●最後の本
このお話は、一昨日のブログ(●死んだ友達が迎えに来る)の続きです。
従って、一昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11152691222.html )
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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死んだ友達が迎えに来ると言う不気味な相談が舞い込んだ。
相談者の遠藤さんには、優子ちゃんという一人娘がいて小学校に通っている。
その優子ちゃんには、1歳年下のみよちゃんというお友達がいる。
来年は、みよちゃんもおんなじ小学校に行こうね。と二人は約束をしていたという。
ところが、そのみよちゃんが突然肺炎で亡くなったしまったのである。
病床で早く小学校に行きたいと、うわ言をいいながら亡くなってしまったである。
みよちゃんが亡くなってから2ヶ月が過ぎた時である。
優子ちゃんが、うなされながら「みよちゃん」と言ったのである。
やがて、熱が出て、咳もするようになった。
それは、死んだみよちゃんの病状と同じだったのだ。「肺炎だ!」
やがて、優子ちゃんはうなされながら「早く小学校に行きたい」と言ったのだ。
「死んだみよちゃんが、娘を迎えに来たのだ!」そう思ったという。
いくら亡くなって淋しいからといって、自殺以外の死因で亡くなった友人が、
生きている友人に憑依してあの世に連れて行く事などあるのだろうか?
これまでに、亡くなった友人の霊が来るという相談はあったが、
大抵が遊びに来るとか、様子を見に来る。といったケースである。
しかし何かしら、みよちゃんが今回の問題に関係していると思われた。
お母さんに質問すると、憑依じゃいのかもしれないと感じたが、検討がつかなかった。
優子ちゃんのお母さんは、みよちゃんの霊が憑依して優子を迎えに来ているのだと主張した。
とりあえず、最悪のケースにならぬように、
みよちゃんの霊が優子ちゃんを迎えに来ていると仮定して、その対処だけでもしておくことにした。
すると、その次の日優子ちゃんは、熱も平熱に近くなり、風邪も治まり始めた。
一安心だったが、それは一時的でまた元の病状に戻ってしまったのである!
やっぱり憑依じゃなかったんだ。どうやら、見立て違いだった様である。
他に何か違う理由があるに違いない。
「これは、ちょっと手ごわいぞ!」そんな予感した。
これはどうしても優子ちゃん本人に会う必要がある。そう思った。
そこで、お母さんに、
優子ちゃんの具合の良い時に、一度会いたい旨を告げた。
憑依でもなく、
また、みよちゃんが迎えに来るのでもなく、
一体何が優子ちゃんの具合を悪くしたのだろうか?
謎は、優子ちゃんの身辺にあるのではないだろうか?
1つだけヒントはらしきものはあった。
こういう場合、こう考えるのである。
それは、
一度良くなった体を
また2日後に悪くさせた何か原因があるのではないだろうか?
この2日間に、優子ちゃんは外出していない。
つまり、
問題を解く鍵は、
あの優子ちゃんの家にあるのではないか?そう思ったのである。
翌日、
私は優子ちゃんの家の居間にいた。
優子ちゃんに会う前に、お母さんに聞いた。
「一度良くなった後、
2日後にまた悪くなるまで、どんな事をしましたか?」
すると、
特に変わった事はしていないという。
テレビを見て、食事をして、
無理しないようにまだ外出はしていないという。
「誰か会いに来たとか、優子ちゃんに電話も無かったのですね?」
「ないです。」
「テレビを見た後とか、食事をした後に具合が悪くなったという事はありますか?」
「いや、それは無いと思います」
「いつからまた具合が悪くなったのですか?」
「夜テレビを見終わって、自分の部屋に戻ってからです。」
「そうですか、わかりました」
いよいよ、優子ちゃんの部屋へ。
トントン。
「お邪魔します。
始めまして、かやと申します」
お母さんにもついてきてもらった。
「こんにちわ」と優子ちゃん。
ベットに寝てはいるが、目の焦点もしっかりこちらを向き、
言葉も言うタイミングもしっかりしている。
心ここにあらずというボーっとした雰囲気でもない。
「ちょっと聞きたいんだけど、
昨日、具合が悪くなった時、
テレビを見終わってから寝るまでどんな事をしたのか教えてくれないかな?」
すると、
優子ちゃんは、日記を書いてから本を読んでから寝たという。
特に変わった事はやっていない感じだった。
「この部屋の中に、
みよちゃんからもらったという物はある?」
すると、
クマのぬいぐるみをもらったと言う。
「このクマのぬいぐるみ?」
「うん」
「いつもらったのかな?」
「去年」
「去年かぁ、最近もらったものはないかな?」
「ないよ」
部屋を見回しても、怪しい物は無いようだった。
どうしたものか。
部屋を見ても、原因がわからない。
話を元に戻して、
「日記には、みよちゃんの写真とか貼ってある?」
「貼ってないよ」
「じゃあ、あの日寝る前に読んだ本はどれですか?」
「あの本」
それは猫のキャラクターを主人公にした本だった。
たどって行くと、この本を読んでから具合が悪くなった事になる。
「この本、誰が買ったのですか?」
「私が買いました」とお母さん。
「この本とみよちゃんって、関係ないですよね?」
念の為に聞いてみた。
すると、
とんでもない事を、お母さんが言ったのである。
なんと!!
この本!!
みよちゃんが読みたいというので、貸していたのだという。
そして、死後2ヶ月たったとき、
返してもらったのだと。
つまり、
みよちゃんが亡くなった時、この本はみよちゃんの側にあったのだ。
それを聞いた瞬間、
私はこの本こそ、今回の原因だと感じた。
「お母さん、この本が原因だと思います」
すぐにその本を持って、
優子ちゃんの部屋を出た。
「こんな本が原因だったのでしょうか?」
「そうだと思います」
希にですが、
本に念がこもる事があるのです。
亡くなる直前まで読んでいたこの本に、
みよちゃんの無念の念がこもったのでしょう。
家で、この本を読みながら、
「早く小学校に行きたい」と何度も何度も願った事でしょう。
またある時は、この本を読みながら
「苦しい、頭が痛い」と苦しんだ時もあったと思います。
そんな念が、亡くなる直前までそばにあったこの本に刻まれたのです。
私はそれらの本を、お塩で清めてお線香の煙にかざしてから、
庭で燃やした。
「みよちゃん、どうか早く成仏して、
今度生まれてくる時は、幸せな小学生となりますように・・・」
念の為に、
お母さんには優子ちゃんの部屋をよく掃除してもらい、
塩で清め、3日間、観葉植物をいくつか置くように頼んだ。
そして、優子ちゃんには、
3日間は本があった部屋には入らないように言った。
その後、優子ちゃんに異変は起きていないという。
最後に、優子ちゃんに
1つだけお願いした。
それは、
1度だけでもいいから、
みよちゃんの写真を、
小学校に行く時、持って行って
みよちゃんに小学校を見せてあげてはどうだろうか。
すると、
優子ちゃんは、
「うん。持っていってみせてあげる」と言ってくれた。
亡くなったみよちゃんの唯一の願いだった。
「早く小学校に行きたい」という願いを叶えてあげる事によって、
きっといつか、
優子ちゃんを守ってくれる存在となるだろう。
「わぁー!
小学校だぁ、
おねえたんと一緒だぉ。
おねえたんと、一緒。
ありがとう。優子たん」