The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ

人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。

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ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。

杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。

366回【2024年3月30日〜4月5日】の放送は、広田寛治さんをお迎えして、ビートルズのアルバムについて語り合っていきます。

 

 

【裕】プロ野球も開幕しましたね。

【サミー】今週のゲストは、大の西武ライオンズファン、広田寛治さんです。

【寛治】今週もよろしくお願いします。

【サミー】先日、ラジオ放送(BAYFM)を聴いていたら、カンケさんがゲストとして出演されていました。そこでお笑いの方が突然、SNSにはビートルズのことしか呟かないフロム・ビーというアカウントがあって…と、ちょっと斜に構えた感じのニュアンスで言ったんですね。そしたら、カンケさんが「何言ってるんですか!フロム・ビーは日本一のビートルズ関係の編集集団ですよ!」って反論していました。

【寛治】えっ!そうなんですか。知らなかった(笑)。

【裕】ビートルズ界隈では知らない人はいない広田さんですよね。

【サミー】ところで、今年のライオンズの展望はいかがでしょう?

【寛治】これを話し始めると1時間くらい必要になるのですけど(笑)。端的に言いますと、ソフトバンクに山川選手を差し上げたおかげで、今年はライオンズが絶対優勝しますね。投手力がすごい。

【サミー】山川選手がいなくなって、平均体重も減った。

【寛治】そうですね。スリムになった(笑)。とにかく投手陣がすごいので、完封試合は130試合くらいになる(笑)。

【裕】では、秋頃にまた来ていただいて、反省点を述べていただきましょう(笑)。

【サミー】ライオンズとスワローズの日本シリーズを期待したいですね。

【寛治】交流戦もあります。

【サミー】一緒に行きましょうか。

【裕】僕も行きたいです〜。

【サミー】ところで、今週は3人で「出会いのアルバム」について語り合っていきたい。その順番をビートルズじゃんけんで決めましょう!グーはジョン、チョキはポール、パーはジョージ、あいこはリンゴだよ。「最初はジョン」で始めるよ…。

オープニングテーマは杉田裕の「ビートルズなんて誰も知らない」

 

杉田裕の出会いのアルバムは『ラバー・ソウル』(Rubber Soul)

【裕】僕の出会いのアルバムは、兄が持っていた『ラバー・ソウル』です。これを聴いてビートルズにハマり始めました。

【サミー】そうなんですね。

【裕】その頃は、ビートルズという名前は知っていたけど、「イエスタデイ」や「ヘイ・ジュード」のような曲くらいしか知らなかった。そんな中で、出会ったアルバムです。ジャケットの写真が歪んでいたりして、メンバーはみんなマッシュルームカットで、今見ればどれが誰なのかは分かるけど、当時は4人の区別がつかなかった。

【サミー】確かに似た顔に見えるんですよね。

【裕】聴いてみたら「ドライヴ・マイ・カー」から始まって、知らない曲ばかりだったんです。でも、良いんですよ。すごく良くて、アナログ盤が擦り切れるくらい毎日毎日聴いてました。このアルバムに出会ったことでビートルズにハマって、将来音楽をやりたいって思い始めたきっかけにもなった。

【サミー】そうなんですね。

【裕】毎日、このアルバムばかりを聴いていた時期には、母親からビートルズだけが音楽ではないんだよって言われたことを思い出します。

【サミー】良い話だなー。

【裕】でもね、アマチュアにとってビートルズの曲はカバーするのがとっても難しかったんです。

【サミー】ギターでやっていた?

【裕】そうです。僕はギタリストから入ったのでね。それでね、今日は「ミッシェル」を聴いていただきたいんですけど、以前もお話ししたことがありますが、フランス語まじりの歌詞と、ポールの甘いセンチメンタルな歌声に心をグッと掴まれて、塾の行き帰りに歌詞を覚えようと思って口ずさんだ記憶があります。

【サミー】中学生の頃?甘酸っぱい恋バナとかはないんですか(笑)?

【裕】僕はなかなか行動に移すタイプでもなかった(笑)。でも、卒業する頃初めて声をかけましたけど、違う高校に行ってしまって、そのまま終わってしまいました。いろんな思い出が詰まっているアルバムですね。

 

広田寛治さんの出会いのアルバムは『ヘルプ!』(Help!)

【寛治】中学1年生の時にリアルタイムで出会ったアルバムが『ヘルプ!』なんです。

【サミー】僕は大好きなアルバムです。

【寛治】まず、シングルの「ヘルプ!」を聴いて衝撃を受けました。それ以前にも『ア・ハード・デイズ・ナイト』の曲は聴いたことはあったんですけど、魂が揺り動かされる体験をしたのは『ヘルプ!』が初めてでした。

【裕】そうなんですよね。

【寛治】1965年は、日本ではちょうどエレキブームが始まる頃なんです。でも、ギターは弾けないので、放課後の掃除の時間に箒を持ってエレキを弾く真似をするのが楽しくって(笑)。掃除の時間が一番好きでした(笑)。

