●離婚する壁
このお話は、昨日のブログ(●離婚する家)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11904447525.html )
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ]
度々登場する友人の渡河だが、たまには、彼の事も書いてみようか。
彼のと付き合いは長い。仕事上の付き合いで知り会い、いつの間にか、友人となった。
知り合った時にはもう、彼女がいて同棲していた。
とても働き者の彼女で、津田塾大卒業の才女だった。
それから何年も後に、その彼女と結婚した。
やがて、彼女の才能も生かす形で、彼は翻訳の仕事をする会社を設立した。
そんなある日、彼は突然、離婚した。
詳しい理由はよく分からないが、渡河は、自ら作った会社を彼女に譲り、
彼女の元をひっそりと去った。
その後、風の便りで、彼女は渡河が設立した翻訳会社の社員と結婚した事を知った。
それから何年たっただろうか、ある日彼と食事に行くと、
彼よりも10歳位若い女性を彼女だと紹介された。
とても穏やかで、前の才女とは正反対のおっとり型の彼女だった。
そんな彼女を見て、ああ、この子だったら、きっと離婚はしないなと思った程だ。
やがて、渡河は彼女と結婚した。
その後、彼女の好きな白い大きな犬を飼い、結婚生活は順調そうだった。
おっとり型の彼女と渡河が喧嘩する事もなく、このままずっと良い夫婦でいると思われた。
当時、彼は、千葉の本八幡駅から歩ける所に、一軒家を借りて住んでいた。
私の家も千葉なので、行けない事は無かったのだが、なぜか、行く機会は無かった。
そんなある日、久しぶりに会った彼が、やけに落ち込んでいた。
理由を聞くと、彼女と離婚しそうだという。
ま、まさか!あんないい彼女と、なぜ?
ぴったりの夫婦だと、ずっと思っていた。相性もいい夫婦だったのに、なぜ?
占い師として、納得がいかない!
私は、なんとなく気になったので、彼に言った。
「お前の家、行ってもいいか?」
こうして、私は彼と知り合って初めて彼の家に行く事になった。
彼が住む本八幡駅の近くには、
ここ八幡の地名の由来となる葛飾八幡宮がある。
また、ここのイチョウの木は有名で、関東では一番大きいとされている。
人通りが多く、
駅前の交差点など、車の交通量が多いのに、
渋谷の交差点の様に、歩行者用に全面青となる。
初めて来るが、何となく住み良さそうな所だ。
さて、
どのくらい歩いただろうか、
住宅地をいくつか曲がって行くと、
ある一軒家にたどり着いた。
庭付きで、賃貸とは思えないおももちだ。
「おじゃましま~す」
と言っても誰も居なかった。
玄関は、まあまあ。
中の下といったところか。
でも、何となくだが、
良い家の感じがしない。
ここが台所、ここが風呂とトイレ、
ここが和室と案内され、
仏間辺りを見た時に、「あれ!」と思った。
私は、すぐに今入って来た和室を出た。
「う~ん。」
「これはちょっとぉ・・・」
もう一度、確認に和室に入った。
やっぱりだ。
「床の間だ!!」
一応、家全体を見て回ったが、
やはり、問題は、
和室の床の間だと思った。
床の間は、家の中で最も位の高い場所とされ、
霊も必ず家に来た時に、寄る場所とされている。
その壁がトイレと一緒にされていると、家族に異変が起きるのである。
その昔、
武士が、この様な床の間の家に住んでいて、度々、
妻を突然無礼打ちにして切り殺したという逸話がある。
それ以来、こういう床の間の家相は、良くないとされた。
昔は今の様に、簡単に離婚が出来なかった。
それ故に、こういった悲劇が起きた。
しかし、現在では、
この様な床の間の家に住むと、
離婚や離別、家庭内別居という道に進んでいくとされる。
渡河はまさしく、この通りの運命をたどってしまったのである。
この悪い家相を、防ぐには、
この床の間を壊すしかない。
壊して、押し入れにでもする事である。
しかし、
友人、渡河の場合、
賃貸であり、勝手に壊す事は出来ず、
また緊急を要した。
従って、
私は小さな声で、彼に言った。
「お前、
この家、
早く出ろ! 」
他にも気になる事が2つあった。
■一つは、仏間の位置である。
トイレに近いのである。
トイレとは、トイレのドアと和室の襖が間にあるが、
トイレのドアは比較的家の中でも開閉する回数の多いドアである。
そのトイレのドアと襖の開け閉めの音を仏様は嫌がる。
それに加えて、トイレの臭いにもとても敏感に嫌がる。
つまり、トイレにあまりに近い仏間は良くないのである。
■あと、もう1つ、
窓からチラッとしかみていないが、
裏庭が少し気になった。
何か少し嫌な感じがした。
いずれにしろ、
渡河にとっては、
この仏間と裏庭の事が無くても、
床の間だけでアウトである。
従って、裏庭はちらりと窓から見ただけで、詳しく調べなかった。
ちなみに、この床の間の形状だと、どの方角でもアウトである。
渡河は、私の事をかなり信頼してくれている。
彼は直ぐに、引っ越す事を決意。
一週間で、この家を出た。
今から思うと、
以前から何となく気になっていた事が1つあった。
離婚とは関係は無いと思うが、
それは、渡河の奥さんの希望で白い大きな犬を飼ったのだが、
その犬が、ある日を境に、
飼い主に噛みつくようになったのだという。
結局奥さんの手にあまるという事で、
彼女の実家に預ける事になったという。
今となっては、どうしようもないが、
その時に、家に行ってみるべきだった。
ちなみに、犬がおかしくなったとすれば、
それは、
床の間や仏間が問題では無いだろう。
多分、
裏庭が何か関係している気がする。
いずれにしても、
渡河は、離婚してしまった。
私が彼の家に行った時は、
もう奥さんと別居状態にあり、
急いでこの家から引っ越してもダメだった。
医者がよく、あと3ヶ月早く来てくれれば助かったんですが、
と言う事があるが、
私もそんな気分だった。
その後、
渡河は興味本位で、
この近くを通った時に、この家を見に行ったという。
すると、
もう他の住人が借りていたとの事だった。
これ時以来、
私は相性占いで、どんなに二人が結婚に良いと出ても、
結婚に良いと断言しなくなった。
この事があった以後は、
相性でみる限り、二人は結婚すると良いと出ていますという
限定的な言い方にする事にしている。
この出来事を振り返って、
今でも心残りな事が1つある。
それは、
そんな家があっても、私にはどうしようもないという事だ。
持ち主でもない私には、無力なのである。
せめて、これを読んでいる方だけでも、
そういう家相の家には、注意してもらいたいと願うだけである。
渡河が体験した、この離婚する家は今もある。
そして、
今も誰かが、そこを借りて住んでいる。
END
