●B型肝炎





このお話は、昨日のブログ(鈴が呼ぶ)の続きです。




従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11334560471.html





を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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ある奥さんからの相談だった。彼女は、彼の家に嫁いでから15年になるという。


その間、2人の子供をもうけた。家は、2階建ての一軒家で、


1階の畳の部屋に義理の父が寝ていた。義理の父親はB型肝炎にかかっており、


自宅療養していた。義父は、寝たきりまではいかなかったが、


何か用事があると、鈴を鳴らしたという。奥さんが台所にいても、


鈴が、「チリーン、チリーン」と2回なったら、義父が呼んでいる合図で、


すぐに畳の部屋にかけつけた。「お父さん、何かご用ですか?」


「水を一杯、くんでくれんか」 「はい、はい。」


寝たきりではないとはいえ、主婦にとっては、


家の中に病人が一人いるだけで、献立や食事の出し方など大変だったという。


その義父が、先日亡くなった。通夜、葬式と終え3週間が過ぎた時だったという。


夜寝ていると、一階から、鈴の音がするという。


「チリーン、チリーン」と2回。義父が呼んでいる。


しかし、そんなはずは無かった。義父は3週間前に亡くなったのだ。


でも、翌日も夜中に一階から、鈴の音がした。「チリーン、チリーン」と2回。


彼女は言う。あれほど、10年も介護もやってあげて、


通夜も葬式も、滞りなくしたのに、


義父は、私に何か言いたい事か、不満がまだあるのでしょうか?




































