●好物に殺された人
ある相談者が言った。
主人の墓前に、
もうタバコを供えてやってもいいでしょうか?
「いいですよ。
一周忌なんですねぇ。」
なぜこんな会話になったのか。
話は、約1年前にさかのぼる。
夫を病気で亡くしたばかりの時、
悲しみと将来への不安から占いにみえたのである。
その時、
話が供養の事になり、
私が彼女にアドバイスした1つが、
タバコは供えない方がいいでしょう。という事だった。
ご主人は、タバコが原因で肺がんになったのですね。
きっと、
今は後悔していると思います。
もっと長生きしたいと思っていたはずです。
そんな時は、死の原因だったものは、
例えそれが好物だったものでも、仏壇に供えない方がいいのですよ。
そう彼女に言ったのである。
このことは、
お酒でも言える。
ある男性が、酔っ払い運転で亡くなった。
お酒が大好きで、
その日も飲んだ後、酔っ払い運転して電柱にぶつかったのだ。
この人のケースでも、
お酒は大好きなものだったけど、
墓前に供えない方がよいとアドバイスした。
上の2つのケースとも、
私は、通常、
故人の好きだった物を供えるのが良いと言っているのとは、
間逆のアドバイスだ。
しかし、
これは故人への愛情なのである。
来世に生まれ変わる時、
またタバコで病気にならないように。
またお酒で失敗しないように。
今度生まれ変わる時は気をつけてね。という愛情なのである。
でも、
そうは言っても大好きなものだった。
だから、本人が反省して、気をつけようと感じ始める頃。
そう、一周忌たった頃、
好きだったタバコやお酒を墓前にあげてあげる。
「ほどほどにね。
たしなむ程度がいいのよ。」と言ってあげましょうね。
きっと、喜びますよ。
故人の来世での幸せを願う思いやりが、
やがて、
今の貴方への幸せの手伝いとなってくれるはずだろう。