●新しい飼い主
動物を可愛がると、
その動物が貴方を、将来守ってくれる事がある。
動物が守護霊となるケースがあるからだ。
でも、
守護霊というと、
その動物が亡くなってからの話であるが、
生きている時に、貴方に幸運をもたらす場合もある。
そのよくあるケースが、
始めの飼い主に、虐待されて弱り果てている動物を助けた時、
助けてくれた次の飼い主に幸運をもたらしてくれるケースがあるのだ。
また、そんな動物を助けた人と、
一緒に仕事をしたり、
仲間にそんな人がいると、幸運がおすそ分けされる場合もある。
ある青年が、工事現場で働いていた。
すると、
その工事現場のすぐ前の家の庭に1匹の犬が飼われていた。
柴犬だった。
少しやせた柴犬だった。
庭のあまり日の当たらない場所に、つながれていた。
青年は、ある日、
コンビニで買った弁当にソーセージが入っていたので、
その柴犬の近くに投げた。
すると、
柴犬は、とても腹ペコだったのか、
とても喜んで食べた。
そんな事が度々あり、
青年にとっても工事現場に行く楽しみにもなっていた。
柴犬も青年が来るのを待っている。そんな関係になっていた。
ところがある日、
悲劇が起きる。
柴犬の飼い主の家の子供が、
その柴犬を散歩に連れてった時、
その柴犬が後ろ足を、車にひかれてしまったのである。
そんな悲劇があったが、柴犬は明るかった。
青年が工事現場に来ると、
片足を引きずりながら、青年の方に近寄って来てに笑顔を送っていた。
青年もビッコをひいた柴犬を変わらず愛した。
事故はふたりの間を裂かなかった。
しかし、ある日。
その柴犬が居なくなった。
「どうしたんだろう?」
今日はハンバーグをあげようと思ったのになぁ。
3日たった。
まだ柴犬は、庭にいなかった。
「家の中にいるのだろうか?
足は不自由だったが、元気だったから大丈夫だとは思うけど・・・・」
5日たった時だった。
なんと、庭には違う犬いるではないか!!
「あれ? 柴犬はどうしたんだろう?」
青年は思い切って、その家の人に聞いてみる事にした。
「あのう。すみません。」
「なんですか?」
「先日までいた柴犬はどうしたんですか?」
「ああ、あれなら、
足が悪くなったんで保健所に引き取ってもらったよ。」
青年は怒鳴ってやりたかったが、ぐっとこらえて聞いた。
「ええ!そんなぁ
いつですか?」
「いつ、保健所に渡したんですか?」
「先週の月曜日だけど」
6日前だった。
青年は直ぐにその保健所に駆けつけた。
一週間で殺処分になるという。
しかし、
時すでに遅く、
保健所は閉まっていた。
多分、翌日朝、
つまり7日目
朝一番に殺処分されるだろう。
翌日、
保健所の職員が、朝出勤した。
「君、こんな所で、何してんだ!」
青年は一晩中、保健所の前で寝ていたのである。
「ボクの大切な柴犬がここにいます。
助けてください。」
青年は、少し震えていた。
毛布も無く、少し寒い夜をずっとコンクリートの上で寝ていたのだった。
「ボクの大切な柴犬がここにいます。
助けてください。お願いします。」
保健所の人があきれて、青年をとにかく中に入れた。
保健所の中に入ると、
「まだ生きてた!!」
「生きてた」
あの柴犬が壁際で、ひとり震えていた。
殺処分直前の部屋だ。
片足の悪い犬がもらわれるはずもなく、
ひとり淋しく震えている。
もう吠える力も無くなっているようだった。
青年は、
「おいで」と両手をひろげると
柴犬は青年に気がついたのか、尾っぽを振りながら、
「クーン。クーン」と泣きそうな嗚咽を出しながら、
ようやく立ち上がり、
震えながら青年に近づいていった。
ふたりは抱き合った。
「もう、お前はオレの犬だからね。」
「もう大丈夫だ。」
「大丈夫だよ。」
「もう震えなくていいんだよ。」
柴犬は、懇親の力で青年の手を舐めた。
青年は、その柴犬を
ホープ(希望)と名づけた。
その後、
青年は不思議と仕事運に恵まれ、
今、気のあった仲間と会社を建てようと頑張っている。
もちろん彼の側はに、いつもホープがいる。
そして、
きっとホープも本当の居場所を見つける事ができ、幸せだろう。
http://www.youtube.com/watch?v=I4S3lk6mS2c&NR=1&feature=fvwp