●環境という薬
サナトリウムというものがある。
昔は、
結核になった人に良い空気や良い日当たりの場所に住んでもらい。
良い環境に変える事によっても病気の治療の効果をうながした。
今では、結核ばかりではなく、
認知症や重度のうつ病などの患者のケアを行う事もあるようだ。
あるご婦人が、
引越し先の鑑定に来られた。
ご主人の転勤にともない、引越す事になったという。
そこで、
3ヶ所ほどのアパートを引越し先の候補にあげ、
地図といっしょに、
そのどこが良いかと言う相談に見えたのである。
その時、
他にも、こんな事を言われました。
子供が不眠症になり、
下痢がほぼ毎日続くようになり、
心身症の疑いもあると診断されました。
「お子さんは、おいくつですか?」
「6歳です。」
私は、
「地図で見る限り、ここのアパートが良さそうですね。」と言うと、
「そこは駅から一番遠いですが、大丈夫でしょうか?」
「どこのアパートも一長一短ですが、
ここは確かに候補の中では駅から一番遠いです。
でも、
きっと、ここに住むと、
子供さんの体の具合が良くなるかもしれませんよ。」とアドバイスした。
その後、
彼女は色々と考えたようだった。
というのは、
他にも占い師さんに尋ねたらしらく、
その時は、駅に一番近くが良いと判定されていたからであった。
しかし、
結局彼女は、私の言葉を受け取って、
駅から一番遠い候補に引越した。
それから2年後に、彼女はまた来られた。
そして、占いをした後に、こう言った。
「覚えていらっしゃらないかもしれませんが、
以前、引越しの時にお世話になりました。
あれから息子の具合も日増しに良くなりました。
今では、あそこの場所に引越して良かったと思っています。
ありがとうございました。」と。
それぞれの土地には、一長一短がある。
あの時、
私は子供さんの事を第一に考えた。
駅から一番遠かったアパートは、
実は地図を見ると、
そのアパートの門を出た時、小学校が見えるという場所だった。
多分、前の道も通学路にもなっているだろう。
そんな場所は、
子供を元気にさせる事がよくあるのである。
子供が元気になる事が、
彼女の家庭をも幸せにするだろう。
また、
ご主人も最近メタボとこぼしていたので、
多少の駅までの歩きも、良いのではとも思った。
それはまるで、
環境という処方箋だったのかもしれない。