●キングカズ




キングカズと呼ばれている人がいる。


サッカー選手の三浦和良選手、その人だ。









おととい、


やりすぎコージーとい番組が最終回を迎えた。


その最終回で、キングカズの話が出た。









ある日、



カズが、ある小児病棟に慰問に行った時の話である。




普段は沈みがちな、病気の子供達、


しかし、そこにカズが来ると分り、


みんな大喜びだ!





カズは、みんなにサーカーのテクニックなどを見せて、


子供達やそこで働く看護婦さん達を喜ばせた。





みんな病気の事などしばし忘れて楽しんでいた。







ところが、




車椅子の女の子は、楽しそうな みんなの輪には入らず、


少し遠くから眺めているのに、カズが気が付いた。





女の子はスキンヘッドだった。





カズは、その女の子に近づいて話しかけようとした。




しかし、



女の子は、すぐに車椅子を走らせて自分の病室に去って行ってしまった。






ただ見送るだけのカズに、看護婦さんは言った。





「彼女、ホントは明るくて元気な子なんですよ。


 でも、


 白血病で、 


 抗がん剤を服用してから


 髪の毛や眉毛が、抜け落ちてしまって、


 それが、


 恥ずかしくて、惨めだと思ってしまい、


 人目につくのが、耐えられなかったんでしょう。」




「ホントは、サッカーが大好きで、


 どんなにか、今日を楽しみにしてたか。」





その子は、慌てて車椅子で去って行く時、


小さな紙切れを落としていったのを、カズは見逃さなかった。




その紙切れには、


「試合いつもテレビで見ています頑張ってください」と書いてあった。




カズは、心の中でつぶやいた。


いつも見てくれているんだ、ありがとう。」





そして、


カズは、その小児病棟を去る時、


看護婦さんに、その子にと、色紙を書いた。



「絶対に何があってもあきらめない!」






そして事件が起こる。







次のサッカーの試合で、


カズがグランドに登場すると、




会場からカズに対して、野次が飛んだのだ、







「なんだあいつ!!」



「誰だ!!」




「カズの気が狂ったぞ!!」







新聞にもこう書かれたという、「キングご乱心!」









なぜなら、




そこには、




髪の毛を短くした


スキンヘッド眉毛も無い状態でピッチに立つ



カズの姿があったからだ。












ほかにも、




サッカー瞬刊誌「サポティスタ」http://supportista.jp/news/1688


には、カズさんについての他の逸話も出ているので紹介したい。







カズさんは、


日本だけでなく、




ブラジルの孤児たちを育てている団体にも、



サッカーボールを贈った事がある。










そこには、


将来サッカー選手を夢見る孤児たちが沢山いる孤児院だという。




200個ものサーカーボールを贈られた子供達はとても喜んだという。








その後、しばらくして、


Jリーグも同団体に、サッカーボールを寄付する事になったという。








Jリーグのエージェントが現地にボールを届けに行った時である。






ボールを受け取った少年達は喜んだのだが、


渡されたスポルディング社製のサッカーボールを見て、




「スポルディングではなくて、メーカーは『カズ』が良かった。」というのだ。





「『カズ』のボールはとても使いやすかった」




と子供達は口々に言ったのだ。






Jリーグのエージェントは首をひねった。







カズ?  



そんなメーカーがあっただろうか?




少年が「これだ!」と、


ボロボロになったサッカーボールを持ってきた。








手渡されたボロボロのボールを見てエージェントは驚いた。











すでにかすれてしまっているものの、


ボールにははっきりとサインペンで、




現地の言葉で、






夢をあきらめるな!! カズ」




と、記した跡があったのだ。



200個ものボール全てに、


カズは自筆のメッセージとサインを入れていたのだった。





それを子供たちは


「カズ」というメーカーのボールだと思い込んでいたのだ。









■カズといえば、どうしても外せない話は、


単身ブラジルに行き、修行し、帰国。



当時、日本のサッカーを引っ張って、


もう少しでワールドカップというドーハの悲劇までいったが叶わなかった。


また、次のワールドカップのフランス大会では、まさかの落選で、日本に帰されたのだ。




小さい頃からの夢を絶たれて、


飛行機で帰国した時の悔しさと悲しさは、本人にしか分らないだろう。






カズの代わりに、エースに指名されたのは、城選手だった。





ところが、



本番のフランス大会ではノーゴールの城。




空港でサポーターに水をかけられた城だった。






そんなとき、



真っ先に電話をくれたのが失意のどん底にいたはずのカズだったのだ。




 
「水をかけられたのはお前がエースだからだよ。



 俺なんかブラジル時代にドラム缶投げつけられてるからさ」


と笑って励ましたのだ。




 
城はこの時、


「この人は大きすぎる」と感動したという。







■また、こんな事があった。


当時カズが、


ヴェルディ川崎市民会主催の”ファンの集い”に参加した時の事だった。





ヴェルディ選手たちのトークショーなどがあった後、


選手のお宝グッズプレゼント大会が催された。



ヴェルディ選手たちのトークショーなどがあった後、





この日一番のお楽しみ、


選手のお宝グッズプレゼント大会が催されたのだ。





北澤選手、武田選手、菊池選手らが


ジャージやTシャツなどを提供し、


それを欲しがって手を上げたり、



叫んだりしていた、





そして、


特に目立ったファンを選んでプレゼントするという企画だった。




幸運にも選ばれるファンは、


みんな会場の前方ではしゃぐ小学生の子供ばかりだった。




ちょっと弱気な人は、


そんな前方には近づく事もできなかった。




また、頑張っても手をあげても、


大人に当たるような雰囲気ではなかった。






そんな中、



最後にカズが登場してきたのだ。





当然、会場のボルテージは最高潮になる。





子供、ギャル、おばさん、おじさんのみんながカズのジャージを欲しがって





「欲しいー」と叫んでいた。






そんな中、


カズは、




みんなを押しのけて前で、騒ぐガキには目もくれずに言ったんだ。





「そこの後ろにいる素敵なご夫妻にプレゼントします」と。




「えっ、誰?」



それまで騒いでいたファン全員が後ろを振り返ると、




そこには、



会場前方にはとても近づける事もできず、


後ろから小さく手をあげていた、



車椅子のご夫妻だった。




それは、


遠目からみても、かなりの重度のハンディを背負っている様子の


車椅子の奥さんが、夫らしき方に付き添われていた。




そんなご夫妻に、


自分の試合用ウォームアップジャージをサイン入りでプレゼントしたのだった。




奥さんは、


「カズさんは私達に、幸せをプレゼントしてくれました。


 これからも、ずっとカズさんを応援して行きます 」と語った。




その時、会場にいた記者は、


カズさんには、


サッカー選手としてのオーラというよりも、


人間としてのオーラが輝いていると感じたと書いている。