●病気を生む家
私の母方の実家は、東京都練馬区にあります。
今は行きませんが、昔は、
夏休みになると、
花火大会とか盆踊りなど地域のお祭りに参加したものでした。
花火大会の時の一番の楽しみは、落下傘でした。
打ち上げ花火と共に落下傘が発射され、それをみんなが取ろうと、
落下傘を追ったものでした。
私もその落下傘が欲しくて、夕闇の中、走りました。
でも、取る事はできませんでした。
ところが、
帰りがけに地元の人で、
実家の親戚の友人が、この落下傘、君にあげるとくれたのです。
「オレ、去年も取ったから・・・」
「ありがとう。」
子供心にとても嬉しかった記憶があります。
やがて、私はマレーシアに引っ越し、
実家のお祭りには、行かなくなりました。
どのくらいの年月が経ったでしょうか。
私が一時帰国して、
実家に寄った時の事でした。
昔はこんな事があったねとか、
今、お祭りはどうなってるの?という話から、
あの時の友人の高田さん(仮名)が、
自律神経失調症になって、
仕事も出来ずに入院したり、寝込んだりしているという話になりました。
そうです。
高田さんとは、昔、私に落下傘をくれた人でした。
不思議な事に、
高田さんの家では、病気になる人が多く、
それも原因不明な病気で、彼の弟や妹も体の調子が悪く、
病院通いが欠かせないというのです。
また、彼の両親もうつ病ぎみだとの事でした。
自分の子供達が、次々と原因不明の病に悩む様になり心労が重なったのではないかとの事です。
それは、まるで病気を生む家の様だといいます。
ただ、そんな話を聞いても
私が病気をどうこう出来る訳ではありません。
「そうなんだぁ。大変だね。」と言うだけでした。
その日、丁度青年会があるというので、
私も暇だったので、
実家の子と、その青年会を見学に行く事にしました。
すると、
その青年会にあの高田君も来ていました。
彼は不自由そうな体でしたが、
街を良くしようという企画に積極的に取り組んでいました。
無職の彼でしたが、
練馬区の発展を考える、そんな人だったのです。
青年会が終わると、実家の方のおごりで
近くの大衆食堂で3人で昼食をとりました。
そこで、普通なら人の病気や不自由な体の事などを、
づかづかその人に聞くのは失礼な事なのですが、
私は何となく気になって、
高田さんに色々質問してしまいました。
「いつから悪くなったの?とか
妹や弟さんは、いつから病気になったの?とか、
家で何か変わった事はなかった?」っと。
そんな私のぶっしつけな嫌な質問にも、
高田さんは丁寧に答えてくれました。
彼の話によると、
彼の具合が悪くなったのも、彼の妹や弟の具合が悪くなったのも、
同じ年の夏だったという。
それまでは3人とも、病気などした事が無いほど元気だったと。
そして、何か変わった事と言えるかどうかは分からないが、
病気になった時期に、
家の階段付近や階段を上っている時に気持ちが悪くなったと言う。
現在は?と聞くと、
やはり時々階段を上る時に気分が悪くなる時があるという。
一応の話を聞いて、
彼の話の中で、一番気になったのは、
やはり、今まで病気になった事が無い3人が、
ほとんど同じ時期に病気になり始めた事である。
また、病気になった時期に
階段付近で気持ちが悪くなったというのも気になった。
こうして、
私は、彼のお役に立てるかどうかは分からないが、
彼も是非来てほしいと言われたので、
高田さんの家にお邪魔してみる事にした。
やがて、彼の家で、
家族を病気にしたと思われる、恐ろしい物を発見する事になる。
後半は、明日のブログに続く。