●自宅と墓地の調査


このお話は、昨日のブログ(●不眠症と墓地 )の続きです。



従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11851203765.html




を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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[前回までのあらすじ


ある奥様が酷く不眠症に悩んでいらっしゃるという。


もともと5年前ほどから不眠症ぎみだったという奥様は、


ここ千葉に3年前に引っ越してから、本格的な不眠症に陥ったという。


現在は、夫と娘さんとの3人暮らしで一軒家にお住まいだという。


毎日、睡眠薬無しには眠れないという。


その奥様が一番気になるというのは、家の近くにあるという墓地だというのだ。


不気味な事に、寝ていると、誰かが足を触る感覚があって、


目を覚ます事が今まで2回あったという。


霊やお化けなどは見ていないが、あの墓地の事がすごく気になるのだという。


「先生、墓地から死人がはい出して来るという事はありますか?」


私が、他に気になる事はありますか?と聞くと、


「家が完成した時に、庭にあたる場所に、猫の死骸があったのんです。


 私が気持ち悪そうに見ていると、大工の人が、それを処分してくれたんです。」


「何か猫のたたりがありますか?それも気になります。」


一応電話で聞いてみたが、よく分からなので、会う事になった。


やがて、不眠症の原因がわかる事になるのである。
























さっそく、ご自宅に伺った。


庭付きの2階建ての家で、一段盛り土がしてあり、


その上に建てられている感じで、隣接した道路より1m程高い家構えである。






日曜日でご主人と娘さんもご在宅だった。




簡単な挨拶を交わしてから、庭を拝見する。




庭は芝生が一面に植えてあり、南向きで日当たりも良かった。






奥さんに尋ねた。


「ちなみに、猫の死骸はどのへんにあったのですか?」





「あのへんです。」と庭の端を指差した。






「あのスイレンが咲いているあたりですか?」




「はい。そうです。


 猫の為にスイレンを植えてあげました。」






「ダメだったでしょうか?」


「不眠症は、あの猫のたたりでしょうか?」







「いや、睡蓮、良かったんじゃないでしょうか」


「その猫のたたりとかは無いと思いますよ。」






「まあ、元々、貴方がたが殺した猫ではないし、


 スイレンもとても綺麗に咲いています。」






私は、念の為と言う事で、


そのスイレンあたりに、お線香を半分焚き、猫の成仏を祈って、


あとは、塩少々とお酒コップ一杯をまくように言ってから、


二階に上がらせてもらった。







やはり、


家の中で一番気になる場所は、


不眠症になるという寝室である。






寝室に入らせてもらって、


一番先に気になったのは、





タンスの上に飾ってあった鳥のはく製である。








珍しいタカのはく製である。






「このタカのはく製は、いつからここに?」





「2年前に取引先の方からいただきました。それからです。」






「・・・・」






「このはく製は、一階の応接間かどこかに移動できますか?」






「はい。大丈夫です。


 じゃあ、玄関にもっていきましょう。」







「あっ、はく製は玄関に置いてはいけません。」





「あ、はい。」



 


「このタカのはく製が、不眠症の原因でしょうか?」






「いや、多分違うと思います。




 奥様の不眠症がひどくなったのは、この家に引っ越されてからです。


 しかし、このタカは2年前。


 他に原因があると思います。タカは念の為の移動です。」







結局、タカはお塩とお線香の煙で清めてから、応接間への移動となった。









私は2階の窓やベランダから、


その家から見える風景を観察した。







ちょっと気になる事があった。






それは、家から奥さんが言う墓地が見えるのか気になっていたからである。




「あのう、墓地はどちらの方角ですか?」


「あ、あっちの方です。」






家から墓地は見えなかった。


それは同時に、墓地からこの家も見えない事を意味する。







しかし、とりあえず、


奥さんが、今回の相談の中で一番気になるという不気味な墓地に行く事にした。







娘さんを留守番に、3人で墓地を見に行く事になったが、


急に、娘さんが家に一人は怖いと言い出した。








たまにある。


私が行くと、なんか不気味な雰囲気にさせてしまう様である。


しかたなく、4人で1台の車の墓地見学となった。








車で5分くらいの所に、その墓地はあった。


婦人が指差す。「あの墓地です」







さっそく、私は車を降り、その墓地に向かった歩き出した。


しかし、他の3人はいっこうに車から出る気配が無い。






まあ、仕方がない。


ひとりで墓地を観察した。








はっきり言うと、






それは綺麗な墓地である。







電話では、とても不気味な墓地と聞いていたので、


どんな怖そうな墓地かと思っていたが、


普通の綺麗な墓地である。







日当たりも良く、手入れもされている様だった。


花などが供えてある墓地も多かった。






不気味というのは、


例えば、


墓石が倒れていて、ほったらかしになっているとか、


墓が草ぼうぼうで、手入れがされず、荒れ放題だとか・・・・






しかし、これは私の見解であり、



普通の方は、墓地というだけで不気味となるのかもしれない。









私が車に戻ると、奥さんが


「どうでしたか?」と聞いてくる。



「いや、墓地でも綺麗な方ですよ。」





すると、奥さんが急に、


「あ、あそこ! 幽霊かしら!!」と墓地の方を指さした。






一同、ビックリしてお墓の方を凝視する。








どうやら、4人の中で、私が一番目が良いのか、




誰も黙ったままだったので、私が口火を切った。




「あのう、



 あれは、お墓参りに来た、ただのハゲのおじさん だと思います。」








ちょっとハゲは言い過ぎたが、


一同笑って和んだところで、家に戻った。






だいたい、墓地の側を買い物途中に通っただけで不眠症になるのであれば、


日本中、不眠症だらけである。






始めから墓地は不眠症とは関係ないと思ってはいたが、


依頼者が一番気にしている事を調査してあげるのも、料金の内である。






ちなみに、昨日の奥さんの質問で


「先生、墓地から死人がはい出して来るという事はありますか?」


というのが、あったが、





奥さん、映画の見過ぎである。


特に日本は火葬なので、それは無い。








しかし、まずいな、


今の所、奥さんの不眠症の原因が分からない。









家に戻ると、奥さんが昼食をごちそうしてくれた。


魚介のカレーライスだった。





私は食べながら、


今の所、奥さんの不眠症の原因が分からず、昼食までご馳走になり、


ちょっとしたプレッシャーである。






考えが行き詰ったこういう時の鉄則は、


最初に戻れ である。






「最初」






そうだ、奥さんの不眠症は、


この家に来てからひどくなった。


それに固執し過ぎた。







よく考えてみれば、


奥さんの不眠症は、ここに来る2年程前から始まっていたじゃないか!






そこに原因があるんじゃないだろうか。






そして、引っ越す事によりそれがひどくなった。


そう考えれば、つじつまが合う。




5年前に、何かがあったのではないか。







私は、食事が終わると奥さんに聞いた。







「今から5年前、


 ここに引っ越されてくる前に、何かありましたか?」






すると、一同黙ってしまった。











どうやら、私は、
















地雷を踏んだようだ。






最終話は、明日のブログにつづく。




PS.
すみません。
頑張ったのですが、書き終わりませんでした。