●街道の墓



このお話は、


昨日のブログ(幽霊を乗せた車)の続きです


従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-10867687414.html )を先にお読みください。


そしてから下をお読み下さい。

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私は、友人の友達の佐々木君が、


夜中に車で帰宅途中


後部座席に女性の幽霊がいる事態にあった。として、


その車が置いてあるというコンビニに向かった。







友人と佐々木君は、


すでにコンビニに着いていた。






佐々木です。来て頂きありがとうございます。


 どうかよろしくお願いします。」







佐々木君は、


おも白で、真面目そうな青年だった。




幽霊の目撃についてウソをついているようには見えないというのが第一印象だ。





広告代理店で働いているという。


車はコンビニの駐車場の一番端に移動してあった。


友人が佐々木君の代わりに、移動させたということだった。







さてと、


とうとう 幽霊が乗ったという車とのご対面である。




それは、


紺色のごく普通の乗用車に見えた。







やはり、気になるのは、


幽霊が座っていたという後部座席だ







私は、後部のドアを開けた。








座席のシートは濡れていなかった。







触ってみたが、


濡れた形跡も無かった。










車内に嫌な雰囲気は無い。


空気も澱んでなく、


変な臭いもしない。







佐々木さんの見た霊が本当だとしても、




今、その霊はここには居ないようだった。








しかし、



こんな時、一番先にまず疑うのは、やっぱり幽霊が出た所である。


つまり、この車だ。





私は、


ちょっと離れた所からこっちを見守る佐々木さんの所に行くと、




彼にある事を聞いてみた。



「幽霊を見たのは今回が初めてですか?」





「はい。初めてです。」




「貴方のあの車は中古ですか?」



「はい。中古で買いました。」







中古車の場合、


希に事故車だったり、犯罪に使われたものもある。




そこで続けて聞いてみた。


「あの中古車はいつ買われましたか?」




1年前くらいです。」





「その1年の間に、


あの車で何か変わった事とか不思議な事は起こりましたか?」






「いえ、特に変わった事はありませんでした。」




希に買った中古車が以前事故を起こし、


誰かをひき逃げしたとかで、


がついている時がある。




しかし、そんな場合、


その車を買ってから3ヶ月以内には、


幽霊を見たり、


その霊による影響で、何か変な事があるのが普通だ。



車を使い始めて、1年も何も起こらなかったのか、

と言う事は、


今回の幽霊騒動は、



車による因縁ではないのだろう。




そうなると、


他に幽霊が出た原因がある。



私は、そう思った。







こういう場合、


可能性を1つづつ潰していくのが良い。





一応、私は、車から紙と塩を持って来て、


幽霊が座ったという場所に、


紙を置き、塩をパラパラと巻き、盛塩とした。





一応、いつも塩と線香と水と酒は持ち歩いている。




塩は普通の塩ではなく、海の塩を使う。


特に今回はパワーの強い霊の可能性があると思われたので、


化学的に作られた塩でなく海の塩を使った訳だ。







さて、そうなると、




次に気になるのは、



幽霊がどこの時点から現れたかである。







話では、


佐々木さんは、東京から千葉の自宅まで車で帰宅途中


小休止をした後、しばらくしてから後部座席に幽霊が現れたと言った。



つまり、


その小休止した場所が問題だったのではないだろうか?という疑問が考えられた。




私達3人は、その小休止した場所へと向かった。







幽霊を見て驚いた佐々木さんは


直ぐに目に入ったコンビニは入った。



だから、


小休止した場所は、コンビニからそんなに遠い場所ではなかった。




「ここですか?」


「はい。ここだと思います。」






そこは回りに家などもなく、


空き地というより、荒地といった所だった。









車を降りてみる。







今は車の往来も多少あるが、


夜中の2時頃だと、随分と淋しい道路だっただろう。




その地に降り立って気がつくのは、


淋しい場所である事。




歩道もない道路で、街頭が1つ真上にあった。


ちょっと空気が不気味な場所だった。





ここで小休止した後、幽霊が出た。訳か。




でも


なぜだろう?



「車は、草の上とかじゃなく、普通に道路に止めたんですか?」



「はい。普通に、道路の端に止めました。」










どうして


ただ車を止めただけで幽霊が出たのだろう?





「車はその時、どの位の時間止めたのですか?」




「えーと、3分位でしょうか?」




3分?  みじかっ!」




「その時、何か変わった事が起きませんでしたか?」



「いいえ、特に。」



ふ~ん


わからなかった、





車を道端に、たった3分止めただけで、



幽霊の怨みを買うはずがない。





ここが原因ではないのかもしれない。



ここじゃないとすると・・・・















10分位たった頃、


友人が、



「昼飯でも食べに行こうか?」と言った。




その時、


私はある事がひらめいた














まてよ!




そもそも、


佐々木さんは、何でこんな所で車を止めたの?






基本的な事を聞き忘れていたのだ。





「え?ちょっと、


 おしっこしたくなって・・・」





「立小便! それだっ!」



「どこにしたか教えて!」




佐々木さんは、荒地になっている部分を指差した。



私は、しばらくその荒地を見ると、







急いで車に戻った。






線香と水と紙コップと酒(カップ酒)を取って戻った。






荒地の部分に酒を開けてまいた。


水をコップに入れて、その場に備え、



そして、


お線香を3人であげた。




「どうか、成仏してください。」








「佐々木さんは、供養の他に、


 立小便の事を、謝ってあげてくださいね。」






友人は、


何が起こったか分らず線香をあげていたが、





車の中で、



「あそこ。やばかったの?」


と聞いてきた。







「この舗装道路、



 昔の墓の上、もしくはお墓の側を通っているんだ。」


「つまり、


 佐々木君は、墓の上に小便したんだろうな。」





「見て、あそこの荒地なんだけど、墓石のような石があるでしょ。


 あと、竹細工で作った簡単な花瓶のような物も転がっているでしょ。」




「多分、お墓と言っても、


随分貧しい人達の墓だったと思うな」






「道路建設する時にも、もしそこが立派なお墓だったら、


 移転などの手続きをとったろうけど、ここはそうされなかったんだろうね。」





結局、


私と友人は、



佐々木さんが見たという幽霊と対面する事は無かった。











佐々木さんと別れた後で、


友人が私に聞いてきた。




「佐々木君は、本当に幽霊を見たのだろうか?」




私は、


「見たと思うよ。」







すると、友人は、



「でも、オレはあの時、幽霊も見なかったし、


 濡れたシートも見えなかったぞ」





「霊もパワーの強いものになると、


 特定の人だけに幻想を見させる事ができるんだよ。」





「だから、


 佐々木君には幽霊も濡れたシートも幻想の実物として見えていたはずだよ」




催眠術とかで、


 人形のライオンが本物のライオンに見えたり、
 
 レモンがイチゴに見えて美味しいと思ったりさせるのと似ているんだよ」



「でも立小便がねぇ」


「いや、立小便をした後、祟られたというケースが昔あったんで、気がついたんだよ」




「君も、するなら場所には気をつけた方がいいぞ」



「気をつけるよ」


「じゃあ、昼食に行こうか」


「うん」







PS.

その後、佐々木さんには何も起こっていないという。