●頭に頻繁に蘇る亡き祖父




私がお世話になっている会社の課長さんが、


最近ちょっとした悩みがあるので、


お時間をとって欲しいという事で、


昼食を兼ねて会う事になった。










行きつけの中華レストランの個室に通された。




個室のいい所は、


話中はお茶を、


会談が終わると、


合図と共に料理が運ばれてくるというタイミングの良さだ。









課長のちょっとした悩みとは、こんな話だった。





もう亡くなってから30数年もする祖父の事だという。







不思議な現象が起き始めたのは、


今年の春、4月に入ってからだという。











ある日、彼は急に、


きりたんぽ」が食べたいなぁと家族の前でボヤいたという。




それを聞いた子供が、


「父さん、何それ? たんぽぽ?」



きりたんぽ」っていうのは、


お米を潰して、太い串に輪のように練りつけて焼いたもんだよ。


とお母さん。




すると、祖母が、


「そう言えば、おじいちゃんが好きだったわ。」









それが最初のきっかけだった。












その事があってから、


やたらと祖父の事が、


頭の中に浮かんでくるのだという。









そう言えば、昔、


おじいちゃんと駒遊びしたっけ






凧揚げしたっけ


お年玉もらったっけ、



など、



仕事中でも祖父の事を度々思い出すようになったという。









よく、夢の中に出てくるというはあるが、


彼の場合は、


起きている昼間にやたら思い出すのだという。







別に亡くなった人を思い出すのは、悪い事ではない。







しかし、



今まで30年も、あまり思い出した事がないのに、



なぜ?





なぜ、今急に、こんなにも頻繁に思い出すのだろうか?









別に思い出す分には、かまわないのだったが、



それが仕事に支障をきたす時があるので、


困っているというのだ。









車を運転している時も、


ふと、祖父の事を思い出し、




目的地を通り過ぎたり、


電車で降り忘れたり、


赤信号を見落とししそうになったりした。









別に祖父の霊を見たとか、


祖父の声が聞こえるという訳ではないのだという。






ただ、ただ、



頻繁に祖父の事を思い出すのだという。









そして、ある時、


不思議な現象が起きたという。






それは、仕事である先方の会社の人と会う機会があったのだが、



メモをしながら話をしている時、


ふと、顔をあげて、相手の顔を見ると、



先方の2人の内、右側に座っている人の顔が、


一瞬、祖父の顔になったという。



「あれ?」



と思い、何回かまばたきすると、また元の先方の方の顔に戻ったという。




それ以後、会話に身が入らず、困ったという。







これは何か、悪い事が起きる前兆なのではないか?




私にそれを報せようと、祖父は出て来ているのでは?


と言うのだ。





そんな相談だった。












後半は、明日のブログに続く。