【裕】その気持ち、よく分かります。

【寛治】ラジオで聴くだけだと満足できなくなりますよね。レコードが欲しくなったけど、家にはプレーヤーがなかった。そこで、ねだり倒して卓上プレーヤーというのを買ってもらったんです。その時、初めてシングルの「ヘルプ!」を買って、B面の「アイム・ダウン」と取っ替え引っ替え聴き続けていたんですけど、同じ曲ばかり聴くのも飽きてくる。そうすると、アルバムが欲しくなるんですよね。

【サミー】そうなりますよね。

【寛治】卓上プレーヤーというのは45回転専用だと思っていたんですけど、しばらくしてからベルトをかけ直すと33回転にもなることを知って、アルバムを聴けるんだ!ってことになった。そこで、小遣いを貯めて、清水の舞台から飛び降りる決意でアルバムを買いました。でも、卓上プレーヤーだから、アルバムを置くとプレーヤー本体からレコードがはみ出すんですよね。

【裕】なるほど。

【寛治】アルバムを買ったらでっかいし、レコードは赤くて、ジャケットは見開きで。シングルとは違って豪華な感じなんです。ハマって、アルバムが擦り切れるほど聴いて、ちょっと大人になった気分を味わったのがこのアルバム『ヘルプ!』なんです。

【裕】思い出が詰まっている。

【寛治】良い曲ばっかり。海辺で遊んでいるような楽しい楽曲が多くてね。その中でも、何度聞いても曲としては「ヘルプ!」がダントツなんですよね。元気いっぱい。

【サミー】全キャリアを通じてもナンバーワンかもしれない。

【寛治】のちにジョンが、あれは苦悩を歌ったと告白した時には、俺の青春を返せ!って言いたくなりましたけど(笑)。僕は苦しそうに歌うのではなくて、明るく元気いっぱいの「ヘルプ!」が大好きですね。ヒットシングルにするにはあれくらいの明るさがないといけないのは当たり前のことなんですけどね。これは、ポールのおかげなのかジョージ・マーティンのおかげなのか…。明るく元気に聴こえた「ヘルプ!」を皆さんにも楽しんでいただきたいと思います。

 

サミー小川の出会いのアルバムは『アビイ・ロード』(Abbey Road)

【サミー】僕は『アビイ・ロード』です。初めて自分のお金で買ったアルバムは『赤版』『青盤』なんですけどね。

【裕】そうでしたね。

【サミー】その次に買ったのが、初めてのオリジナル・アルバムということになりますが、『アビイ・ロード』だったんです。ものすごい衝撃を受けて、そこから遡っていくという買い方をしていきました。

【裕】あー、なるほど。

【サミー】リアルタイムの方とは逆の聴き方をしていったことになります。だから、『アビイ・ロード』の完成度の高さからすると、どんどん未熟な方向に行ってしまっているような、不思議な感覚になった。

【裕】順番としてそう感じたんですね。

【サミー】『アビイ・ロード』B面の完成度の高さ、A面の個性の強さはすごいなって思います。

【裕】確かに、それは感じます。

【サミー】その中で今日ご紹介したいのは、アルバムのオープニング曲の「カム・トゥゲザー」。

【裕】ふむふむ。

【サミー】中学生の頃に塾に行っていたんですけど、そこの先生に「カム・トゥゲザー」の歌詞の意味がよく分からないので教えてくださいって言ったんです。そしたら「日本語に翻訳してあげるよ」って言ってくれて、何日か後にそれをいただいたんです。

【裕】良い思い出ですね。

【サミー】それを先日、ふと思い出したんです。そのきっかけは、昔の連続ビル爆破事件に関連して指名手配されていた人が、入院先で見つかったというニュースだったんです。それでね、その指名手配の写真と、塾の先生が案外似ていたなっていうのを思い出しましてね(笑)。もちろん事件とは全然関係ないんですけど(笑)。

【裕】へー。

【サミー】そのニュースを目にして、『アビイ・ロード』にまつわる記憶が芋蔓式に思い出されて、今日の「カム・トゥゲザー」につながりました。

 

お知らせのコーナー

【サミー】広田さん、インフォメーションをお願いします。

【寛治】『ザ・ビートルズ アルバム・バイブル』は、発売から二週間ちょっと経ちまして、おかげさまで大好評をいただいています。今回は、メンバーの発言を多く取り上げてみました。年齢を重ねると過去の記憶は薄れたり変化してきたりしますけど、今回はレコーディング当時の発言を集めました。「ビートルズ・マンスリー」やイギリスの新聞、雑誌に掲載されたインタビューなどを拾い集めて、ビートルズの4人がアルバムについてどう思っていたのか?何を作ろうとしていたのか?を検証しています。

【裕】それは知りたいですよね。

【寛治】これまでになかった切り口なので、楽しんでいただけると思います。

【サミー】当時の発言を調べるのが大変だったのでは?

【寛治】オリジナルにひとつずつ当たりましたら、時間もかかりました。

【サミー】杉田さんのライブは?

【裕】JAYWALKのホームページをご覧ください!

 

 

↓杉田裕のライブアルバム↓New!

エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」

 

杉田裕の「Here Comes The Sun」好評放送中!