には、何度かお邪魔した事があるが、

代々引き継がれた大きな庭がある農家に住んでいたのだが、

ご両親も2年前に85歳で亡くなり、彼家族には少し大きすぎる家だった。


そんなおりに、大阪支社長の仕事の打診があり、

彼は大阪に引っ越す事になったのである。



私も引っ越しの手伝いに行こうかと言うと、

今は便利になった様で、

引っ越しの時に大変な、箱詰め作業も

引越し屋さんの前衛部隊が来て、全てやってくれるのだという。



結局私も忙しくて行けなかったが、

1年後くらいに、大阪に行く機会があり、

彼の新居に招かれた。



久しぶりに会った彼は、少しヤツれている気がしたので、

どうした? ここでの仕事は大変かと聞くと、


仕事は何とかやっていると言う。

しかし、新居に引っ越してからまだ1年だというのに、

千葉にいる時とは、考えらえない問題が、

次から次に起きて、疲れ果てているというのだ。




まず、引っ越してから3ヶ月で、空き巣に入られたという。

翌月には、妻がキッチンでボヤを出し、消防車騒ぎに。

そして、次男が玄関前で車に当て逃げされたという。

幸い軽傷ですんだが、危なかった。

一緒に引っ越して来た猫も、どこかへ行ってしまったのも、

家族にとってはショックだったという。




そこで、丁度来た私に、

この家を診て欲しいという。


この家に引っ越して来てから、ロクな事が無いというのだ。



彼が大阪で移り住んだ家は、

中古の一軒家だった。


この家に引っ越す1ヵ月前から、

彼は週末ごとに大阪に下見に来ていて、

何軒かの中古物件を選んで、

私にその中で一番良いのは、どの家かを聞いてきていた。

そして、私が最終的に選んだのが、この家だったのだ。



だから、この家については、だいたいの事は把握していたつもりだったので、

この家に引っ越してから、災難続きだと言われると、

少々責任を感じずにはいられない。




さっそく、もう一度図面を元にして、

まず、もらった図面と実際の家の間取りなどが違っているか等を検討したが、

違っている所は無いという。



次に各部屋を診てまわったが、異常は無い。



すると、奥さんが、

台所の勝手口から出た外に、

ちょっと気になる所があるので、見て欲しいという。



3人で直ぐにその勝手口から外に出てみると、

隣に変な空き地が隣接している。

草ぼうぼうだ。

空地の柵は朽ち果てていて、誰でも入れる感じだ。

貰った家の図面には、隣の空き地までは載っていないので、

分からなかった。

警察によると、空き巣が侵入したのもこの空地からだったという。





すぐに空地との境界線に、塩を一袋まいてもらった。

そして、後日ここにやや高い柵と塀を作る事にした。





その後、空地の事を調べたが、

そんなに悪い空地だという情報は上がって来なかった。




私が帰ってから1ヶ月後、

なんとまた空き巣に入られた。




今度は正面の通りから入って様だった。

そして奥さんはやむなくパートの仕事を辞める事にしたという。

先日入られたばかりなので、今回の被害は新品のパソコンだけだったという。



ただ、2度も空き巣に入られると、

もう不安で、安心に生活出来ないという。

しかも2度目のは、ガラスを破られて入られているので、

その修理費でも頭が痛い。

彼いわく、大阪でも東大阪市は特に空き巣が多いのだそうだ。



 

空き巣も、ボヤも、当て逃げも、猫の失踪も、

千葉の農家では全て無かった事だった。

千葉では無施錠でも平気だったので、ある意味無警戒過ぎたのかもしれない。

最初の空き巣は、無施錠の窓から侵入されていたからだ。





それにしても、災難続き過ぎるのが気になった。



そこで、友人のピンチなので、

彼の家の中の写真や、外見、周辺の写真を改めて送ってもらった。

やはり最終的にその家を決めたのが私だったので、ほっとけない。



玄関や庭の様子、部屋の間取りなど、

特に注意してみたが、問題なさそうだ。

先日家の中に入った時も、嫌な感じはしなかった。

千葉から持ってきたという仏壇にもお供え物と綺麗な花が飾られ、

私もお線香をあげてきた。




 

ところが、

家の外観の写真を診ていた時、

一瞬、何か気になった。




 

なんだろう?



 

写真を見続けて、10分が過ぎた。





そこで、すぐに柳田に気になった所を聞いてみると、


やはりそうだった。

 

柳田は、たった1つ、

してはいけない事を、この引っ越しでしていたのだ。





 

 

 

 

 

 

 


後半は、明日のブログに続く。