●怒る父親の霊
占いに、母子で来られる方は、たまにいます。
しかし、
これ程、深く落ちこんでいる母子はあまりいません。
お話を聞くと案の定という感じでした。
つい3週間前、
ご主人を亡くされたとの事でした。
夫婦と娘の3人暮らし。
とても仲の良い家族で、
週末には3人で色々な所に出かけたり、新しいお店に3人で食事に行ったりと、
幸せを絵に描いたような家族。
そんな幸せの中、
ご主人が突然の心臓発作で倒れたのです。
1日半、生死をさまよった後、家族に何も言えずに亡くなってしまいました。
しかし、
母子の相談は、
意外なものでした。
実は、
先日、母が、
夜中にトイレに起きた時です。
トイレのドア付近に、
父親の幽霊がいたんです。
それもとても怖い顔をしていたんです。
母は、そんな怖い父を見るのは初めてで、
びっくりして朝までトイレには行けなかったそうです。
そして、昨日、
私も見たんです。
薄っすらですが、トイレの前の壁に、
怖い顔をした父親の顔が映っているのが。。
「生前、こんな怖い顔の父を見た事がありません。
どんな意味があるのでしょうか?」
「何か思い残した事があるんでしょうか?」
「思い残した事があるのなら、叶えてあげたいんです。」
「お二人が見たということですね。」
「今まで見た事も無いその怖い顔は、本当に貴方の父親でしたか?」
「はい、怖くても父だとすぐ分りました。」
「父の怖い霊は何を意味しているんでしょうか?」
「う~ん。・・
多分、怒っているんでしょうねぇ。」
「私の仕事の事でしょうか?」
「いや、貴方だけが父親の怖い霊を見たのなら、そうかもしれませんが、
貴方の母親も見ています。
ということは、二人に関係した何かを怒っているはずですよ。」
「供養はちゃんとされているんですよね?」
「はい、毎朝二人で、お線香、お水、お花、ごはん。
今日も毎食3人分作って、一緒に食べいます。」
「えっ、今も3人分食事作られているんですか?」
「はい。」
「朝もですか。大変じゃないですか?」
「いいえ、毎日やっていた事ですから。」
毎日三食供えるなんて、すごいと思った。
愛されていたんだなぁ。
「父親の霊が出るって、よくあることでしょうか?」
「49日過ぎてないんですよね。
49日前だと、父親の霊は家か仕事場あたりをうろついているでしょうから、
やはり父親を見たんだと思いますよ。」
と言ったものの私も理由が分らなかった。
●今まで、とても仲の良かった家族。
●供養は毎日、しかも今も三食父親の分も作って供えるというむしろ過剰とも思える供養。
●しかし、突然、恐ろしい形相で現れる父親の霊。
その間逆とも言える急変は、なぜだろう?
なぜ怖い顔?
霊はウソをつかない。
という事は、
父親は、本当に母子のことを怒っているということか?
こんな仲の良い家族だ、きっと父親に怨まれるような事は多分してないだろう。と思った。
でも、
今まで見た事の無いような怖い顔というのが、
やはりひっかかる。
その時、私はふと、
さっきの娘さんが言いかけた言葉が気になったので、聞いてみた。
「さっき、父親が怒っている理由として、(仕事の事ですか?)と言われましたが、
なぜ仕事の事かもと思ったのですか?」
「仕事を辞めたので・・・」
「あれ、なぜ仕事を辞めたんですか?」
「父の葬式とかで忙しくなったので・・・」
「でも、休暇願いを出せば、理由が理由だけに辞めなくても良かったのではないですか?」
「はい。」といいながら、言葉に詰まっていた。
仕事を辞めたのは、やはり関係があったようだった。別の意味で。
そして、毎日3食父親に、今でも供える食事の事を合わせて考えると、
ある事が、私の脳裏にピンと来た。
やがて、
こわい父親の霊の
本当の姿が明らかになるのである。
後半は、明日につづく。