●人を呪わば穴二つ
このお話は、昨日のブログ(●呪い)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11328699089.html
)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
彼女は、学生時代、ある役者志望の男性を好きになった。
役者志望の人は、まだ収入がとても少なく、
普段の生活や家賃を稼ぐ為に、アルバイトをしている人が多いという。
彼もファーストフード店でアルバイトしていて、彼女と知り合ったと言う。
その後ふたりは、親しくなり、付き合う様になった。
始めは、今日はどうしてもリハに参加したいので、
バイトのシフトに代わりに入ってくれないかというものだったという。
彼女は喜んで、彼の代わりにシフトに入った。しかし、段々とそんな日が多くなり、
やがて、彼はバイトを辞めた。
その後は彼女が、勉強そっちのけで、アルバイトをして彼の生活を支えたそうである。
彼女は二人分働き、彼の家賃は全額彼女が払い、食事代も彼女が払うか作った。
それでも、自分が彼を支えているというのが、嬉しかったという。
彼は今は指輪とか買えないけど、ミサンガを作ったんだと渡してくれた。
彼女はそれがとても嬉しかったという。彼女の中では、婚約指輪の様に見えたのかもしれない。
彼は役者修行一筋に時間を費やす事が出来、そのおかげもあって、
段々と役者としての収入が貰えるようになった。
しかし、収入があっても、その事は大した収入ではないと、彼女にはウソを言って、
相変わらず、家賃は彼女が払い続けた。ある夏、彼に大きな仕事が入った。
仕事のロケ地が、離れていた事もあり、3ヶ月間、ふたりは会えない状況なった。
ところが、彼が仕事に行ってから、1ヵ月した頃から電話が通じなくなった。
やがて、彼が電話を無くしたらしく電話で会話が出来なくなった。
それでも彼女は、きっと彼は仕事で忙しいに違いない。
いずれ、あと1ヶ月もすればまた会えると思っていたという。ところが、彼は帰って来ると、
彼女には会わず、アパートを引き払ってしまったのである。
そして、どこかに引っ越してしまい、
電話で彼女に「別れよう」と言って来たのである。超一方的だった。
理由を聞いても、答えてくれない。今まで支えて来たのに、と言うと、
「お前も、オレの様な男と付き合えて幸せだったろう」と言われた。
後で分かった事だったが、
彼は3ヶ月のドラマの撮影の期間中に知り合った女性と、良い仲になっていたのである。
それを聞いて、彼女の何かが壊れた。
自分の貯金も青春も捧げたのに、電話一本で別れを告げた彼を許せなかったという。
彼女はインターネットや書物を調べて、魔術や、わら人形、写真に針を刺すなど、
あらゆる呪いをしたという。
特に、彼の足が悪くなりますようにと、集中させた。役者が出来なくなれば、
戻って来てくれるかもしれないという微かな望みもあったかもしれないという。
やがて、彼女が彼を呪いを始めてから1ヵ月が過ぎた時である。
彼がちょっと高くなっている舞台から落ちて、
右足を骨折したのである。
そして、右足というのは、
彼女が特に呪いをかけていた方の足だった。
それを知った時、
彼女は半分恐ろしくなったという。
結果的に、
呪いは彼に通じたが、
彼が彼女の元に帰ってくる事は無かった。
むしろ、新しく出来た女が彼の事を親身に介護して、より仲が良くなったらしかった。
それから2年の月日が過ぎた。
彼女の前に、新たに好きな男性が現れた。
合コンで知り合い、付き合い始めた。
今度の彼は、市役所に勤める公務員で、
収入も仕事も安定している。
前の彼氏と比べたら、理想の男性だと思えた。
ただ1つだけ、
ふたりの間には、問題があった。
それは、
彼には別れたいと思っている彼女がいるのだが、
なかなか別れてくれないというのだ。
