The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ

人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。

 

NEW!ビートルズを愛するすべての人に!待望の新版!

 

ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。

杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。

392回【2024年9月28日〜10月4日】の放送は、『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』A面の楽曲をご紹介します。

 

 

【サミー】ちょっと過ぎちゃいましたけど、先週9月25日は杉田裕さんのお誕生日でしたね。

【裕】そうなんです。

【サミー】歳を重ねられて抱負などは?

【裕】健康に注意しなければいけないなっていうのが第一にあります。このあいだ、喉が掠れてしまって、心配になったので病院に行ったんですよ。問診票に年齢を書くときに「あれっ、いくつだったっけ?」って一瞬分からなくなって(笑)。そんなことがありました。

【サミー】あんまり無理をしないでくださいね。

【裕】検査結果としては声帯が炎症を起こしているってことだったんですけど。

【サミー】歌い過ぎ?

【裕】そうでもないけど、原因は分からない。今は回復しました。

【サミー】健康に気をつけていきましょうね。ところで、今週ご紹介する曲は?

【裕】1968年発売のアルバム『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』A面7曲目の「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」(While My Guitar Gently Weeps)、A面8曲目「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」(Happiness Is A Warm Gun)をご紹介します。

【サミー】では担当する曲を「ビートルズじゃんけん」で決めましょう!「ビートルズじゃんけん」は、グーはジョン、チョキはポール、パーはジョージ、あいこの時はリンゴと言います。手の動きと口の動きを連動させるのが脳トレになりますよ!では、「最初はジョン」で始めるよ…。

オープニングテーマは杉田裕の「ビートルズなんて誰も知らない」

杉田裕の今週の紹介曲は「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」(While My Guitar Gently Weeps)

【裕】ジョージの内に秘めたものが爆発した曲だと思います。

【サミー】名曲です。

【裕】ビートルズはジョンとポールがメインでやってきて、ジョージの曲はなかなか日の目を見ることができない…。

【サミー】ジョージは末っ子的な扱いで…。

【裕】インドに傾倒していたジョージでしたが、この曲は易経から影響を受けたと言われています。

【サミー】易経は古代中国の思想ですね。ジョージはインドのみならず、広く東洋全般に興味があったのかもしれません。

【裕】『ザ・ビートルズ全曲バイブル』によると、易経の本で読んだ「あらゆる物事は互いに結びついている」という考え方に感銘を受けて、本を開いて最初に出会った言葉をもとに曲を書くことにしたとされています。

【サミー】両親の家を訪ねた際に、手に取った本に「静かに泣く(gently weep)」という言葉が目に入った。

 

 

【裕】ジョージの執念が実った名曲ですよね。クラプトンをギターに呼んだことも、潔いなって思います。サウンドだけ聴くと「クラプトンのギターは素晴らしい」なんですけど、経緯を聞くとジョージの気持ちが伝わってくる。それに影響を受けてイントロに印象的なポールのピアノが入ったりとか、良い形で進化していった。

【サミー】そうですよね。

【裕】『アンソロジー3』にアコースティックのデモが入っていましたけど、すごくきれいな曲ってうところで止まっている。でもリリース版は、ポールのベースもすごく良いフレーズを弾いているし、完成度が非常に高い。

【サミー】かなりリメイクを重ねています。

【裕】アウトテイクもたくさんあります。

【サミー】『スーパー・デラックス盤』に入っている第27テイクはクラプトンのギターが入っていますけど、フレーズを探っている段階です。

【裕】そういうのが面白い。

【サミー】楽しみ方がたくさんある曲だなって思います。

 

サミー小川の今週の紹介曲は「ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」(Happiness Is A Warm Gun)

【サミー】3つの曲が組み合わされた、いわゆる組曲と言って良いでしょう。イーシャーデモではその中のひとつ「The Junkie」が演奏されています。それに「The Dirty Old Man」と「The Gunman」が組み合わされています。

【裕】そうですね。

【サミー】この曲の評価はいろいろあって、大傑作だというものもあれば、このアルバムが2枚組でなかったら入らなかっただろうという意見もあったりします。

【裕】いろんな見方ができる。

【サミー】イーシャーデモの「The Junkie」を聴くと、正直これはモノにできないのではって思いました。でも、それをこれだけの作品に組み上げるのは大した力量だなって感じます。

【裕】確かにねー。

【サミー】この曲といえば変拍子、変拍子といえばこの曲。そこで曲の拍子をすべて追ってみました。

【裕】ホントに!?

【サミー】最初の「She’s not a girl〜」のところは4/4が4回です。次の「She’s well acquainted with the〜」は4/4、2/4、4/4が5回、それから5/4が入って4/4になる。

【裕】ふむふむ。

【サミー】その次のギターのフレーズは9/8、12/8が2回。ボーカルが入って「I need a fix cause〜」も9/8、12/8が2回。そして「Mother superior jump the gun〜は9/8と10/8のセットを3回繰り返します。

【裕】複雑だ。

【サミー】気持ちの良い「Happiness〜」のところは4/4が4回。変拍子が入らない。

【裕】そこでみんなホッとする。

【サミー】それも束の間、「When I told you〜」のところは12/8が3回。そしてエンディングのところ「Because happiness is a warm gun〜」は4/4が5回、2/4、4/4が5回で終わりになります。

【裕】なるほどー。

【サミー】この曲の拍子を全部話した初めてのラジオ番組なのでは(笑)?

【裕】皆さんも数えながら聴いてください。難しいだろうな(笑)。

 

「ビートルズ・カバーズ」のコーナー

【裕】ビートルズ曲のユニークなカバーをご紹介する「ビートルズ・カバーズ」のコーナーです。

【サミー】今週は先ほどご紹介しました「While My Guitar Gently Weeps」と「Happiness Is A Warm Gun」のカバーをお送りします。

【裕】どんなカバーかな?

【サミー】「While My Guitar Gently Weeps」はサンタナのギター、インディア・アリーのボーカル、そしてヨー・ヨー・マのチェロが入るカバーです。サンタナの『Guitar Heaven 』(2010年)に収録されています。

【裕】名演ですね。ギターも良いし、チェロも歌も良い。アレンジも素晴らしい仕上がりです。サンタナっていろんな人を使うのが上手ですよね。

【サミー】プロデューサー的な視点があるのかもしれません。次は「Happiness Is A Warm Gun」。元ちとせさんによるカバーです。2005年のアルバム『語り継ぐこと』に収録されています。

【裕】組曲なんだけど、このバージョンはちょっとバラバラ感があって、組み合わせたなって感じます。ジョンのテイクは自然に流れていく。

【サミー】その辺りがジョンのマジックなのかもしれません。

 

 

 

番組のオープニングテーマ/エンディングテーマを収録!

 

 

番組パーソナリティ杉田裕の妄想的ビートルズカバーアルバム

エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」

杉田裕の「Here Comes The Sun」好評放送中!