●親子の別れ
このお話は、昨日のブログ(●涙を流す猫)の続きです。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-11022174727.html )
を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ある夏の日、OLの方が猫の相談しきた。
最近、猫が、涙を流すというのだ。
他にも、
「ミー子(猫の名前)が壁の方に向かって鳴いたりするんです。」という。
猫の涙と、壁に向かって鳴く行為は
はたして関係があるのだろうか。
「猫の目線は、どこに向いていましたか?」
「目線ですか?
しいて言えば、
自分と同じくらいの目線で、鳴いていました。」
「霊がいたのでしょうか?」と彼女。
「霊が居たとしても、多分悪いものではなかったと思いますよ。
ミー子ちゃんも敵だと思ってなかったようですし、
あと、
霊といっても動物霊かもしれませんね。」
「動物霊?」
「猫が、自分よりも上の方を向いて鳴いていたら、
それは、自分より大きいもの、もしくは人の霊だと思います。
ミー子ちゃんのように、
自分と同じくらいの目線で鳴いていた場合は、
動物霊の可能性は高いと思います。
ちなみに、
天井を向いて鳴いているようであれば、
霊が飛んでいる可能性があるので、
動物霊も人の霊も可能性があります。」
「はあ。なるほど」
「あのう、猫は、
獣医には診せたんですか?」
「はい、はっきりした原因は分らないとの事なんですが、
多分、煙が作用して、
流涙症に似た病状になっていると言われました。」
「そうですか、
えっ、煙が作用したって、
何か煙を?」
「はい、
実は、家でボヤがありまして、
その時に、ミー子が少し煙を浴びてしまいました。」
「ボヤですか。
その頃から猫が涙を流すようになったんですか?」
「はい。」
「もしかして、ミー子ちゃんが、
壁に向かって鳴き始めたのも、その時からですか?」
「はい。」
私は、猫が涙を流すのも、
壁に向かって鳴くのも、
そのボヤが原因ではないかと思った。
霊的な問題は、
少なくとも、時期的に一致する現象があれば、
まず、それを怪しんでみる事である。
「あのう、そのボヤの原因は何だったのでしょうか?」
「消防所の人の話によると、
コード付近からの発火だそうです。」
「コード付近から火が出たという事ですか?」
「はい、多分、
猫かウサギが電気コードをかじったのが原因じゃないかって」
「えっ、ウサギも飼っているんですか?」
「はい、でもその時のボヤで死んじゃったんです。」
その後、
彼女の話を要約するとこうだった。
最初、彼女はウサギだけを飼っていたという。
ウサギの名前は、こむぎ。とつけた。
ある日、
子猫が家の近くで死にそうなっていたという。
その子猫を持ち帰って、家でミルクをあげると元気になり、
それから、ウサギのこむぎと子猫の不思議な関係が始まったという。
子猫のミー子は、ウサギのこむぎの事が大好きになり、
よくじゃれるようになった。
ウサギのこむぎは、そんなミー子を始めは邪魔だと面倒くさがったが、
やがて、一緒に追いかけっこをしたり、おしりを嗅いだりして、
時々一緒に寝たりしていたという。
こむぎは、自分の食事もミー子が欲しいと寄ってくると、
全部あげるほどになっていた。
ミー子も、食べ終わると、こむぎにジャレてお礼のつもりです。
そんな様子を見ていると、
もしかしたら、
ミー子は親猫に捨てられた子だったのかもしれない。そう思ったという。
ミー子が出会った、
それは、初めての愛情だったのかもしれません。
本当の親子のようでした。
そんな時、
悲劇が起きたのです。
彼女が帰宅すると、
家の中が煙でいっぱいです。
すぐに携帯で、119番して、
玄関に居たミー子を抱きかかえました。
部屋の奥は、もう煙で何も見えません。
部屋の奥には、こむぎが入っているケージがあります。
かすかに、
グーグーという様な、こむぎの鼻息が聞こえます。
そして、
それに向かってミー子が鳴くんです。
でも、
煙で涙目になり前が見えなくて、
咳込むようになって、
そしたら、近所の人が来て、
入ったらいかんと、外に出されたんです。
その間、ずっと、ミー子は家に向かって鳴いていました。
さいわい、ボヤで済んだのですが、
ウサギのこむぎは、帰らぬ命となったのです。
私は、彼女に、
ウサギの供養をしてあげるように薦めました。
ウサギを飼っていた所か、台所か、猫が鳴いていた所に、
ウサギさんの写真と、
カンか器に砂を入れて、
猫が倒さない様な工夫をして、線香をあげて欲しい。
そして、
その隣にウサギがよく食べていた好きなものを置いて、
「助けてあげられなくて、ごめんなさい。
早く成仏して、幸せな来世に生まれ変わってね。」
それを1週間あげてみください。
そうすれば多分、
猫の涙も止まるかもしれませんよ。
ちょっと信じられない事だが、
猫のミー子は、
ウサギのこむぎの事を、
本当の母親だと思っていたのかもしれません。
ボヤがあった、あの日、
猫のミー子が自分だけが助けられ、
こむぎは、まだ奥にいる。
その時のミー子とこむぎは、
どんな気持ちだったのでしょうか。
どんな会話をしたのでしょうか。
今となっては想像するしかありませんが、
こんな感じだったのかもしれません。
それがミー子の涙の意味だったのかもしれません。
「ミー子、逃げるんだよ。
ミー子、玄関方にお行き!!早く!」
「ママは?」
「ママは?」
「ママはもうダメ。
お前は生きるんだよ!行きなさい!」
「ママぁ」
そこには、人間には分らない。
ミー子とこむぎの
親子だけの会話があったのかもしれません。
そして、
天国に行く前に、霊になって
もう一度会いに来たのかもしれません。
「ミー子、さよなら、
大好きだよ。
ミー子、元気でね。
食べ過ぎて、お腹こわすんじゃないよ。」
「ママぁ」