●交通事故で亡くなった息子
知り合いの社長さんから、
社員の奥さんの話を聞いてあげて欲しいという依頼があった。
さっそく電話してみると、
奥さんは開口一番、
「息子はちゃんと成仏しているのでしょうか?」と言う。
ここに電話する前に、
私は社長さんから、
このお宅の息子さんが3ヵ月前に、オートバイの事故で亡くなったという事を聞いていた。
息子さんは、オートバイが大好きで、
よくツーリングなどにも行っていたという。
そんな息子さんは、アルバイトの帰りに事故にあって亡くなってしまったのである。
さて、奥さんの質問だが、
成仏には個人差があり、一概に答えようがない。
ただ、普通の亡くなり方ではなく、まだ若くして亡くなり、
交通事故となると、普通の死に方よりも成仏はしにくい。
なぜなら、もっともっと生きてやりたい事が沢山あっただろうし、
交通事故も、あの時どうして避けられなかったのか、どうして事故ってしまったのか、
など、その一瞬が避けられなかった事を後悔したり、
一瞬にして亡くなった場合、自分が死んだと分からない場合もあるのである。
だから、本当は気休めでも、
「息子さんは、無事成仏してますよ。」と言ってあげたい所だが、
本当に息子さんが成仏していない場合、可哀想なので、
私は簡単に、言わない事にしている。
また、「息子はちゃんと成仏しているのでしょうか?」と聞かれる相談者の場合、
成仏していない可能性が高い。
こういう場合、成仏していないからこそ、その霊は残された親族に、
成仏していないのはないかと、思わせて心配させている可能性があるからである。
「息子はちゃんと成仏しているのでしょうか?」
と聞かれた場合、私の返事はいつも決まっている。
「どうして、成仏されていなかもしれないと思うのですか?」
すると、奥さんは、
「最近、息子が事故した様子を夢でよく見るんです。」と言う。
実際の現場の様子は、警察の方から聞いただけで、
奥さんは事故の様子を見た訳でも無かった。
しかし、夢ではオートバイが倒れて、
息子がオートバイから投げ出されるシーンが、何度も夢で見るという。
だから、これは息子がまだ成仏していないからだろうと思ったというのだ。
私も息子さんが、まだ成仏への道を歩み始めていないと思った。
そこで、彼女に、
■時々、事故現場に水に差した花をたむけに行き、息子さんの名前を言って、
「痛かったでしょう、一緒に家に帰りましょう」と声をかけてあげる様に言った。
■夢を見なくなるまで、
毎日、仏壇にお水とお線香をともし、
「どうか成仏して、よい来世に生まれ変わって」と供養する様に伝えた。
■またお母さんを含め、残された家族はとても辛い事でしょうが、
息子さんは新しい世界に生まれ変わる為に、自立して家を出たと思って、
暗くならずに、明るい家庭をまた築く様にして下さいと伝えた。
残された家族が暗く沈んでいると、息子さんが成仏出来ない事が往々にあるからだ。
こうして、この相談は、終わったと思っていた。
ところが、1ヶ月後、
また彼女から電話があり、
未だに、変わらず同じような夢を見るというのだ。
つまり、私のアドバイスの失敗を意味していた。
要は、きつく言えば、苦情だ。
電話相談だけでは、どうしても見落としや勘違いは生じる。
それだけ成仏の問題は、十人十色の難しい問題でもある。
社長の紹介だけに、このままほっとく訳にいかない。
私はさっそく、彼女の家に行く事にした。
何か電話では、分からない事が潜んでいるのかもしれない。
やがて、息子さんの成仏を阻むものが・・・・・
後半は、明日のブログに続く。