●虫の方を選んだ少年




このお話は、一昨日のブログ(狂気を起こす公園)の続きです。




従って、一昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11349793532.html




を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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私の所に相談に来たのは、中学生の子供さんを連れた主婦の方でした。


相談はある不気味な公園についてでした。


彼女の家と中学校の間には、小さな公園がありました。


丁度中間点にある為に息子さんは、どうしても登校途中に、


その不気味な公園の側を通る事になるというのです。


その公園には、砂場と鉄棒があるそうですが、


木々や草が鬱蒼と生えており、近所の人もあまりそこで遊ぶという事はない公園だそうです。


また、ある日、その公園に不気味なオジサンが現れるという噂がたち、


その後、その公園で鉄棒をしていた小学生が誰かに後ろから殴られたという噂がたった事から、


近所の人達は、誰もその公園に入らなくなったという。


人が近づかなくなると、よけい雑草が伸び放題となり、


不気味な公園は、昼間でも薄暗い雰囲気な場所になっているそうです。


やがて、近所の人が、公園で幽霊を見たという噂がたった。


そんなある日、彼女の息子さんが、その公園の中で倒れていたのが見つかったという。


翌日、あんな不気味な公園には入ってはいけないと念を押して学校へ送り出したそうです。


しかし、その次の日も、息子さんは公園で発見されたのです。


発見した近所の人の証言では息子さんは、その公園の草むらでバッタを追いかけて、


バッタを捕まえると、食べ始めたと言うのです。


なぜ、公園に入ったのか?   なぜ、バッタを追いかけたのか?


まったく覚えていないと言うのです。


彼女も困ってしまい、なるべく公園を避けて、遠回りに登校するように息子に言いました。


そして、学校を出る時に家に電話するようにしました。


息子さんも、それを守って学校を出る時に「今学校を出るから」と家に電話入れました。


しかし、30分経っても家に帰って来ません。


そこで不安に思った彼女は、もしやと思い、あの不気味な公園に向かいました。


すると、公園の草むらに、一人の男の子がしゃがんでいるのが見えました。


近づいてみると、その子は、バッタを捕まえようとしていたのです。


そして、それは息子だったのです。「何やってんの?」と彼女が叫ぶと、


振り向いた息子を見て、倒れそうになりました。


息子の口には、すでにバッタが入っていたのです。


やはり、家に帰ってからいくら息子に問いただしても、何も覚えていないのです。


こうして彼女は、息子さんを連れて私の所に相談に来たのです。


しかし、私としても、こんな不気味な公園の話を聞いたのは初めてでした。


しかも、当の息子さんに何を質問しても、


「何も覚えていない」と言われるので、何の手がかりもありませんでした。


当時、困ってしまった私は、とりあえず、その公園の場所を聞いて、


その不気味な公園に行ってみる事を約束して、後日連絡する事になったのです。


私としても、そんな不気味な公園に行くのは嫌でしたが、


息子さんは、もう一週間も学校を休んでいるとのことで気の毒だったのです。


私には、もう1つ気になっている事がありました。


それは、この公園で幽霊を見たという人がいたという事でした。


そこで、公園の前で30分ほど待ち、近くを通ったお年寄りの方や主婦の方に、


「すみませんが、この公園で幽霊を見たという事は聞いた事がありませんか?」と尋ねました。


あと、4ヵ月前にある不吉な事件が近くで起きていた事が分かりました。


4ヵ月前と言えば、少年がバッタを追いかけて食べ始めたのが2ヵ月前なので、


少し近いので気にはなりましたが、


まさか今回の事と深い因果関係があったとは、まだこの時は分かりませんでした。


結局、少年の身に起きた、公園での奇功を解明する事は出来ませんでした。


もし、息子さんが何か他に思い出したり、


変わった事がまた起きたら、ご連絡下さい、その時は無料でと告げました。


それから1週間が過ぎた時でした。彼女からまた電話ありました。


それは全ての謎を解く、決定的な事が息子さんの身に起きたのでした。


息子さんが、なんと、学校の裏庭で今度は、セミを食べたというのです!
 

