●先代の仕事




このお話は、一昨日のブログ(つぶれそうな飲食店)の続きです




従って、一昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-10882759226.html



を先にお読みください。



そしてから下をお読み下さい。

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私は、店を開店した当初はよかったものの、



しばらくしてから、



不思議な事がよく起こりだし、



段々とはやらなくなったラーメン屋の奥さんの依頼で、



その店に行ってみることとなった。






なんでも、霊感が強いという人が、



厨房に幽霊がいるのを見たという指摘を受けたというのだ。









第一印象は、



店の立地もよく、人通りもまあまああり、



ライバル店などもなさそうだったので、



努力不足かアイデア不足かな。という思いだった。



























まだのれんが掛かっていない入り口から店に入ると、



ご主人は、すでに開店の為の仕込みをしていた











スープ作りと餃子作りをしているようだった。







「始めまして、かやと申します。」




「あっ、この度は、よろしくお願いします。」










私は、挨拶はそこそこに、



店の中を見回した。















店舗は普通よりやや広い感じはあったが、






何か違和感感じた。





「なんだろうこの違和感は。」









このお店は味で売っているようだった。





メニューが、ラーメン数種と餃子だけだった。







チャーシュー麺と塩ラーメンとつけ麺。





でも、とても美味しそうだった。








スープのいい臭いがプーンと鼻をつく。



そういえば、


朝食、食べてなかったのを思い出した。



「帰りにご馳走してくれないかなぁ」


とふと思ってしまった。




「いかんいかん!」


邪念がぁ~」




ちなみに、


寝坊して朝食を食べれなかった訳ではない。



私の経験上、


空腹時の方が、満腹時よりも霊感があるのである。



だから、


一日中占いをする時など、昼食はなるべく軽くしないと、



午後からの霊感が鈍ったりするのである。




これは多分、一般の人にも言えるのではないだろうか。



例えば、



幽霊屋敷に行ったり、肝試しをやったりする時、


お腹が一杯の満腹時よりも、空腹状態の方が、


より沢山の霊を見やすいと思う。









さて、


空腹の邪念を取り払うべく、


私は、お腹を指でつねると、





霊感があるお客が言っていた、


幽霊を見たという厨房をみせてもらうことにした。




「お仕事中、すみません、厨房を見せてもらえますか?」


「はい、どうぞ」




私はゆっくりと、厨房に入って行き、



やや奥が見える所まで進んだ時である。








「あれ?」











ある物が目に入った。

















「こ、  これは!」











ちょっとびっくりした。










なんと、


厨房に仏壇があったのだ。









仏壇が設置してある場所が悪い為に、


家族に霊障が起きることがある。





例えば、


仏壇がトイレの隣だったり、


仏壇が玄関にあったり、


仏壇が音がうるさい場所にあったり、


仏壇が一日中明るい場所にあったり、


仏壇が見下ろす場所にあったり、


仏壇が台所にあったりした場合である。








仏壇は霊魂が宿る場所であり、


安らげる場所にしてあげなければならない。






そして、


厨房というのは、台所と同じ理由でよくないのである。



私は、きょとんとしている奥さんに、



「仏様というのは、

 

 料理中の油や煙や火をとても嫌がるのですよ。」


と説明した。




「また長い事、こんな状態だと、


 仏壇自体も油などでベタベタしてくるでしょう。」





まずは、仏壇を2階の住居部分に移動させることを提案した。





しかし、これだけだろうか。


これだけが原因だったのだろうか。





確かに仏壇による霊障はあったと思うが、


昨日奥さんから聞いた霊障とは種類が違うように思えた。




昨日の奥さんの話では、


店の経営を邪魔するような現象が多かったようなのだ。


仏壇の場所が悪い為に霊障が起きる事は確かにある、


しかし・・・・







私がこの店に入ってからすぐに感じた違和感は、これだったのだろうか。



私はもう一度、仏壇を眺めてみた。


するとある事に気がついた。









それは、


厨房に、初めから作りつけの仏壇なのだ。


これこそが違和感であった。







私は、ご主人に聞いてみた。


「あのう、この仏壇、作りつけなようですが、


 どうしてこんな場所に、


 初めから作りつけの仏壇を作ったのですか?」





「実は、やむなく店を改装しまして・・・」


「以前ここは奥座敷だったんです。」


「なるほど、その奥座敷に仏壇があって、


 奥座敷を潰して厨房にされた訳ですね」



「すると、以前ラーメン屋ではなかったのですね?」



すると、


ご主人達の反応が悪い。



なにか気に障った事を聞いてしまったのだろうか






すると、


奥から、お祖母ちゃんが出てきた。


先代の奥さんである。




「だから、私は八百屋を辞めるのは反対だったんだ」



お祖母ちゃんは、私が来る経緯なども聞いていたようである。



「以前は、八百屋だったのですね。」




すると、


お祖母さんは、店のいきさつを話してくれた。











この店は、昔から八百屋として、


長い間、繁盛していたという。











先代、先々代と、


とても住民に好かれた八百屋であった。






戦争後の混乱時期にも、


なるべく安く新鮮な野菜を住民に売る為に頑張ったという。









しかし、


長男(現在のラーメン屋のご主人)は、


八百屋を継ぐことを、すごく嫌った。



八百屋なんてカッコ悪いよ!」









そして、


父親の突然の死をキッカケに、


八百屋を止めてしまったのである。






お祖母ちゃんは反対したが、


一人では、店を引き継ぐ事は出来ず、


結局ラーメン屋にする事に反対できなかった。








先祖代々やってこられた商売を断ち切ると


霊障がおきる場合がある。





私はそんな例を彼らに話した。



そして、



昨日の話であった、


商売が不思議と邪魔されたり、


事故が起きたりする原因が、


この霊障の可能性が高いという事を説明した。






まずは、ご先祖に謝ることですよ。


そして、素直に新しい仕事がうまくいくようお願いする事が一番だと思います。





「代々やってきた八百屋を、突然辞めてしまいどうもすみませんでした。


 どうかラーメン屋の商売にしてしまった事をお許しください。


 出来れば、ラーメン屋をやっていくにあたり、


 お力を貸してください。お願い致します。」



店のご主人と奥さん、そしてお祖母ちゃんと息子さんの4人で、


仏壇に、お水、お線香、お花、そして先代が好きだった物を供えて、


それから毎日、供養したという。




そして、私は、


彼らにある事を提案した。




昔から、代々引き継がれてきた仕事を途絶えてしまった場合。



完全に途絶えさせてしまった場合、


霊障が起きると言われていますが、


例外が1つあります。









それは、


代々引き継がれてきた仕事を新しい商売にも取り入れる事です。




つまり、


時代が新しくなり、その時代に合わせて改良される事は許してくれると言われています。




あなた方の場合、


昔からずっと八百屋でした。



どうでしょう。


新鮮な野菜を中心にした、メニューを開発してみては、


ご先祖に相談しながら、一緒に作る。


そんな感じに開発してみては。




「はい、是非、そうします。


 ありがとうございました。」










その後、


ラーメン数種と餃子しか売っていなかった店が、


野菜たんたんメンや、


新鮮野菜炒め、


野菜たっぷり冷やし麺、


野菜餃子など、


野菜を中心にした店作りが、


女性の間で好感を得て、


現在、店も順調になったという。






店内にも野菜の装飾を施し、


それは、まるで


八百屋のようなラーメン屋だった。