●5本のミミズアザ
埼玉県の大宮に住んでいる私の伯母が、
ある不思議な話を持ち込んできた。
それは、
近所に住む男の子のお腹のやや上辺りに、
5本のミミズアザが出来たという
それが毎夜痛くなるのだと。
そんな不思議な現象が起きていて困っているというのだった。
いつの間にか気が付くと付いていたという。
どうして、このようなアザが胸に出来のか、
まったく心当たりがなく、原因が分らないという。
医者に行っても、腫れている訳でもなく、
ただ皮膚が赤くなって、
ミミズが這った様なアザ(直線ではなく、ジグザグした線)が、
5本出来ているというだけで、
皮膚科の医者に見てもらっても、原因は分らなかった。
ただ、アザが出来ているだけならまだいいのだが、
夜の10時頃になると、
誰かが、そのアザを蹴るような衝撃的な痛みを感じるという。
痛みの衝撃度から心臓の狭心症も疑ってみたそうだが、
検査の結果、心臓、脈などに異常は見つからなかった。
5本のミミズアザ、
そのアザを誰かが蹴るような痛みが襲う。
そんな不思議な現象が毎日起きるので、
子供も両親もすっかり参ってしまっていた。
そして、
何気にその話を、
伯母の家に行った時に聞いたのである。
私は、医者ではないので、
詳しい傷の事は分らないが、
1つだけ、話を聞いて気になった事があった。
それは、
毎夜10時に、
誰かが胸を蹴るような衝撃があるという事だった。
普通の痛みなら、
きっと、
いつ痛くなってもおかしくはないだろう。
昼間痛くなる人もあれば、
食事をした後に痛くなったりだろう。
しかし、
毎夜10時に痛み出すと言う不思議さ。
そして、
誰かが胸を蹴るような衝撃。
そこに、何か霊障を感じさせるものがあるように思えたのだ。
当時、不思議大好きだった私は、
是非その坊やのアザを見たくなった。
伯母が連絡してみると、
意外とあっさり、ぜひ見て欲しいという返答が返って来た。
善は急げで、直ぐにそのお宅に向かった。
私がその家に着いたのは、
午後4時であった。
日が暮れるまでに、家の周りや庭などを見ておきたかった。
最終的にその坊やが痛くなるという夜10時までは、6時間ある。
早く着いた私は、
とりあえず、その子の家を外から見てまわった。
胸の痛みやアザに関係する何かが見つかるかもしれないと思ったからだ。
しかし、
2階立ての家には、それといって悪い部分は見当たらなかった。
土地も昔からの住宅地で問題なさそうだ。
私は家の中に戻ると、
坊やにアザを見せてもらった。
たしかにミミズ腫れのような跡が、
ヘソの10cm上の辺りに5本あった。
傷は腫れていないので、やはりアザだ。
ただ、
話に聞いていた以外に、
1つだけ新しい事実に気がついた。
それは
その5本のミミズ腫れの様なアザが、
なんとなく、どれも平行に付いているのである。
こんな5本のアザを見たのは始めてである。
それも、
普段は何とも無いが、
毎夜10時になると、誰かが蹴るというのだ。
いったい、誰が蹴る?
なぜ蹴る?
ちょっと不気味な気がした。
やがて、
外は暗闇に包まれ、
夜の10時がやって来ようとしてた。
坊やにとっては、
魔の10時が、
あと5分でやって来ようとしていた。
誰か坊やを、蹴りに来るのだろうか?
いったい何んの為に?
あと4分。
あと3分。
そして、
時計が10時の針を指した時だった。
後半は、明日のブログに続く。