2016年01月25日 オフのブログ No.12  錦織の全豪 | プロ野球は巨人・Mリーグはコナミ好きなオヤジのブログ

プロ野球は巨人・Mリーグはコナミ好きなオヤジのブログ

子供の頃から巨人ファン。小学生で麻雀を覚え、高宮プロのファンになりMリーグではコナミを応援中。昨年野球のWBCで中川絵美里NCのファンになりました。Mリーグでは菅原千瑛プロに期待しています。

いよいよ明日ベスト8でジョコビッチ



 18日に開幕した全豪オープンテニスも後半戦に突入。日本期待の錦織圭は昨日第9シードのツォンガを相手にして3-0とストレートで勝利して今年もベスト8に進んだ。


 錦織は初戦から世界ランク34位のドイツのコールシュライバーとの対戦が組まれたり、3回戦でも強豪のスペインのガルシアロペスと対戦というかなりタフな組み合わせのトーナメントになったが、ここまで4試合で失ったセットはわずか1セットという内容で勝ち上がってきた。


 これだけの相手に勝利してきたのには理由があると思う。


 まず一つ目の理由は大会のスケジュールである。通常では大会ではシード選手や人気選手や地元の選手がセンターコートやそれに準ずるコートを使用する。そして今回の錦織は全て屋根つきの開閉式のコートでの試合が組まれていて、雨が降っても予定通りに試合ができた。そして試合開始時間もここまでは全て日本時間の朝9時からの第1試合に試合が組まれていた。朝早い時間帯の試合は選手はあまり好まないが、サッカーのように既定の時間で試合が終わる競技とは違い、男子のように5セットマッチの場合は、早ければ2時間以内に試合が終わるが、フルセットの大接戦となると4時間を超える試合もある。自分の試合がもしも第3試合に組まれていたら、試合開始時間は前の2試合の内容によってかなりの時間差があり調整が難しいし、屋根つきのコートでなければ試合があるかどうかも分からない状況になる。しかし今年は全て屋根つきコートで、試合も第1試合だから、試合に向けてのコンディションが作りやすかったという利点があった事は大きな要素である。


 もう一つの要素は錦織の体調である。錦織は4大メジャー大会のうちで、全豪オープンで一番確実な結果を残している。4年連続してベスト16に残っているのは立派な成績である。一昨年は全仏オープンで初戦敗退し、昨年は前の年に準優勝した全米オープンでまさかの初戦敗退をしている。錦織が全豪オープンで成績が良いのは、コートがあっている事や、日本人の観客が多い事なども理由としてあげられているが、最大の理由は休養明けの大会であるという事だと思う。


 昨年も世界ランク8位になってATPファイナルに出場した錦織は、12月のわずかなオフの時期にマイケル・チャンコーチとかなりハードなトレーニングをして良いコンディションを作り上げて1月に向けて調整している。体力的に他の選手より劣る錦織としては、まだ消耗していない1年の序盤戦でいい成績を残してポイントを稼ぐ事で、最終的に世界ランクのトップ10をキープしている。


 しかし26歳の錦織はもう若手選手とは言えない時期が来た。グランドスラム優勝とまでは行かなくても、その下のマスターズ1000という大会のタイトルが取れるかどうかで錦織の今後の順位が大きく変わってくる。タイトルが取れれば再び5位程度の順位に上がれるだろうし、同世代のライバルに先を越されるようだとトップ10は守れない。そういう点では今年の錦織の成績を見ていれば、今後順位が上がるか下がるかが予想できるのではないかと思う。



 今大会の錦織のトーナメント表を見ていたら、対戦相手がかなりタフな選手だという点では心配だった。前回のブログにも書いたが、1回戦の相手はいきなりシード選手を除いた最高順位の選手だったし、ツォンガもどちらかというと得意な選手ではなかった。しかし運命のいたずらなのか、錦織には追い風が吹いていた。昨日の相手のツォンガは第9シードだが、世界ランクは10位の選手である。世界ランク9位のリシャール・ガスケという選手が欠場した事でツォンガが繰り上がって第9シードになったのである。そしてジョコビッチにもフェデラーにもマレーにも勝った事がある錦織が、何度やっても1度も勝てない相手がガスケである。もしガスケが出場していたら、昨日の相手はガスケだった可能性が高く、そうすれば錦織は敗戦していた可能性の方が高かったかもしれない。今大会の錦織はあらゆる意味で良いコンディションで試合ができているという事である。


 そして明日の対戦相手は世界ランク1位のジョコビッチである。しかしジョコビッチは昨日の4回戦で地元オーストラリアのジル・シモンに対して、第2セットを取られて今大会初めてセットを落とすと、第4セットにもブレークされてセットを落とし、ファイナルセットでようやく勝利という錦織とは対照的な結果となった。


 だからと言って錦織の方が調子がいいと考えるのは当てはまらないと思う。ジョコビッチは一昨年の全米での錦織戦の敗退以来、錦織を相当研究している。おそらく私の予想では3-0か3-1でジョコビッチが圧倒すると思う。


 世間では今の男子テニスを4強だとかいうが、実際には1強プラス数名というのが正しい言い方だと思う。錦織の入った方のトーナメントは、ジョコビッチ対錦織、フェデラー対ベルディヒという上位シードが確実に勝ち上がってきた。果たして錦織はジョコビッチ相手に一昨年の全米オープンの再現ができるのか、この試合内容で今年の錦織の成績の予想がつくと思う。


 錦織は全豪オープンで昨日の勝利で20勝となった。男子で次に勝利数が多い選手は3勝である。この数字を見ても錦織が期待されるのは仕方がない事である。


 明日は進化した錦織を見る事が出来るだろうか。