不愉快な相談




占い相談に来る人の中には、


さすがの私でも、不愉快と感じる人もいる。






私が感じた様に、


もし、貴方が今日のお話を読むと、


私と同じように、不愉快と感じるかもしれない。





そんな話は嫌だと思う方は、ここから先は、


読まないようにして下さいね。 


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将来、自分のケーキ屋さんを開業しようというケイコさんという女性がいた。


彼女のは大学に通いながら、ケーキ屋でアルバイトした。




自宅では自分でパンやお菓子を焼き、


うまく出来た物は、家族に試食してもらったり、


バイト先の先輩に評価してもらったりした。






そんな彼女が


大学4年になった時だった。






友達の誘いに乗って、ある合コンに参加した。




そこで、同じ大学の二学年下のユウと出会う。



彼は将来、商社に入り日本を動かしたいと言った。


ケイコは自分とは違うスケールの大きさに関心した。


ユウはユウで、ケイコさんが作るパンやお菓子に興味があるといい、


一度食べてみたいな。という。


その後、デートしてお付き合いする様になった。






デートはいつも彼の部屋だった。


彼は一人で上京してきており、仕送りは月8万と学費だけという約束で、



カツカツの生活を強いられていた。


家賃などで、食費は月2万だった。


そんな中で、彼は一流の総合商社に就職しようと頑張っていた。





そんな状況があったのもあり、ケイコさんが作るパンとお菓子に興味があった。


案の定、二人が付き合い始めると、


ケイコさんは、彼の自宅に頻繁に出かけ、


自分が作ったパンやお菓子を差し入れた。





ある日、彼が真剣に悩んでいるので、


ケイコさんが、どうしたの?と尋ねると、




どうも英語の成績が良くないという。


彼が言うには、目標としている商社に入るには、


少なくも、TOEICの点数が700はいっていないとダメだと言われたというのだ。




かといって、彼には良い教材を買うお金が無いと言う。


彼女は彼を応援したくて、自分が貯めたお金で、


彼が言う良いと思える教材を買ってあげ、


一緒に問題を出してあげたりして応援した。




彼女は、大学とアルバイトと彼の勉強の手伝いと、大忙しで、


その合間にも、彼に夕食を作ってあげた。




材料費は彼女の持ち出しだったが、それでも幸せだった。






ふたりは結婚の約束をしていたのである。






その夏、彼は就職の為に運転免許を取るというので、


彼女に夏休みを利用して合宿免許を取る為にお金を借りた。


彼女も、彼が運転できるようになれば、色々な所に連れてってくれるし、


将来車がある生活の方が良いと思い、喜んで援助した。




また彼女も一緒に免許を取った。


将来ユウの送り向かえが出来るように。と。





彼はその後、免許を取り、


彼女のお金で中古車を買った。






二人の最初の車でのデートは、スーパーへの往復だったという。


それでもケイコさんは嬉しそうだった。





その後、ケイコさんは大学を卒業し、正式にケーキ屋に就職した。





やがて、


ユウも4年となり、就職試験まで残りわずかとなった。





そんなある日の事である。









ユウから夜中に電話来る


「すぐに来て欲しいという。」






行ってみると、


ユウがうなだれて、コンビニの駐車場で泣いていた。









「どうしたの?」と聞いても答えないユウ。








やがて、


彼はこう言った。






「もう、オレはダメだ。」









聞くと、


自転車をひき逃げしたという。







怖くて、逃げたというのだ。






「ひき逃げは犯罪だ。


 もう、商社には入れないよ。」


そういって、ユウはうなだれた。





車を見ると、フロントガラスが割れている。


ナンバーなどの目撃者もいるようだった。






やがて、彼は言った。



「代わりにお前が、やった事にしてくれないか?


 ダメかな?」





「いいよ。」


彼女はユウの為に、車を運転し、自首した。







その後、示談となり、




ケイコさんが今まで貯めた400万円は、


ユウの英語教材、ユウの食費、ユウの運転免許、ユウの車、


そして今回の示談に費やされ、消えた。






ユウは「悪かったな。助かったよ」と言い、


ケイコに、大きなイチゴの刺繍があるエプロンをプレゼントした。



「ありがとう。」


「お前、イチゴ好きだろう。」


「うん。」







その間、ユウは第一志望の商社は落ちたものの、


第二希望の商社に合格した。







この日ばかりは、ユウのおごりで、サイゼリアのイタリアンを食べた。


これがユウの初めてのおごりだったので、ケイコさんはとても嬉しかった。







ユウが商社に入社して、2年目の事だった。


彼は、そこに勤める課長の令嬢と親しくなったのである。






一度パーティで課長の家に行った事があり、


その豪邸に驚いた。





彼は段々と、その令嬢に魅かれはじめ、


その令嬢も彼の事を好きになって、


新車をプレゼントしたりした。





ケイコさんがその新車を見て、


「あの車は、どうしたの?」


「ああ、あれは下取りに出したんだ、


 いいだろう、この銀色の新車。


 課長からのプレゼントなんだ。」





ケイコさんは、二人で買った愛着のあった車だけに、


処分するなら、一言いってもらいたかった様だった。







ユウの気持ちは、もうケイコさんよりも令嬢に傾いていた。




新車をポンとプレゼントしてくれる令嬢に比べ、


もう貯金0のケイコ。



そして、課長の娘と結婚すれば、その後の人生の成功が見えていた。






やがて、彼はケイコさんをファミリーレストランに呼び出すと、


別れを告げた。




「借りた金は、いずれ返すよ。」



一方的に、「もう決めた事だから、」


と言うと店を出て駐車場に向かった。





車を出そうとした時である。





彼女が追ってきた、


「ユウ!」と呼びながら・・・





しかし、彼は見ぬふりをして車を走らせた。





その瞬間である。



ケイコさんが、後続車にひかれたのである。




バックミラーで気が付いた彼は、少し遠くからその様子を見ていた。






なんと、偶然かもしれないが、


彼の車と同じ車種の同じ銀色の車にケイコさんはひかれていたのである。




彼の車を追って来て、やみくもに道に飛び出したのだろう。



ほぼ即死だった。





彼は見ているだけで、知り合いと名乗り出る事は無かった。






彼はケイコさんの突然の死にビックリしたが、


正直ほっともしたという。


お金も返さなくて済んだ。






彼は葬式に参加したが、


ふたりが別れ話をした事などは全て伏せた。







彼は会社には、何事も無かった事の様に出勤した。


同僚などには、


ケイコの存在は言って無かったので言う必要も無かったのである。






その後、ユウと課長の令嬢は結婚した。


周りの同僚はみんなうらやましがった。


「彼も出世間違いなしだ。」そう噂された。











不気味な事が起きたのは、


それから5年が経った時の事である。






後半は、明日のブログに続く。