●死を呼ぶ黄金の




多くの人の目標の一つに、


家を建てたい。というのがある。


そして、どうせ家を建てるなら大きな庭もとなる。


さらに、庭には畑を。池を。となる。








そんな夢を実現させた一家があった。


祖父は一代で建築資材の会社を築いた人だった。


東京で暮らしていた家を、


祖父が社長を退き、会長になったのをきっかけにして、売り払い、


千葉に以前の家の3倍の広さの家を建てたのである。


それと同時に長男夫婦も、引越してきて一緒にその豪邸に住む事となりました。




大きな庭には、奥さんのリクエストでちょっとした畑が出来上がり、





祖父は庭の中央に池を作って、錦鯉を10匹飼った。


祖父は毎朝、その錦鯉にエサをあげるのを楽しみにして、


それが毎朝の運動と兼ねていた。







そんな優雅な生活が変わり始めたのは、


千葉に引越してから5年が経とうとしていた時だったという。









祖父がスキーで、両足を骨折してしまったのです。


それでも、祖父は車椅子になってもとても元気でした。








ところが、


足を骨折して3ヶ月後の事です。







祖父が友人から黄金の錦鯉を買ったのです。







なんでもある池で採ったもので、


人面魚まではいかないが、


上から見ると少し人の顔に似ていると笑っていました。






それまでは、


紅白、大正三色と黒い鯉を飼っていたのですが、


黄金の鯉が入った後は、


祖父はそれが一番のお気に入りとなりました。






でも、その黄金の鯉がうちに来てから、


祖父の体調が段々と悪くなっていったのです。






当初は頭痛がすると言っていたのが、


やがて寝込む日が多くなり、



それから僅か1年後に、心不全で亡くなったのです。







祖父の死後、


鯉のエサやりは、祖母の仕事となりました。


当然ながら、黄金の鯉へのエサやりも祖母でした。


やがて、祖母も頭痛がすると言い出したのです。


そして先週、祖母が突然肺炎で亡くなったのです。








黄金の鯉が来てから、


続けて2人が亡くなりました。


それも黄金の鯉にエサをあげた2人がです。






現在、怖くて誰もにエサをやろうとしません。


この前、社員の子が来たのでエサをあげてもらいましたが、



家族は、誰もこの黄金の鯉を見たくないといいます。


エサをあげる人は、死ぬのではないかと怖いのです。




でも、


このまま、エサをあげないで鯉を死なせたら、


それはそれで、黄金の鯉に祟られるような気がしてそれも怖いのです。








そんな時、



昨日から今度は夫が偏頭痛がすると言い出しのです。










もうどうしたらいいのか分りません。


助けて下さい。





そんな相談だった。





奥さんは、これが黄金の鯉だと言って、


その鯉を撮った写真を5枚ほど持ってきて、私の前に置いた。


写真の一枚は、その黄金の鯉の顔のアップだった。


亡き祖父が撮ったものだという。










後半は、明日のブログに続く。