●8本のアイスクリーム


このお話は、昨日のブログ(自殺マンション)の続きです。


従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-10905176574.html


先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。
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友人の渡河の


叔父さんのマンションで自殺事件が起きた。


そこのマンションの住人や次の住人の為にも、


彼女の霊が、そこに出ないようにして欲しいという。


とにかく、


僕達は、


その自殺したマンションに向かう事になった。























マンションに着くと、


大家の叔父さんが出迎えてくれた。


大家さんは、一階のすぐ出口の所の部屋に住んでいた。








自殺した部屋は201号だったので、


我々は、


エレベーターを使わず、階段であがった。






「じゃあ、開けます。」と大家。



合鍵でやや丈夫な鉄のドアを開ける。










部屋はまだ生活感が残っていた。


玄関には、


彼女の靴が4足くらい散らばっていた。





朝の10時だというのに、


部屋の中が、なんか重苦しい。





「窓を開けてもらえませんか。


 何か、空気が悪いです。」と私。








「なんか気味悪いね。」と渡河。


「大丈夫、


 晴れた日の午前中だから、


 出てきにくいと思うよ。


 それより渡河、


 彼女が好きだった物を調べてくれないか?」




「え? オレが?」


「そうよ。」


「なんで、オレが?」


「ヒマだろ。」






「あっ、大家さん、


 彼女の写真を探してくれませんか?」




「はい。


 どうされるんですか?」



「とりあえず、彼女を供養をする所を作りましょう。


 アルバムか何か探してください。」




「ああ、かや、


 彼女の好きな物って、分んないよ。」



「彼女がつけてた家計簿とか買い物のレシートとか日記とかで、調べてみて?」



「あいよ。」



その時、


突然、玄関のベルが鳴った!


「ピンポーン」




「びっくりしたぁ」と渡河。


大家さんの奥さんが入ってきた。


予め頼んでおいた、お花とご飯を持ってきてくれたのだ。





「これでよろしいんでしょうか?」


「はい。


 綺麗な花ですね。ありがとうございます。」



「すみませんが、奥さん、


 彼女が使っていたお茶碗に


 そのご飯を山盛りに入れて、


 彼女の箸と小鉢も、探して持ってきてもらえますか。


 あと、


 彼女のコップを探して、お水を入れてもらえますか。」


「はい。」







「アルバムがありました。」と大家。


「この子です。


 この写真なんかどうですか?


 使えますか?」



「出来れば、


 友達や元彼と一緒じゃない


 彼女ひとりだけの写真を探して下さい。」




彼女、




元彼の写真、



最後まで捨てられなかったんだなぁ。









30分位たった頃。


テーブルの上に、簡易仏壇が出来上がった。


写真立てに彼女の写真。


お水と山盛のご飯。


小鉢に灰を入れお線香を全員1本づつ灯してもらった。



灰とお線香は私が持ってきて用意したものだ。








「かや、彼女の家計簿とかレシート見つからないぞぉ。


 彼女が好きだったもの、分らないよ。」




「じゃあ、冷蔵庫の中、見てみて」




すると、


冷蔵庫を開けた渡河が叫んだ!





おい、この冷蔵庫!」








「どした?」








「ほとんどだぁ」




「空でそんなに驚くな!


 お前の声にびっくりするわ!」





冷蔵庫の中には、


パックの牛乳とビールが1本入っていただけだったのだ。





「彼女、料理しないみたいだね。」


「いや、


 もしくは、


 料理する気も起きなかったのだろう」






一同、黙ってしまった。






「彼女が好きだった物、分らないね。」





その時、


私は何気に、


冷凍庫も開けてみた。



すると、



「あっ!」


冷凍庫にはアイスクリームが沢山入っていた。




それも、


同じ物が8本





「彼女、このアイス好きだったんだなぁ」







「でも、


 友達が尋ねてくるから買っておいたとかじゃないのか?」と渡河。




「いや、


 友達の為に買うなら、色んな種類を買って置くだろ、


 それに、


 ゴミ箱にもこの包装のアイスがあった。


 彼女、


 このアイスクリームが、大好きだったんだよ。」







アイスを1本袋から出すと、


小皿の上に置き、


簡易の仏壇に供えた。








そして、


私は、大家さんと奥さんを呼んだ。














「大家さん。


 ここからが大切ですよ。」






「はい。」




やや大きいダンボールを用意して、


これから言う物をそれに入れて、


神戸の実家に送ってあげてください。






●彼女が持っていた写真と賞状と手紙、通帳・印鑑・免許証

●今、簡単に作った仏壇の写真・小鉢・小皿・コップ・箸

●彼女が一番大切にしていたと思われる服・靴・帽子。



あと、


今日を含めて8日間、供養して下さい。



ご飯と水と花と線香。


そして、


アイスクリームを1本づつ毎日供えてあげてください。



その時は、食べやすいように、


アイスの袋を開けて、


小皿に置いてあげてください。






普通、7日間供養ですが、


アイスが8本残っているのも何かの縁かもしれません。


なので、


8日間供養しましょう。





供養する時は、こう言ってあげてください。







「○○さん。苦しかったでしょう。


 神戸の実家は貴方の帰りを待っていますよ。



 早く成仏してくださいね。


 アイスクリームを全部食べ終えたら、


 神戸の実家に帰ってくださいね


 この部屋には地縛霊として残らないでくださいね。


 残った荷物は処分させて頂きますね。


 もし神戸の実家の場所が分らないなら、


 貴方の持ち物の入ったダンボールと一緒に入って行ってくださいね。


 今までここに住んでくれて、どうもありがとう。」





「え? 私がやるんですか?」と大家。


「そうですよ。」


「ええっ?」



「遠いですからねぇ、


 私が8日間もここに通う訳にもいきませんし、


 利害関係のある人がやるのがホントは一番いいのですよ。」




「マンションに幽霊が出たら困るのは誰ですか?」


「私です。」と大家。


「では、頑張ってください。」




「ああ、すみません。


 もう一度、初めから教えてください。」



大家は急いでメモ用紙を用意すると、


さっき言った文言を書き始めた。






それから、8日後の供養のあと、


宅急便に電話して、


彼女の物が入ったダンボールを、


この部屋に取りに来てもらってください。






あと、


荷物を整理して、部屋が綺麗に片付いたら、


次の人が住む前に、


何か観葉植物を、2日位置いてください。


植物の呼吸によって、ある程度浄化できますから。






「じゃあね。叔父さん!」


「ありがとうございました。」




私達は、不安顔な大家と奥さんを残して、車を出した。





「ありがとう。かや」


「うまくいけばいいけどね。」




「さっき、


 最後に部屋を出る時、


 何ぶつぶつ言ってたの?


 来世は、なんとかなんとかって・・・」









「秘密。」



「ケチッ!!」













その後、


マンションに幽霊が出たという話は無い。












多分、


彼女の霊は、


無事、神戸の実家の方に帰る事ができたのだろう。







家族の元の方が成仏しやすい。



家族の熱心な供養さえあれば、


時間はかかるだろうが、


きっと、いつか







必ず、


成仏できることだろう。







来世は


 絶対、負けないで、



 大好きなアイスクリーム


 子供と一緒に食べる



 そんな


 幸せな、お嫁さんになるんだよ。


http://www.youtube.com/watch?v=Qa2EAq7cQ4o&feature=related  。」

















PS.
●これから仕事運が良くなる芸能人:


六角精児さん