The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ

人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。

 

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ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。

杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。

374回【2024年5月25日〜5月31日】の放送は、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band)の楽曲をご紹介します。

 

 

【サミー】杉田さんには毎年恒例になっているライブがありますよね。

【裕】毎年、ゴールデンウイークに熊谷の八木橋百貨店カトレアホールライブを行なっています。今年は2日間でした。スターダスト⭐︎レビューの柿沼清史くんたちと4年ぶりの浮気というユニットで「熊谷のアレ2024」というタイトルで5月5日に、翌6日は中村耕一さん、柳沢二三男さんと3人で「OVER THE DREAM」というライブを行いました。

【サミー】私は2日目のライブを拝見しました。熊谷は好きな街で、五家宝を買って帰りました。

【裕】熊谷銘菓ですね。

【サミー】熊谷には鰻の名店もありますよね。でも、ちょうどお昼の営業が終わった頃に到着したので、食べることができませんでした。

【裕】食べ物は置いておいて(笑)、ライブはいかがでした?

【サミー】すごい盛り上がりでびっくりしました。お客さんはもちろんなんですが、ステージの3人も徐々に熱が入ってくのを感じました。

【裕】耕一さんと二三男さんのために椅子を用意したんですけど、二人とも最初から最後まで立って演奏していました。

【サミー】私は2年前に渋谷エッグマンで杉田さんと耕一さんのライブを拝見しましたが、耕一さんの歌は一層パワフルになっていましたね。二三男さんも渋くてすごいギターを弾いていました。

【裕】不思議なんですけど、二三男さんはリハーサルと本番のギターは全然違うんです。不思議でしょ。

【サミー】二三男さんのオリジナル曲も良い感じでしたね。杉田さんのオリジナルもあって、そして耕一さんとのハーモニーも素晴らしかった。

【裕】それが売りだと思っています。そして、アンコールの時に、JAYWALKとして耕一さんと一緒にやる東名阪のライブを発表したら、お客さんも盛り上がって…。

【サミー】オールスタンディングになってました。

【裕】うれしいですね。

【サミー】ところで、今週ご紹介する曲は?

【裕】ここのところ1967年発売のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の楽曲を紹介してきましたが、いよいよ最後の曲となります。今週はB面6曲目の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(A Day In The Life)を特集してお送りしたいと思います。

【サミー】30分まるごと「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」ですね。楽しみです。

 

オープニングテーマは杉田裕の「ビートルズなんて誰も知らない」

 

今週の紹介曲は「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(A Day In The Life)

【裕】素晴らしい曲です。

【サミー】海外のサイトで、ビートルズ最高の曲を決める投票をやっていました。トーナメント形式で2曲ずつ対戦して勝ち上がっていくもので、決勝戦は「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」と「イン・マイ・ライフ」の対決になっています。私が見た段階では、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」がリードしていました。

【裕】そんな気がしますね。

【サミー】この曲は『サージェント・パパー』のセッション4番目に取り上げられ、1967年1月19日からレコーディングが開始されました。ジョンのAメロに、後からポールの曲を組み合わせています。

【裕】まさに共作ですよね。

【サミー】ジョンのAメロはいつ書かれたんだろう?それぞれの歌詞は新聞記事になった出来事かがきっかけになったりしていますよね。1番は66年12月のギネス家遺産相続人の交通事故死のニュース、2番は66年秋に撮影したジョンの出演映画『僕の戦争』、3番は67年1月7日付新聞「デイリーメイル」の記事でランカシャーで穴がいっぱいあいている出来事。1番の内容を考えると、66年の年末くらいには、曲を書くきっかけがあったのかも?なんて思ったりもする。

【裕】そういった出来事が心に残っていて67年に書いたという可能性もある。

【サミー】その説が有力ですけど、いろいろ想像したくなる。

【裕】それにポールの中間部が付け加わる。

【サミー】加わる前はどんな状態だったんだろうか?

【裕】2017年の『サージェント・ペパー』のスーパーデラックス版にアウトテイクがたくさん入っていましたよね。

【サミー】今日はそれを聴きながら話を進めたいと思います。まず最初に聴いていただくのが「テイク2」。ポールの歌は空けてあり、ブリッジのオーケストラもまだ入っていない状態です。

 

 

【裕】原型はできていますよね。

【サミー】ジョンのパートとポールのパートを繋ぐブリッジ部分のオーケストラだけのアウトテイクもあります。続いてそれも聴いていただきましょう。

 

 

【サミー】ところで、アルバムの最後の曲を決めるのに気を遣いますか?

【裕】最後の曲と最初の曲はこだわりますよね。最後の曲は、アルバムをトータルで現していて、終わった後に余韻に浸れるような曲を選びます。

【サミー】その余韻を残すために、この曲はエンディングも試行錯誤しています。最初からピアノだったわけではありません。

【裕】ハーモニーでもやっていたようですね。スタジオにいた人たちを集めて。

【サミー】みんなで歌っている。

【裕】ユニゾンでやっていますけど、こういうのってすごく難しいんですよ。

【サミー】あ、そうなの?

【裕】セーのでみんなで声を出す時って、誰かしら不安定になったり、出だしが合わなかったりするんです。このアウトテイクを聴くと、やっぱり上手くいっていない(笑)。

【サミー】予想通り(笑)。では、コーラスのみのアウトテイクを聴いていただきましょう。

 

 

【サミー】ハーモニーでやってみたけど、どうも締まらないということになりました。そこで、たくさんのピアノでコードを弾くことになります。

【裕】アイデアとしても素晴らしいし、完成度が高くなりましたね。

【サミー】このピアノも一発で決まらない(笑)。

【裕】不思議なカウントです。「ワン、トゥー、スリー」でガーンと弾く。

【サミー】「フォー」まで行かない。頭が合わないんですよね(笑)。

【裕】フライングする人もいて、面白い。

【サミー】では、ピアノのガーンだけのアウトテイクを聴いていただきましょう。

 

 

【サミー】ピアノ4台、エレクトリックピアノ1台、ハーモニウム1台でコードEを弾いたとされています。

【裕】ふむふむ。

【サミー】試行錯誤の結果、音源が揃いました。最初にミックスされた音源を聴いていただきましょう。

【裕】リリース版とはちょっと違いますよね。

 

 

【サミー】この曲で印象的なのは、ポールのパートが終わった後に歌われるスキャットのような「アー」。これを誰が歌ったのかをめぐって、ファンの間では論争があるようです。

【裕】僕はポールかなーと思ってましたけど。

【サミー】ポールだという方も多いですが、ジェフ・エメリックは「ジョンのアー」という言い方をしていたりして、ジョンが歌ったという方も多く、意見が二分されています。

【裕】どっちか良くわからないんだね。

【サミー】先日発売された『ザ・ビートルズ アルバムバイブル』では、ポールからジョンに移り変わっていくモーフィングではないかという説が掲載されていました。

【裕】当時からそんなテクニックがあったんだー。そうか、フェーダーで操作すればできるんだね!

【サミー】凝っていますよね。

【裕】注意深く聴いてみると面白さが詰まっている曲です。

【サミー】それでは最後に「オリジナルモノミックス」を聴いていただきましょう。

 

 

 

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エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」

 

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