●あるOLの旅行先
空いた時間があり、
どこか旅行に行こうと思った時、
貴方はどこへ旅行に行くか、どうやって決めますか?
今日、お話しするのは、
そんな旅行先を決めるにあたり、
1つ参考になるかもしれないお話です。
あるOLの方の相談の中の1つに、
旅行先の選択に関する相談がありました。
●一度行きたかったというロサンゼルス。
●友人が現在行っているというハワイ。
●韓国の食べ歩き。
●亡き御婆ちゃんの思い出の地だった長崎。
他にも、アラフォーになる彼女の悩みは結婚でした。
私が勧めたのは、
当然3番目の亡き御婆ちゃんの思い出の場所でした。
彼女に、どうして長崎を?と聞くと、
昔から、同居していたお婆ちゃんが、
長崎は良い所だから、一度行ってみなさいと、言っていたからだという。
亡きお婆ちゃんの事を思い出したのも、
何かの縁だと思いますよ。
そして、行くのだったら、
御婆ちゃんの写真も持って行って、その場所を見せてあげてと言いました。
彼女は、旅行は長崎にします。と言って電話を切られた。
しかし、
実際は、
彼女が、私がアドバイスした長崎に行く事は無かった。
でも、ずっと長崎に行く事を考えていたそうだ。
そして、長崎に行く為に飛行機の予約をしたのだが、
予定の日は、なんと一杯だったそうだ。
もっと早く予約しておけば良かったと、思い、
新幹線で行くしかないな、と思い、
引き出しを開けて、Suica(スイカ)を探したという。
すると、弟の写真が沢山でてきた。
弟さんは約3年前に病気で亡くなっていた。
彼女とは年の離れた兄妹だった。
亡くなる時、ずっとベットに寄り添っていた仲が良かった兄妹だった。
彼は自分ことよりも、お姉ちゃんの結婚の事を心配したという。
「だれか、いい人いないのかよ。」
「病院に来るより、デートしろよ。」など。
そんな事を、写真を見ながら思い出した。
そしてある事も・・・・
そう言えば、
弟は、もう一度、
鎌倉の大仏を見に行きたいって言っていた。
もう一度、中に入ってみたいな。って。
でも、歩けなくなってからはあきらめていた。
お姉さんが、
車椅子で連れてってあげるよ。と言うと、
「姉ちゃん、行った事ないからなぁ、
あの中、階段とても急なんだぜ、」
だから、もうダメだな。っと。
その時、思ったという。
そうだ、鎌倉の大仏に行こう。
先生が言ってたっけ、
思い出したのも、何かの縁だって。
こうして、
彼女の旅行先は、急きょ鎌倉の大仏になったのである。
鎌倉の大仏の前に着くと、
弟の写真を出して、見せたという。
「来たよ!!」
「これから、中に入ろうね。」
大仏の前の小屋で、20円を払って入ったという。
そして、写真を持ちながら中に入った。
すると、
「ホントだぁ、すごい急な階段、
言ってた通りだね。
登るよ!」
大仏の背中にある窓から、
弟の写真に話しかけた。
「今、大仏の中から外見てるんだよぉ。」
弟の写真が、かすかに笑った様に思えた。
彼女は帰りがけに、
ふと、
「そうだ、弟に鎌倉の大仏の置物を買ってあげよう。」
何故か、そう思ったという。
急いで、戻った。
そして、大仏の近くのおみやげ屋に入ると、
大仏の置物を探したという。
すると、
隣にいた女性が、
「この大仏焼を3つ下さい。」と注文して、
となりの人に、
「会社の同僚のおみやげにするんだ。」と言っている。
その時、彼女は思ったという。
そういえば、私、
旅行に行っても、会社の人におみやげなんて買っていった事ないなぁ。
たまにはいいかも。
海外旅行とかと思っていたから、お金に余裕があるし。
そう思って、
大仏の置物と、
大仏焼のお菓子を買ったという。
そして、週明けに、
その大仏焼を会社に持って行った。
ところが、最悪だった。
ちょうど、ほかの子達が、
海外帰りで、豪華なお菓子を持ってきていたのである。
その豪華なお菓子に、
国内の大仏焼は、すっかり圧倒されてしまい、
人気が薄いばかりか、
ある人は、
「だれだ、大仏焼持ってきたのは?」
などと茶化す人まで現れた。
もちろん、冗談だろうが、
「持って来なければ良かった。」
と思ったという。
その時である。
普段は目立たない存在だった彼女と同じ年くらいの男性が、
「オレは、大仏焼の方が好きだな。」
と言い出しのである。
「海外の菓子は、なんか好かんよ。
それよりも、昔ながらのこの大仏焼がいいよなぁ。
ありがとう。
1つ頂くよ。」
いつも、気にした事など無かった彼に、
心の中で感謝した。
その後日、
彼から、この前の大仏焼きのお礼という事で、
昼食をおごられたのである。
二人は大仏の話などで盛り上がったという。
知ってみると、とてもいい人である事がわかったという。
その後、二人は1年半交際して、
結婚した。
実は、私も結婚式に呼ばれたのだが、
恐縮しながら断った。
ただの知り合いならいいのだが、
この不思議な二人の縁に、
占い師が絡んでいたというは、
相手の男性には、不愉快な事実となるだろうと感じたからだ。
それに、
縁結びは、私ではない。
その代わり、
結婚式には弟さんの写真を、どこかに飾るように言った。
彼こそが、この縁を結んだのである。
「お姉ちゃん、
結婚、おめでとう。
幸せに、なるんだぞ。」