ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団 | クラシック音楽三昧

クラシック音楽三昧

音楽は無くても暮らせるけど素敵だよネ 笑

~hirostar氏最近購入してよかったCD編~


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ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団
プレス国:(2011 Rome 8CD)


ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団は1886年創設とありますが
1908年アウグスティオ管弦楽団と呼ばれ、1936年改称し現在に至る
イタリア最古のシンフォニーオーケストラであります

かの地は、Operaの国なので専門の交響曲楽団はわずかしかなったそうであります
他に有名なオケとして、1931年創設のトリノイタリア放送交響楽団
(1994年にローマミラノトリノ放送交響曲と合併RAI国立交響楽団)
他のオケは全て歌劇場専属オケ
のこりは1960年代や1990年以降にチラホラ創設されているみたいであります
また聖チェチーリア国立音楽院は1584年に創立の世界最古の音楽院であります

さてさて
このBOXはイタリア指揮者とイタリアオケ好きにとって素敵なBOXと勝手に感じました('-^*)/
当初は、ブラームス交響曲ファンの小生はガッティのブラ1狙いでありましたが、どうしてどうして名演かつ熱演のつまったBOXでありました
つい全て聴いてしまい、小生このオケのファンとなろうと思ってしまったのだ(笑)
熱きカンタビーレに溢れるイタリア指揮者の伝統を過去から現在まで堪能できるのかもしれません
(完全イタリア人指揮者では構成されてはいないけれども)
まあ小生がトスカニーニが好きなのでイタリア指揮者は好きだってのもあるけどね(笑)

解説から引用するとオケの特色は、
「一聴して判るイタリアのオーケストラらしい輝かしい音色
反応の素早さ、そしてすぐカッとなる情熱的な音楽作り」のオケとあります
まさにイタリアンの典型だよね(笑)
確かにイタリアの音であります
超一流オケと呼べないかもしれませんが、ローカルな音色を感じます
現代へいくほどローカル色はうすくなりつつも、まだ独自色があり技術的精緻度が増し近代化してきているというオケの歴史も聴き取れます
アメリカオケとは違うけれども金管とか華々しいかもしれません
また大作曲家や往年の巨匠は大概客演しているオケでもあります
トスカニーニ、二キッシュ、メンゲルベルク、フルトヴェングラー、ワルター、カラヤン、クレンペラー、カルロスクライバー、バーンスタイン、マーラー、Rシュトラウス、ストラヴィンスキー、シベリウス、ドビュッシーetc

さてさて
以下、ラフな感想記しておきます(これは感想ってもんじゃねえな 笑)


CD1
・パガニーニ/モリナーリ編:無窮動
 ベルナルディーノ・モリナーリ
 (1937年、シュトゥットガルトLIVE)
・ヴィヴァルディ/モリナーリ編:四季
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲/夜想曲より『雲』
 ベルナルディーノ・モリナーリ
 (1942年、ローマLIVE)
・ヴェルディ:歌劇『シチリア島の夕べの祈り』序曲
 ヴィクトル・デ・サバタ
 (1945年6月15日、ヴァチカンLIVE)

解説によると「四季」は、この曲の世界初録音とのこと
やはりサバタは凄演であります
白熱灯並みに灼熱でブちぎれてますね
もしかしたらトスカニーニ以上といっても過言ではないかもしれない
モリナーリは、1912年から常任指揮者であった人とな

CD2
・ワーグナー:『パルジファル』第1幕前奏曲
・ストラヴィンスキー:花火
・ラヴェル:『マ・メール・ロワ』抜粋
 ヴィクトル・デ・サバタ
 (1945年6月15日、ヴァチカンLIVE)
・ドビュッシー:交響詩『海』
 ヴィクトル・デ・サバタ
 (1948年2月、3月 ローマ)
・ベートーヴェン:交響曲第8番
 フランコ・フェラーラ
 (1951年、ローマ)

やはりサバタの素晴らしさはたまらないぜ(笑)
フェラーラは「指揮者ではチェリビダッケと並ぶ存在」と弟子が語っているとな!?