同じ職場にいる女性なので、あからさまに無下に出来ないと言う。
彼女としては、
彼がいくら別れたいと思っている女性でも、
同じ職場にいるという現実が、彼女を不安にさせた。
そんな不安定な状況が、1年あまり続いた。
やがて、ある事が分かった。
彼が別れようと思っている女性は、上司の娘さんだという。
市役所という所は、試験とは名ばかりで、
試験さえ通れば、あとは意外と縁故採用は多い所だという事だった。
彼がなかなか彼女と別れられない理由が分かった様な気がした。
その時、彼女は思ったという。
「私がなんとかしなければ、
このままじゃ彼は別れられない。」
彼女は、以前元彼を呪った時の事を思い出した。
もう一度、
今度はその女性に対してやってみようと思ったのである。
前にやった事は、逐一ノートに残してある。
彼女は、その職場の女性の写真を彼の部屋から手に入れ、
前回とまったく同じように、
魔術や、わら人形、写真に針を刺すなど、
あらゆる呪いをしたという。
やがて、
彼女がその女性を呪いを始めてから1ヵ月が過ぎた時である。
突然、呪いをかけた彼女の仕事場に電話あった。
彼女の母さんが、
自転車から転倒して右足を骨折したというのだ。
それで、彼女は私の所に電話相談してきたのである。
「元彼の骨折も、
母の怪我も、
私の呪いのせいでしょうか?」と。
私は、多分両方とも、
貴方が行った呪いが、影響した可能性が十分あると答えた。
「人を呪わば穴二つ」ということわざがある。
一般の意味としては、
人を呪って、他人に害を与えれば、
いずれ、自分も不幸な目に合うので、
墓穴を二つ作っておく必要があるという。意味である。
しかし、
私の考えはちょっと違う。
「人を呪わば穴二つ」ということわざの私の解釈は、
人を呪った時、
その呪いが、
相手に行くか、
自分の所に戻ってくるか、
どちらか分からないので、2つ墓穴を掘っておく必要がある。
では、最初の呪いは元彼にかかり、成功し、
次の呪いは戻ってきてしまい、彼女の母親にかかったのはなぜか。
彼女の呪いの方法を良く聞くと、
彼女の生霊を飛ばすという方法だった。
生霊を飛ばす場合、
もし、相手に自分を守ってくれる守護霊とかがいない場合、
もろにその呪いの生霊を浴びる事になる。
しかしもし、
相手に自分を守ってくれる守護霊とか守り神が居た場合、
貴方が飛ばした生霊は、
方向を変えて、貴方の方に戻る様にされてしまうのである。
つまり、
相手に守ってくれる守護霊とか守り神がいるかいないかが、大きなポイントとなる。
守護霊がいても、
道徳的に悪い事をしたら、助けない時が多い。
例えば、
人を殺した。
人を騙してお金や土地を盗った。
そんな時は、守護霊といえど、
本人が少しは反省し痛い目をみるのもやむを得ないと思い守らない。
元彼は、さんざん彼女を利用して最後はポイした。
その彼女から送られてきた生霊に対して、
彼の守護霊は、そのまま受け入れたと思われる。
しかし、次の同僚の女性は、
特に悪い事はしておらず、
彼女から生霊をかけられる義理もなかった。
よって、理不尽に送られてきた生霊は、彼女を守っている霊によって、
そのまま送ってきた彼女の元に返されたのである。
そして、返ってきた呪いは、
普通は、彼女自身に返ってきて、
彼女の右足が怪我する場合が多いのだが、
例えば、彼女が家に居なかった時など、
家に彼女よりも体力の弱い老人や子供や赤ちゃん、母親などが居た時は、
その家族に呪いがかかってしまう事があるのである。
こうしてお使い前の彼女の母親にかかったと考えられた。
そう説明すると、
彼女はもう二度と呪いはやらないと言って、電話を切られた。
いずれにしろ、呪いの生霊をかける時は、
かける方もかなりの体力と、普段の生活時間を犠牲にするので、
その間、顔は不気味になるし、良い事はない。
ましてや戻ってくる事もある訳で、呪いは採算に合わない場合が多いのである。