多分、このケースは、


読者の貴方も気づいただろう。



鈴をチリーンと鳴らす霊がいるとすれば、


それは1人である。



つまり、それは、


間違いなく、亡くなったばかりの義理のお父さんであろう。





問題は、なぜ義父は鈴を鳴らしたかである。







多分、何か訴えたい事があるに違いないと思った。






私は仕事がら、


人が喋る言葉のニュアンスに敏感な所がある。




だから、


相談者が話してくれる、彼氏が言った言葉のニュアンスから、


彼氏がどんな事を考えているのか、どんな性格なのか分かる時もある。





そこで、上の相談者の言葉のニュアンスだが、



「あれほど、10年も介護もやってあげて、


 通夜も葬式も、滞りなくしたのに、


 義父は、私に何か言いたい事か、不満がまだあるのでしょうか?」



という言葉を聞いて、





●10年も、


●介護もやってあげて、


●不満がまだあるの


などの言葉のチョイスを聞いていると、


何か、彼女は義理の父さんに敵意を抱いている感じを受けた。






そこで、彼女に聞いてみた。


「亡くなった義父様とは、あまりうまくいって無かったですか?」






すると彼女は、


「普通に接していたと思います。」という。







「亡くなってから、仏壇の義父様にご飯とかはあげていますか?」




すると、



「お茶碗とかお箸とかは、全てもう捨ててしまったので、


 それはしていません。」という。




「お茶碗とお箸以外に、捨てた物にはどんな物がありますか?」



すると、


義父が使ったと思われる物は、全て捨てたという。


洋服、靴、スリッパ、食器、布団やタオルなど触ったと思われる物。


とにかく、義父はB型肝炎だったので、


汚いと思われる物は全て亡くなってすぐに捨てたという。


そこには、B型肝炎という病気が大きく関わっている感じがしたので、


「他にB型肝炎という事で、気をつけていた事はありましたか?」





すると彼女は、


義父がB型肝炎になってからは、


●2人の子供達には、義父と一緒に風呂の入ってはいけない。


 それどころ、義父に近づかないように言ったという。


●それまで家族で食卓を一緒にしていたのを、


 義父だけ畳の部屋で一人で食事するようにしたという。


●今まで家族みんなでテレビを見ていたのを、義父に小さいテレビを買って、


  畳の部屋で一人で見るようにした。


●義父の風呂は4日に一度にして、それも風呂洗いする前日最後に入ってもらうようにした。




そんな事を話してくれた。







B型肝炎の義父様はもう亡くなられているので、


いまさら、電話の彼女を責めても仕方がないので、


あえて言わなかったが、







ここで、少しB型肝炎について触れておきたい。







B型肝炎とは、


ウイルス性肝炎の一つで、血液を介して感染する。



多くは、母子感染で、他にも性交渉や輸血・臓器移植で感染する。




実は、私の母の姉が輸血によってB型肝炎になった。




そういう事もあり、


少しB型肝炎の感染については多少学んだ経緯がある。



姉の家に泥棒が入って、現金やご主人のコレクションの切手が全部盗まれた時も、


すぐに家にかけつけて、私の切手コレクションを全部差し上げて元気づけた事もあった。


B型肝炎のキャリア患者との、


会話や握手、一緒にオヤツを食べる、雑談など何の問題もない。





とは言っても、


毎日一緒に暮らす身の方々は、


一時的な訪問者と違って、色々心配する事はあるだろう。





でも、


B型肝炎のキャリア患者から、一緒に住んでいる家族への感性は、


普通に生活しているでけでは感染の心配はあまりない。



医者からはそう言われる。



しかし、


そこに落とし穴がある。





例え、医者から、


「普通に生活しているでけでは感染の心配はあまりないですよ。」


と言われても、




子を持つ親は、逆に考えてしまう。


普通の生活」って何だろう。





逆に分からなくなってしまうのである。



そして、上の相談者の様に、


要は義父に近づかなければ、一番いいという結論を出してしまう人もいる。





だから、


「普通に生活しているでけでは感染の心配はあまりないですよ。」



ではなく、


むしろはっきりと、例を挙げた方が良い。




●歯ブラシを共有しない事。

●タオルを共有しない事。

●カミソリ、ひげ剃りを共有しない事。

●子供には口移しで、食べ物をあげない事。

●性交渉はしない事。(コンドーム使用を勧めるが100%安全ではない)

●トイレの後は、よく手を洗う事。



上の事さえ守っていれば、まず感染する事はない。


だから、


●一緒にお風呂に入っても、大丈夫だし、

●食卓で、一緒のおかずをつついても大丈夫だし、

●トイレも一緒でも構わない。




血液感染なので、


一番心配なのは、


B型肝炎のキャリア患者さんが、


●外傷を負った時、

●食べ物等を嘔吐した時、

●皮膚炎で出血した時、

●鼻血を出した時、

●月経で出血した時であるが、


まずは、基本、


出来るだけ自分で手当をする。始末をする事である。


そして、血液のついたものは包んで捨てる事。


もし、家族に手当てをしてもらう場合は、


その人に血液や分泌物がつかないよう注意する事である。


ちなみに、血液がついた服や物であっても、


乾燥して1週間以上たっている物は全て安全である。捨てる必要ななかったのである。




上の事を注意すれば、一緒に暮らしていても何の問題も無いが、


それでも心配、


もしくは、恋人がB型肝炎のキャリア患者で、性交渉もありえるという場合は、


B型肝炎ワクチンを接種してもらう事である。



だから、上の相談者の場合も、


例え義父がB型肝炎のキャリア患者であっても、


上の事に注意して、なおかつB型肝炎ワクチンを接種すれば何の差別も必要無かったのである。




 



 
話がだいぶ脱線したので、


元に戻ります。






電話相談してきた彼女に問題があるとすれば、


2つの事だと思いました。




●1つは、義父の病気を理由にして、とても寂しい生活を強要した事


●もう1つは、義父の食器や箸や日用品を


 「汚い」と言って、亡くなってまだ49日も経っていない内に捨てた事です。



亡くなったばかりの霊は、


49日間は、懐かしい家からなかなか離れずに、


近くにいたりして、みんなを見ていたりします。


そんな時に、自分が使っていた物を「汚い」と言って、


捨てられていくのが悲しかったのかもしれません。






そんな時、


「私はまだいます。」


「捨てないで下さい。」



と、


「チリーン、チリーン」と鈴を鳴らしたのかもしれません。





私は彼女にこうアドバイスしました。




今日でも、100円ショップでもいいですから、


義父様に新しい箸とお茶碗を買ってあげて下さい。




そして、家に帰ったら、


仏壇にお線香とお水とお花を飾り、


「義父さん、新しい箸とお茶碗を買って来ましたよ。」と報告してあげて下さい。


夕食時には、


昔、義父さんが座っていた場所に、


その箸とお茶碗を置き、


「今まで、寂しい思いをさせてしまってご免なさいね。」と言って、


取り皿に少しだけオカズを、取り分けて、お茶碗にも少しだけご飯をよそってあげて、


孫と一緒の食卓でみんなで食べてください。


5分位したら、義父によそった食べ物も誰か食べてあげます。





きっと、義父さんは、


ただ、ただ、


普通の生活をしたかっただけなのです。



みんなと食事したい。


みんなとテレビをみたい。


孫と話をしたい。




そんな、普通の生活をしたいだけだったのだと思います。



彼女は、そうしますと、約束して電話を切られた。





「わしも、一緒にみんなと食べてもいいのかい?」


「わしも、一緒にみんなとテレビを見てもいいんだね。」






きっと、彼女が昔の様に、孫と一緒に義父に優しく接する事で、


鈴の音も、やがてしなくなるでしょう。






しかし、残念な事に今もどこかで、


B型肝炎の方々が差別されているケースが少なくない。





PS.


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 荒牧陽子 さん