CD3
・ロッシーニ:歌劇『コリントの包囲』序曲
 グイド・カンテッリ
 (1949年5月9日、ローマ)
・ロッシーニ:歌劇『泥棒かささぎ』序曲
 ジョン・バルビローリ
 (1947年2月8日、ローマ)
・ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
 アルマンド・トロヴァヨーリ(ピアノ)
 ウィリー・フェレッロ(指揮)
 (1953年8月30日、ローマ)
・カゼッラ:交響組曲『甕』
 フェリーチェ・ルーツィ(テノール)
 フェルナンド・プレヴィターリ(指揮)
 (1956年7月、ローマ)
・ペトラッシ:管弦楽のための協奏曲第1番
 フェルナンド・プレヴィターリ
 (1956年7月、ローマ)

カンテッリは素晴らしい(笑)
バルビローリはもとはイタリア系イギリス人
独特な歌が味わえますね
トロヴァヨーリは解説によるとJAZZピアニストだけれども映画音楽の作曲家で、その筋ではレア音源とな

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CD4
・レスピーギ:交響詩『ローマの松』
 フェルナンド・プレヴィターリ
 (1956年7月、ローマ)
・ケルビーニ:レクィエム ハ短調
 カルロ・マリア・ジュリーニ
 (1952年、ローマ)

若きジュリーニはまた後年と違いますが独自の魅力がありますよね

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CD5
・ダラピッコラ:とらわれ人の歌
 イーゴリ・マルケヴィチ
 (1954年、ローマ)
・スポンティーニ:歌劇『ヴェスタの巫女』序曲
 ヴォルフガング・サヴァリッシュ
 (1993年12月18日、ローマLIVE)
・ブラームス:交響曲第1番
 ダニエレ・ガッティ
 (1997年9月3日、ローマLIVE)

マルケヴィチは1973年このオケの常任指揮者であったとな
しかしこの曲ではあまり鬼才な才能を味わえなかった(笑)
サヴァリッシュは凄いね
このオケから重厚なドイツの音を導きだしている
ガッティのブラ1は名演と感じますね
トスカニーニ張りな堅固な灼熱なイメージと違い、穏やかかつスケール大きな構成な演奏でしなやかなカンタビーレの熱い魅力溢れるイタリアのブラ1と勝手に感じます
なおガッティは1992年から首席指揮者であったとな

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CD6
・ベートーヴェン:『エグモント』序曲
 ジュゼッペ・シノーポリ
 (1998年5月25日、ローマLIVE)
・チャイコフスキー:交響曲第5番
 ジュゼッペ・シノーポリ
 (1996年2月15日、ローマLIVE)

まさに熱血漢のLIVEのシノーポリを堪能できます
陰影もありつつ激情的な歌の演奏
名演と勝手に感じます
1984年には首席指揮者であったそうな


CD7
・ブラームス:交響曲第3番
 ジョルジュ・プレートル
 (2010年5月31日、ローマLIVE)
・ブラームス:交響曲第4番
 チョン・ミョンフン
 (1996年4月29日、ローマLIVE)

この二曲とも熱い名演ですね
イタリア的とはまた違いますが
どちらも芸風の持ち味が出ています
プレートルなんて癖ありまくりだし、ミョンフンもか(笑)
ミョンフンは1997年から2004年まで音楽監督であったそうな

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CD8
・ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
 アントニオ・パッパーノ
 (2005年1月5日LIVE)
・ブレーズ:ノタシオン
 アントニオ・パッパーノ
 (2008年1月16日LIVE)
・レハール:ワルツ『金と銀』
・ポンキエッリ:歌劇『ジョコンダ』より『時の踊り』
 アントニオ・パッパーノ
 (2008年12月2日、ローマLIVE)

パッパーノの運命はイタリア的名演と感じます
モダンStyleでまさにイタリア人の歌と熱気に溢れています
パッハーノは2005年から音楽監督とな

ってなわけで
簡単に勝手に総括すると
一番印象に残った演奏は
サバタのヴェルディの歌劇『シチリア島の夕べの祈り』序曲かな(笑)
凄まじすぎますね
ここまでの演奏は現代でもおらんでしょ
次点は、パッパーノの「運命」かな
トスカニーニやジュリーニ、ムーティらのイタリア人的な演奏とはまた違う独自の魅力の熱演かもしれません
といってもこのBOX、他の演奏もいいものたくさんあるけれどもね(笑)

また今後の小生が注目していこうと改めて勝手に思ったイタリア指揮者は、ガッティとパッパーノかもね
いろいろみていると、この二人はOperaではザルツブルク、スカラ座、メトロポリタン、バイロイトあたりで、もはや引っ張りだこな感ありますしね('-^*)/

ではまたまた('-^*)/