 



























このセミを食べたという事実は、


今までの考えが180度変わる程の新真実だったのです。









このセミが出て来た事によって、


息子さんは別にバッタを必要に追いかける狂気に走ったのでもなく、



また、公園に限った呪いや霊障でも無かったのです。







なぜなら、


今度の場所は学校の裏庭だったからです。






今まで、あの不気味な公園にコダワリし過ぎたようです。





場所が移っても息子さんに起きる現象。それは、


息子さん個人に憑いている、何らかの霊障を意味している可能性が高いという事です。







そして、


それはバッタに限らず「虫を食べるという行為」の様です。







今までの事を整理してみました。




●虫を食べる。という行為


●人気の無い公園、そして、


●学校の裏庭もやはり人気のない場所。


●息子さん個人に付きまとう霊障。


●公園に出ると言う男の子の幽霊の噂。





●そして、少年がバッタを追いかけて食べ始めたのが2ヵ月前なのですが、


4ヵ月前にある不吉な事件が、


公園の近くの団地で起きていた事がもしかしたら関係していると思いました。


それは、


4ヵ月前に中学生の男の子が団地で自殺していたのです。







以上の6つの事を考えると、


それらは私の中で、たった1つの事を差し示すのです。








もし、これが息子さんへの霊障なら、


私の経験上、


逆の事を考えると、当たっている場合の多いのです。



例えば、誰かに石を投げられる霊障なら、


それは、過去に誰かに石を投げたのです。




誰かに、車を壊される霊障なら、


それは、過去に誰かの車を壊したのです。





そして、今回、


息子さんが虫を食べるという霊障なら、


それが意味するものは・・・・・・・・








私は、息子さんに会う事にしました。


お母さんに頼んで、


二人だけで話す時間をもらいました。






私は息子さんに、


「全てを話してくれないか」と頼みました。





しかし、


息子さんは黙ったままでした。






そこで、


「君は、これからもずっと、


 虫を食べて暮らしたいのかい?」


と言いました。





それでも息子さんは黙ったままでした。


30分も彼はダンマリでした。







そこで、しょうがなくこう言いました。


「お母さんには、この秘密は言わないから教えてくれないかな。


 警察にも、学校にも言わないから、




 君も本当はすごく後悔してるんだろ。


 すなおに、謝ろうよ。


 わるかった、ゴメンなさいって。」








息子さんは少し涙を流し、


やっと話してくれました。






彼の話を要約すると、こうでした。







彼ともう2人の子の合計3人で、


ある同級生の男の子をいじめていたのです。






いじめは段々とエスカレートしていき、


その同級生からお金を巻き上げる様になったといいます。




そのいじめられた子が、もうお金が無いと言うと、


お金を持ってこないなら、虫を食べさせるという行為に発展したのです。




人気の無いあの公園で、


バッタやミミズを食べさせたといいます。




また、学校の裏にはでは、


セミやカメムシやてんとう虫を食べさせたといいます。




そうやって、3人で楽しんでいたのだそうですが、


まさか、


その同級生が自殺するとは思わなかったと・・・・







私は、彼に、


心から自殺した少年を供養する以外に方法は無いと言いました。



彼の部屋に、簡易祭壇を作り、


自殺した少年の写真と短冊に彼の名前を書き、


毎日、お線香とお水とお菓子とお花を飾り、


「本当にごめんなさい。ボクが悪かった。許して下さい。


 どうか安らかに成仏して、幸せな来世に生まれ変わって下さい。」


と心から供養する事を伝えた。


そして、その祭壇の前に取ったお金を置き、


2週間後に君の家に郵送しますという事を無くなった少年に約束する様にと。







その後、彼はその様にちゃんとやった様だった。


供養を初めて2ヵ月した時、


お母さんから電話があった。




息子が虫を食べる事も無くなったという。


電話の様子からやはり、お母さんには事実は言っていない様子だった。






ちなみに、


一緒にいじめた他の2人には虫を食べる様な霊障は起きなかった。




多分それは、


あの息子さんが一番霊障になりやすい体質だったのかもしれないし、


または相性や波長が一番一致してしまったのかもしれない。




ある一人だけに霊障が起きるというのはよくある事で、


霊が誰かに憑依する時も、


3人全員に憑依するのではなく、


その中の一人にしか憑依出来ないのと似ている。





今はただ、ただ、


自殺してしまった少年の魂の安らかな成仏を願うばかりである。



私としては、


息子さんを霊障から助けるというよりも、


自殺した少年を助けたいという気持ちの方が強かった。



それにはどうしても、


加害者の彼の心からの供養が必要だったのである。




彼の話から、


自殺した少年はとても心優しい子だったと感じたからだ。



少年の家はとても貧乏だったようで、


3人の少年たちにいじめられ、お金を要求されても、


自分のお小遣い以外のお金は渡さなかったという。





親がお金に困っているというのを、子供はよく知っている。




どんなに辛かっただろうか。


多分、いじめられた人にしか分からないつらさだろう。





貧乏な親から、黙ってお金を持ち出すよりも、


少年は、




虫を食べる方を選んだのだ。


どんなにか辛かったに違いない。





「今度生まれ変わって来る時は、


 いじめの無い所に、生まれて来ます様に・・・」