●霊の誤解
このお話は、
半田佳子さん(仮名)という方が嫁に行った先の義理の母親が
亡くなった事に端を発します。
霊も誤解する事があるという、珍しい例でもある。
それは、幸せだった家庭に突然やってきた不幸であった。
佳子さんが嫁として半田家に入ってから20年が経ったある日、
義理の母の指輪が無くなったのである。
ルビーの高価な指輪だった。
当然、佳子さんは、義母の物など盗るはずもなく、
一緒に家のあらゆる所を探したが、
見つかる事はなかった。
そのうち、
義母は矛先を嫁に向け始めたのである。
以前、
「お母様の指輪、とても素敵ですね。」と言った事もあり、
義理のお母様は、「きっと、嫁が盗んだに違いない」
と思うようになったのである。
それからの5年は、
佳子さんにとっては、つらい日々だったといいます。
ことある事に、
義母は、息子にあの嫁とは別れなさい。
とか、
盗人の嫁とは一緒に食事は出来ない。
などと、ことごとく佳子さんを敵視したといいます。
やがて、
義母は、急性のガンになり、入院したのです。
病気になってからも、
佳子さんの悪口を、見舞いに来る友人知人に言いふらし、
彼女の見舞いも一切断った。
こうして、
義母は、佳子さんを怨みながら、
病気で亡くなったのでした。
物語が、ここで終われば、
辛い日々も、義母の死で終わったとなるのだが、
そうではなかったのです。
義母が亡くなってから、
半年が過ぎた頃でしょうか。
ある日、
息子が不思議な事を言うのです。
それは、
「夢にお婆ちゃん出てきて、
指輪を返してくれるようにお母さんに言いなさい。」って。
と言うのです。
これにはビックリしました。
義理の母からの嫌がらせがどんなに酷くても、
この事は、息子には言ってなかったからです。
つまり、
息子は指輪については知らないはずなのです。
やがて、
佳子さんの夢の中にも、
義理の母が怒っている顔で睨んでいる様子を見るようになったのです。
夢の中では何も話さないが、
憎しみの目で、終始佳子さんを睨むのだそうです。
誤解も、義母の死で終わると思っていたのが、
これからも一生怨まれ続けるのかと思うと、
憂鬱になりました。
自分だけならまだしも、
息子にも影響を及ぼしている。
こうして悩んだ末に、
私に所に相談に見えたのでした。
後半は、明日のブログに続く。