今朝は中小型株ファンドのアラートが無いやまず、3%から10%下落しているファンドもあるかとと思います。マザーズ指数が高値から20%下落していますので、在宅勤務で株を始めた投資家は吹っ飛ばされる初体験を味わっていると思います。初めては恐いもの、、、慣れます。
下段は日経平均、TOPIX、マザーズ指数の推移。日経平均が29年ぶり高値を更新するのと、マザーズ暴落が同時並行で起きています。米国でも同様。FANGMからダウ、ラッセル2000へ巻き返しが起きています。一部に偏っていた買いが全体へ広がっていると見ており、悲観的になる必要はありません。どのインデックスへ投資するかで収益に雲泥の差が出てくるいいケースです。
【オレンジがマザーズ、赤が日経平均、青TOPIX】
ダウとナスダックとボラティリティー
今回のVIXは上昇して40までが3か日間。40から24まで下落に7日間。この間に株式ウェイトを引下げて、再度引き上げるのは至難の業です。24時間モニターに張り付いていても、冷静な判断が出来ません。ボラティリティの変動で株式の投資比率を上下する難しさがわかります。
しかも11/9の月曜日からは、ナスダック売り・ダウ買いのオペレーションが始まっています。グロースからバリューへの転換が同時に起きているので株式のウェイトもナスダックでなくダウで引き上げないといけない。筆者がマルチアセットの成績を毎月見るのが趣味なのは、モデルがどこまでマーケットについていけたか添削するためです。
【日経平均がオレンジ、青がTOPIX、赤がリート指数】
リートアナリストが、去年はあんなに忙しかったのに失業だ、と叫んでいるのが聞こえてきます。リートから日経平均への資金シフトは、リートのファンダメンタルズ悪化でないと筆者も見ています。「今は我慢の時」と苦しいアナリストレポートが出回っています。リスクオンへマーケットが変わった。インカムからキャピタルゲインへのシフト。コロナ慣れ、最初は恐くても慣れるものです。リートは下げが大きく戻りがない最悪のアセットクラスとなってしまいました。
混みあっているポジションはいつでも危険です。4月の期初に英断でスイッチ出来た投資家は少ないでしょう。このままリートを持ち続けて負けていいのかという命題があります。4%のインカムさえ入れば値上がりしないでもいいと割り切るのも一案です。
米国債とCLO
もうひとつの命題が米国債券。CLOは最高値更新で、原油価格と共に回復してます。マーケットにクレジット懸念はありません。コロナが米国では最悪ペースで悪化しています。市場はワクチンデータを織り込んでいるか、バイデン施策を織り込んでいる可能性があります。AAA格のCLOを入れたETFがあります。こちらは変動金利を組入れており、金利上昇でニーズが高まっています。3週間で米国債ETFと同CLOのETFのパフォーマンスは184BP開きました。
【CLOのETFが青線、米国債のETFがオレンジ】
さて、米国債が1%に迫る中で、欧州債はどうなるのか?JGBは?
中銀の買入れ姿勢、ファンダメンタルズ、コロナ第二波を考えると、欧州債と米国債はデカップリングすると筆者は見ています。欧州債は期末まで買いでいいのでないか。下段はドイツ国債先物と米国債先物の推移。共に株価急騰で債券先物は売られましたが、60BPも差が開いている。株式市場が落ち着きを取り戻せば、欧州債券は買われると見ています。
【青線がドイツ国債先物、紫が米国債先物】