●2台のミニカー
このお話は、昨日のブログ(物を盗む霊)の後半です。
従って、昨日のブログ(http://ameblo.jp/hirosu/entry-10826010021.html
)を先にお読みください。
そしてから下をお読み下さい。
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霊が物を盗みに来る家という摩訶不思議な相談を受けた私は、
その家に調査に行くことになった。
車で駅まで迎えに来てもらい、
私は、一軒の和風の家に案内された。
誰かが私を見ている様な感じを受けるのは気のせいだろうか。
この家には、
夫婦以外の誰かがいるのかもしれない。
私は奥さんに出迎えられると、
とりあえず、応接間に通された。
奥さんが、お茶を持ってきてくれる。
「すみません。
私、訪問先では何も口にしない事にしているので、
どうか気になさらないでください。」
以前、尋ねた家で出されたお茶がとても口に合わず、
感が鈍った経験をした事があるのだ。
まずは、気になった事を聞いてみた。
「誰かこの家で、お亡くなりになった人がいるんじゃないですか?」
「はい、
2年前に息子が学校帰りの途中、ひき逃げされ亡くなりました。」
「2年前に・・」
「そうですか、ご冥福をお祈りいたします。」
「もしよろしければ、
お線香をあげさせてもらってもいいでしょうか?」
「はい。どうぞ」
仏壇で亡き息子さんにむけてお線香をあげる。
心の中で、
「突然君の家に来てしまいすみません。
どうか成仏されて、良き来世への道に進んでください。」
私はさっそく、
霊が出るという2階の部屋へ案内してもらうことにした。
2階への階段は、
一段一段幅があり、全体が緩やかだった。
途中途中に油絵が飾ってある。
一段づつゆっくり登っていく。
15段か。
私は人の家の階段を登る時、
自然と階段数を数えてしまう癖があるようだ。
例えば13階段は不吉なので、
13階段の家の時は厄除けするように薦めたりしている。
また、
階段を登った先が2階の中央にたどり着くのも不吉だが、
この家は大丈夫だった。
この家の階段は真ん中に大きな踊り場があった。
一般的に言って、階段の途中に踊り場があるのは良い事だ。
外はもう夕闇で、踊り場中央にある電球が、
3人の影を2階の壁面に不気味に投影していた。
さて、
2階に上がると、
そこには3つの部屋あった。
問題の趣味の部屋というのは一番東側にあった。
階段からは一番遠い部屋だ。
幽霊が出たという、
その「趣味の部屋」の前に着くと
ご主人がおもむろにドアを開けた。
暗闇のその部屋に明かりを点ける。
部屋の中には、
沢山のプラモデル等の模型や花が飾られていた。
ご夫婦の説明によると、
2年前の息子さんの死後、
2人は大変落ち込んだ。
その後、
セラピストなどの勧めにより、それぞれ趣味を始めたそうだ。
身近な人が亡くなった場合、
何か趣味を始めるのは良い事である。
人は何かを失った時、
何かを始める事で、失った物を埋められる事があるのだ。
お母様は、アートフラワーを習い始め。
お父様は、模型作りや模型集めを始めたという。
しかし、
今回盗まれそうになったのは、お父様の物だった。
沢山のミニカーを前にして、
眺めながら私は聞いた。
「盗まれそうになったミニカーはどれですか?」
「ああ、ここにはありません。」
「ここには無い?」
「また盗られると思い、ここに置かず、私の部屋に仕舞ってあります。」
「という事は、1度目に盗られそうになったミニカーと
2度目に盗られそうになったミニカーは違う物なのですね?」
「はい、違います。今持ってきましょう。」
そういって、お父様は自分の部屋に取りに行かれた。
「わあ、綺麗ですねぇ。造花ですか?」
「はい。アートフラワーです。」
「この部屋、
もしかして、息子さんの部屋だったのはないですか?」
「そうです。」
お父様が盗まれそうになったというミニカーを持ってきた。
それは、
銀色のトラックと、
青色の乗用車だった。
「何か分かりましたか?」
「いや、まだ特に分りませんが・・・」
私はもう一度、ミニカーのコレクションを眺めた。
そして尋ねてみた。
「一回目に盗まれたのは何ですか?」
「銀色のトラックです。」
霊が盗もうとしたなら、
どうして、霊はこの2台を選んだのだろうか?
一回目が銀色のトラックで、
二度目が青色の自動車。
すると、
ある事が私の頭の中にひらめいた。
まさか、もしかしたら、
色が関係するんじゃないか?と思ったのだ。
霊も元人間である。
考える事は同じかもしれない。
私は、ご主人にある事を頼んだ。
「青色のトラックと、
銀色の乗用車を買ってきて
コレクションの中に置いてもらえませんか?」
「そして、
前に一度盗まれそうになった2台も、
またそれとあわせて一緒に置いてもらいたいのです。」
「それはどういうことですか?」とご主人。
「霊と交信まがいの事をしてみたいのです。」
ご主人は、
私の説明を聞くと、しばらく考えてから、
「分りました。私も興味があります。
置いてみましょう。」と言ってくれた。
「青色のトラックと、銀色の乗用車ですね。」
「はい。」
バカげているのかもしれませんが、
もし私が考えている事が正しければ、
霊が答えてくれるはずです。
こうして、私は一時帰る事にした。
やがて、
数日してから、ご夫婦から驚きの電話が来る。
そして霊障の本当の理由が明らかとなる。
すみません。まだ書いている途中で、
仕上がってません。
0時完成に間に合いませんでした。
う~ん。もう0時16分だ。
最終話は、明日で。