●父さんの墓に入りたくない




このお話は、昨日のブログ(夢の中で、息子が責める)の続きです。




従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11299491380.html




を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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ある女性からの電話相談でした。


聞くと、亡き息子さんが夢の中に出て来て、彼女を責めるのだと言うのです。


息子さんは、病気で1年前に亡くなっていました。


その息子さんが、夢に度々出て来て彼女を睨んで、


「どうして言った通りにしてくれないんだ!」と言うというのです。


彼女は睡眠不足がちになり、最近少しノイローゼ気味になっているといいます。


彼女自身が、その息子さんに生前負い目があったようで、心に深い傷がある様に感じました。


私が彼女に、詳しい事情を聞いても、


彼女は、息子さんがもうこれ以上夢に出てこないでほしい。


何か夢を見ないようにする良い方法は無いでしょうか。と言うだけなのである。


しかたなく、息子さんの夢を見ないようなアドバイスはしたが、


私は彼女にもう一度、「息子さんは、貴方に助けを求めているんじゃないですか?」と言うと、


やっと彼女は、彼女の家庭に起きた、壮絶な出来事を話し始めた。
























彼女のつまずきは、結婚してからだといいます。






短期大学を卒業し、


中小企業に就職。経理の仕事をしたといいます。





仕事の大変さや、上司のパワハラなどがあり、


社会で生活していく大変さを、感じて始めていた時だったといいます。






彼女はある男性と知り合いました。







彼は一部上場企業に勤め、


背も高く、見た目も合格という男性でした。


いつも彼女が会社内で見るオジサン上司達とは、えらい違いです。






愛想も良く、優しく、


誰が見ても仕事が出来るという感じの彼は、


理想の結婚相手と思えました。







しかし、そんな彼が、


結婚後、DV夫に化けたのです。








彼女いわく、


今になって思い出すと、


結婚前に、それらしい前兆はあったといいます。







ある日、デートでファミリーレストランに行った時です。


彼はミックスグリルを注文したのですが、





来たハンバーグが見本よりもかなり小さいと、


店員を呼んで、怒鳴ったのです。


それも周りのお客にも聞こえる位の声で。




そして店員が、新しいものを持ってくると、


お礼も言わず、舌打ちしたのでした。


その時は、向こうにも非があるからしょうがないな。


と思いましたが、



その後、そういう店員への行為は、


結婚後、妻の私に同じように向けられたのです。


魚の焼き方が違うとかで、


「ごめんなさい。」と泣きながら何度も食事を作り直したりする事になったのです。







また、


彼がくれるメールに対して、私の返事が15分も無いと、


遅いというメールが来ました。



付き合っている時は、それも


随分マメで仕事が出来る人はやっぱり違うと思って、良い方に考えていましたが、


私は勘違いしていたのです。







また、普段は、明るくて優しい彼でしたが、


気にくわない事があると、外にいる時は特に変化しないのに、


家に入った途端に、アイツはダメだ!とか


あの店はダメだ!と、急に怖い顔になって文句を言う所がありました。


人前と家の中では、表情が急変する所があったのです。







結婚後、


彼は基本、妻のことは、下に見る人でした。


口癖は、「だからお前はダメなんだ!」、「だから女はダメなんだ!」でした。






その彼が、彼女に手をあげ始めたのは、


結婚3年目で、長男が生まれた時からでした。








特に会社で嫌な事があったような日には、


「子供の泣き声がうるさい!」とか、


「魚の焼き方が下手だ!」とか、



また、理由が良くわからないでDVを受けた時もあったといいます。






その後、


長男が小学生4年生になっても思わしくない成績なのに、ガッカリしてか、


「こいつはホントに俺の子か!」と、


長男にも暴力を振るう時がありました。






自分は我慢できましたが、子供にまで・・・と思い、


本気で離婚を考え、長男と長女を連れて家を出ようと思いました。



しかし、彼に言うと、


彼は恐ろしい目をして、


「俺に恥をかかせる気か!


 離婚するなら子供とお前を殺してオレも死ぬ」と脅されたのです。





言い争っても、絶対に自分が悪くないと主張して譲らない夫でした。





「人生をやり直したい!」


何度そう思ったか知れません。




せめて結婚前の人生に戻りたい。そう思い何度も泣きました。







しかしそんな時、


いつも私を元気づけ、慰めてくれたのは長男でした。





「母さんは、僕が幸せにしてあげるからね。」



いつもそう言ってくれました。






長男も5年生頃になると、


夫が私に手をあげようとした時に、間に入って止めてくれる様になりました。



「母さんに暴力を振るうな!」


しかし、夫は不出来な息子が嫌いでしたから、


そんな息子にも容赦無く、手をあげました。






そして事件が起きたのです。







ある夜、夫が妻の腹を蹴った時、


みぞおちに嵌ったのか、彼女がぐったりしてしまったのです。



さすが夫も、焦ったのかすぐに車で病院に連れて行きました。


妹は家で留守番で、長男が母に付き添い、夫が運転しました。




病院に着くと、原因が分からなかったのか、


とりあえず私は入院となりました。



長男は、ずっと私のベットにつきっきりで手を握ってくれてました。



やがて、


看護婦さんが来て、



「そろそろ面会の方は・・・」





夫と息子は、家に帰って行ったのですが、









それが、私が見る、



夫の最後の姿でした。














夫は家に帰る途中、


車の自損事故で亡くなったのです。



同乗していた息子は、重症でした。









彼女が病院に駆け付けてると、


息子にはまだ意識はありました。




息子さんは、お母さんに、



「僕が死んでも、父さんと一緒の墓にはいれないで!」と言いました。




彼女は「うん。うん。頑張って!」と言うのが精一杯でした。





何日か頑張りましたが、やがて意識不明となり、


息子はそれだけを何度も言って、亡くなったのです。







しかし、


二人の葬式をして、


彼女自身の入院費を払い、


自損事故の賠償を払い、


その上に、家のローンと娘の今後の養育費が必要なので、


新しくお墓を買う費用など、とてもありませんでした。








息子と最後に約束した、


「僕が死んでも、父さんと一緒の墓にはいれないで!」


という約束を守れなかったというのです。







息子の為に、墓地を買い、墓石を買うという事が出来ず、


結局、父親の墓と同じ墓に入れたのでした。






そういう事情があったのです。







息子さんが彼女の夢に出て来た理由も、


彼女が、息子さんに負い目があり、


心に深い傷があるのも分かった様に感じました。






しかし、それはそれで、


難しい問題を抱えていたのです。








最終話は、明日のブログに続く。