●ケーキのお供え
今日は、実際に手紙で相談されたものを取り上げてみましょう。
「先生、ご無沙汰しております。
以前、娘の事で相談したAです。
----------中略-----------
亡くなった娘はとてもケーキが好きで、
特にある店のベリータルトが好きでした。
そこで、3日に一回くらいそのベリータルトを買って、
娘の霊前に供えています。
決して苦痛では無いのですが、
値段的にも500円を超えるものですし、
捨てる訳にもいかず食べるのですが、1年も供えていると、
だんだん私も他の物がいいと思ってしまいます。
こういう事はいつ頃まで、続けたら宜しいのでしょうか。」
さて、この手紙にただ返事をするだけなら、
「出来れば、2年間は供えて下さい。
つまり、三回忌の法事が終了するまで。」となります。
ぱぱっと処理して、次の相談。へと進んでもいいのですが、
じっくりお手紙を拝見すると、
お母様の現在の苦悩。
相談には無い、隠れた相談が含まれていて、ほっとけません。
手紙では、
「決して苦痛では無いのですが」とありますが、
苦痛になっていると思われます。
つまり、1個500円のケーキを3日おきに買い、それを食べる。
愛する亡き娘の為ならと、1年も続けたのでしょう。
でもね。
愛しているのは、娘さんも同じ。
亡き娘さんも、お母さんの事を愛しているのです。
だから、
そんなお母さんを苦痛にさせてまで、ケーキを欲しいとは思わないの。
だって、
もし、娘さんが生きていたら、
「お母さんの好きなものでいいんだよ。」って言ってくれるでしょう。
基本的に、亡くなった人の好きな物を供える。
でもすぐにダメになってしまう生ものやケーキなどは、
月命日だけでいいです。
つまり、
6月28日に亡くなったなら、
毎月の28日だけケーキを供えればいいです。
その時は、すぐに食べられる様に、
小さいフォークを添え、飲み物も供えます。
餃子が好きだった人なら、餃子とつけ汁(ラー油とお醤油)と箸。
ちなみに、亡くなった人の分と、自分の分とで、
ケーキを二つ買う必要はありません。
亡くなった人に10分くらい供えて、その後、頂けばいいのです。
では、
命日ではない普段の日はどうするかと言うと、
普段の日は、フォークや箸やつけ汁も無くていいです。
普段の日は、ケーキや餃子が供えてある、それだけで満足するものです。
その気持ちだけで嬉しいのです。
だから上の娘さんのケースで言えば、
普段は、常温で1週間もつフルーツケーキをずっと供えてもいいし、
毎日お母さんが食べるものの一部を、少し供えるだけでいいです。
今日は娘が欲しがるものが無いと思えば、供えなくてもいいです。
ただしその時、3つの事を守ります。
◆自分が食べる前に、供える。
出来ればあげる前にチーンとならして、言葉をかける。
◆供える皿は、決めておき、それ用以外には使わない。
◆供えた後は、食べてあげる。
毎日、炊き立てのごはんと味噌汁を供えるのが大変という相談もありましたが、
これも同じで、
炊き立てのごはんと味噌汁が好きならば、月命日だけでもいいです。
ただし、普段の日に炊き立てのご飯や味噌汁と作った時は、
月命日でなくても、それを供えてあげましょう。
また、普段自分が食べるものが亡くなった人も好きだろうと思ったら、
その一部分でもいいから供えてあげましょう。
また、外出先での食事の場合、
基本、供えなくてもいいのですが、
例えば、亡き夫が好きだったステーキ屋での食事の場合、
食べる前に、ステーキを一切れ小さい皿をもらって、
ご主人が生きていたら座りそうな席の前に供え、声をかけてあげ、
10分くらいしたら、それを食べてあげます。
家までの帰り道やその他で、貴方を守ってくれるでしょう。
最初の方で、2年間供えると言いましたが、
それは最低2年間は供えてあげて欲しいという事で、
ちなみに、わたしの場合は、父が亡くなって5年は経ちますが、
命日とあげたいと思う時にあげ続けまています。これからも。
あと、上の例は、仏壇が娘さんだけの場合です。
例えば、その仏壇には娘さんの他にお爺さんもいる場合、
もしかしたら、お爺さんは、餃子が嫌いかもしれません。
そんな時は、仏壇の中に餃子を置かず、
仏壇の前に小さい机を置き、その上に娘さんの写真と、
その写真の前に餃子を置き、供養の言葉を言ってあげましょう。
最後に、
仏壇には娘さんの他にもお爺さんや、他の方のご供養もされている場合。
供えたケーキが、娘より先にお爺さんに取られてしまうのではないか、
年長者から食べて、娘には行きわたらないのではないか、という心配をした方もいましたが、
その心配は不要です。
亡くなれば、すべて平等となり、
1つのケーキが全員にいきわたると考えていいです。
だからこそ、餃子が嫌いな人へも自動的にいきわたってしまうという訳です。
END