●「バイバイ」の本当の意味
このお話は、昨日のブログ(●最後の墓参り)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11266639824.html
)
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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ある日、中年の女性がみえました。20代で結婚した彼女は、
夫の転勤で、夫の実家がある九州で暮らす事になったという。
二人はこの地に家を建て、幸せに暮らす事を夢見て、共働きした。
やがて、女の子が産まれる。彼女は子育ての為に、一時旧職したが、
子供が3歳になると、また仕事を始めた。
ところがある朝、子供が熱があり元気がなかったという。
夫はすでに、会社に出勤していた。子供の体が震えていたが、寒さのせいだと思い。
湯たんぽを作り、一日家で寝ているように言うと仕事にでかけた。
しかし、その後、子供はインフルエンザ脳症で、亡くなったのである。
何度も自分を責めたという。なぜ、体の震えをケイレンだと気がつかなかったのだろうか。
なぜ、あの日会社を休まなかったのか。自分が、娘を殺したようなものだ。
そして彼女に追い打ちをかけたのが、夫の「お前が娘を殺した」と責めた事だったという。
やがて、二人は離婚。彼女は埼玉の実家に、帰ってきた。
彼女は今でも、自分の過失だと自分を責め、毎年、毎年、
埼玉から九州にある娘さんの墓参りをしていた。
しかし、もう貯金も無くなり、生活保護を申請する身であり、
今回、墓参りに行くのが最後になるでしょう。
娘を死なせてしまった上に、もう墓参りも出来なくなります。
娘はきっと、私を怨む事でしょうね。そんな事を考え、ずっと一人で悩んでいたのだという。
私は彼女に、お墓の前で正直に言う事であるとアドバイスをした。
心を込めて、そう許しを請えば、たいていは許してもらえるのである。
彼女は、最後の墓参りにと九州に旅立った。
ところが、最後の墓参りに行った彼女に、不思議な事が起こったのである。
彼女は九州の娘さんのお墓に、朝10時頃に着くと、
お線香とお水と花を飾った。
墓石を綺麗に洗い、
墓地の草むしりをした。
今日が最後となると、
よけい愛おしくなり、心が籠ったという。
一段落すると、
墓の前に、ピンクの浴衣を置いた。
「ごめんよ。ホントはピンクの着物が着たいって言ってたのに、
母さん、買えなくて、これで我慢してね。」
そして、おにぎりと牛乳を置き、
娘と最後の昼食を食べた。
「ごめんね。
母さんがここに来れるのも、今日が最後なんだよ。
お金が無くてもう来れないのよ。ごめんさいね。」
「こんなドジな母さんの子に産まれなければ、
きっと、幸せな人生をおくれたのにね、ごめんよ。」
彼女は、何度も、何度も、
何度も娘の墓前で謝った。
最後に、私に言われた通り、
娘のお墓の前後左右のお墓にも、お線香とお花を供えてお願いした。
「私はもう来れなくなります。
どうぞ、娘をよろしくお願いします。」と。
そして、最後に娘の墓に合掌した。
「さよなら、安らかに成仏してね。
そして幸せな来世に生まれ変わってね。
来世は、いい所の家に産まれるんだよ。さよなら、
さよなら。」
こうして、彼女が3時間にわたる墓参りを終え、
墓所を後にしようとした、その時である。
後ろから、暖かい風が吹いてきて、
小さな女の子の声がしたという。
「バイバイ」
ビックリして振り向いたが、誰もいるはずはなく、
空耳かとも思ったが、
それは確かに、小さい女の子の声だったという。
それも娘の声に似ていた気がすると。
こうして、
埼玉に帰宅後、彼女は私に尋ねたのです。
「あれは、娘だったのでしょうか?」と。
私は、
「貴方の娘さんだったと思いますよ。」と言った。
小さな娘さんの墓参りをした最後にした声。
そして、お母さんが去り際に追いかけるようにした声。
それが、小さな女の子の声だった事。
そして、バイバイという言葉。
全てのつじつまが合うと思ったからだ。
亡くなった霊が、
生きている人に声をかけるという事はあります。
でも、霊にとってはとても大変な事で、
とてもパワーを必要とする事なのです。
ましてや4歳で亡くなった子が、
墓参りに来てくれた母親に声をかけるというのは、
本当に一言だけが、精一杯だった事でしょう。
そんな状況で、
母への最後の言葉は普通、子供なら、
「行っちゃ嫌だ。」とか、
「待って!」とか、
「また来て!」とか、「来なきゃ嫌!」とか色々あるでしょう。
でも、
この子は偉いよねぇ。
自分の事よりも、
かあさんがもう私の事で悩まないようにと、
「バイバイ」を選んだのです。
かあさん、もう私の事を気にしなくていいんだよ。
だから、さよなら。と。
きっと、
この子なら自分で成仏しますよ。
大丈夫、
貴方を怨んでなんかいませんよ。
そして、
貴方が墓地で聞いたバイバイには、
もう1つ意味があると、感じるんですよね。
彼女はそれを聞いて、涙した。
私が感じた、彼女が墓地で最後に聞いた、
温かい「バイバイ」のもう1つの意味、
それは、
「いつか、また、
かあさんの子供に
なれますように・・・・・」