●インチキ占い師!?




珍しく渡河から電話があった。




見せたいものがあるからと、


九十九里に寄るついでに、私の家に寄ると言う。






「お久しぶり」


片手に何か持っている。




「何それ?」



「これ、自動カキ氷作り機」



「へえー」


「これいいぜ。電池式だから、海岸でもカキ氷が作れるの」



どこデモ!氷屋くん”というものだった。


「ありがとう。これくれる為に来たの?」


「いや、久しぶりに話がしたくてさぁ」



「あ、そう。


 じゃあ、あがって」





色々な話をしている中で、


彼がこんな話をした。





「この前さ、テレビ見てて、


 インチキそうな占い師を見たんだけど、お前どう思う?」



とDVDに撮ったテレビ番組を見せてくれた。



その占い師は、女性の占い師で、


ある場面で、お客の前世を教えていた。



渡河が問題にしていたのは、


その中で女性占い師が、お客に、


「貴方の前世は、フランス人形です」と言った部分だった。



「ねッ、おかしいだろう


 前世が命の無い物って、おかしいだろう」



そう言った。



確かに前世が生きていない物というは、おかしい。



でも、


テレビに映っている彼女を見ていると、


悪い人ではなさそうなのだ。



「ねぇ、どう思う?


 インチキだよねっ」



息巻く渡河に、



少し考えてから、私が言ったのは、





「この女性、悪い人じゃなさそうじゃない。


 インチキって言うは可哀想だよ」




「なんでよ、お金とってるんだよ。


 前世がフランス人形って、インチキだよねぇ」



「確かに、お前の言っている事は正しい。


 でも、


 この女性が言っているのも、


 もしかしたら、間違ってないのかもよ。」



「えーー。どういう事?」





「真実は分らないけど、


 もしかしたら、


 本当にフランス人形が見えたのかもしれないよ」




「なにそれ?


 フランス人形が前世だった事?」



「いや、もちろん違うんだけど、



 別に、その女性占い師を擁護する訳じゃないけど、


 人の魂が、人形に入る事があるんだよね。



 人形は生きていないんだけど、


 その人形にその人の魂が入ってしまう事はあるんだよね。


 例えば、


 幼い子供を残して病死した母親が、


 死後も心配で心配で、


 成仏出来ずに、家の居間にあった人形に


 憑依して子供を見守るという事もあるんだよね。



 だから、前世はフランス人形じゃないんだけど、


 フランス人形に憑依している姿を霊視で見えたのかもしれないよね。


 まぁ、あくまで、ボクの想像だけどね(良い方に考えての)」




「へえー。そんな事もあるのか」



「どちらにしても、辛い人生を経験した前世だったのだろうね。


 自分の成仏よりも、


 残してきた子供の成長を見守りたいと思ったんだね」





私達は話しながら、カキ氷を作って食べた。



冬のカキ氷もいいもんだろう。」と渡河。



「うーん。



 イマイチだな。     寒いし、シロップなしかよ」  さむい