The Beatles Lover No.5 ザ・ビートルズ・ラバー・ナンバー・ファイブ
人気ラジオ番組が、読んで楽しめるテキスト版になりました。
ディープなファン目線、そしてサウンドメーカー目線でビートルズへの愛💖と共に楽曲を紹介していく人気ラジオ番組「The Beatles Lover No.5」。
杉田裕(JAYWALK)とサミー小川(メディアプロデューサー)がナビゲートします。
356回【2024年1月20日〜26日】の放送は、「リボルバー」の楽曲をご紹介します。
【サミー】いくつになってもダイエットや健康というのは気になるものですけど、杉田さんは食生活に気を遣っていたりしますか?
【裕】柳沢二三男さんとライブをやるようになってから、緊張をほぐすために本番前にビールを少しだけ飲む習慣がついたんです。そんなこともあって、飲酒量が増えたのかな?、血液検査でも肝臓の数値に影響があって、これは良くないなと思うようになりました。お酒は少し控えようかなってね。
【サミー】絶対飲まないって決めてしまうと、かえってストレスが溜まったりしますよね。私も禁酒期間を作っていたりしますけど、禁酒明けはたくさん飲んで元の木阿弥だったりする(笑)。
【裕】糖質ダイエットも気になる。効果がすぐ出るらしい。
【サミー】ところで、今週ご紹介する曲は?
【裕】今週から1966年発売の『リボルバー』に突入します。今週は、A面1曲目の「タックスマン」(Taxman)、2曲目の「エリナー・リグビー」(Eleanor Rigby)をご紹介します。
【サミー】では担当する曲を「ビートルズじゃんけん」で決めましょう!グーはジョン、チョキはポール、パーはジョージ、あいこはリンゴだよ。「最初はジョン」で始めるよ…。
オープニングテーマは杉田裕の「ビートルズなんて誰も知らない」
杉田裕の今週の紹介曲は「タックスマン」(Taxman)
【裕】ジョージの作曲能力が進化していますよね。この曲を初めて聴いたのは中学生の頃だったと思いますが、衝撃的な印象が残っています。良い曲というよりも、カッコいい曲と言いたいですね。
【サミー】そうですね、まさにカッコいい曲です。
【裕】詞の内容も単純な恋愛ソングではなく、社会的なことを歌っています。この時期はすでにビートルズは大金持ちだったので、イギリスの税率の高さを皮肉っています。
【サミー】当時のイギリスの累進課税はすごかったようですね。
【裕】日本ではインボイス制度が始まって、面倒になりました。
【サミー】庶民は一円まできちんとやらせているくせに、政治家は何なんでしょうかね(プンプン)。
【裕】サウンドの方に話を戻しますと、シタールを意識している。そして、そのイメージの間奏をポールが弾いている。この頃からポールは出たがりだったんだな(笑)。
【サミー】確かにねー(笑)。
【裕】「ナウ・アンド・ゼン」でもスライドを弾いていたり。でも、ポールは上手ですよね。
【サミー】そうなんですよ。おそらく楽器の演奏は、一番上手かったのでしょう。
【裕】この頃から、人間関係がギクシャクし始めたのかな?
【サミー】ポールはこの前年あたりから、リードギターを弾き始めています。一方で、ジョージは作曲家として成長している。
【裕】バンド内のバランスはそれで良かったのだろうか。
【サミー】弟分の成長は嬉しい反面、目障りな感じもあるのかもしれない。
【裕】ポールの性分としては、押さえつけたくなるのかもね(笑)。
サミー小川の今週の紹介曲は「エリナー・リグビー」(Eleanor Rigby)
【サミー】『ラバー・ソウル』のリリース後、65年の年末に、ビートルズは3本目の映画となる予定だった『A Talent For Loving』の撮影をキャンセルしました。このことが『リボルバー』の制作に大きな影響を与えたのでしょう。
【裕】そうなんですね。
【サミー】数ヶ月の休暇が生まれたことが大きかった。ジョン・レノンは、バンドがスタジオに入る数週間前に「次のLPは今までとはかなり違ったものになるはず」と語っています。
【裕】なるほど。
【サミー】また、『リボルバー』から、チーフエンジニアにジェフ・エメリックが昇格しています。
【裕】影響が大きそうですよね。
【サミー】それと、ケン・タウンゼントがADTを発明した。若いエンジニアたちがやる気を持って新しいものにチャレンジしている。
【裕】確かに、挑戦している感じがありますよね。
【サミー】この「エリナー・リグビー」は、アルバムのレコーディング順としては遅い方でした。一曲目の「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」から始まって、クセの強い曲がずっと続いて、10曲目になって、やっとこの曲に取りかかっています。その後、「フォー・ノー・ワン」や「イエロー・サブマリン」といった耳障りの良い曲が登場する。
【裕】マニアックな曲のレコーディングが続いたんですね。
【サミー】プロデューサーの視点に立てば、アルバムの売れ行きを心配するでしょう。そこにポールがこういった曲を持ってきてくれて、ホッとしたかもしれませんね。
【裕】2022年ミックスの弦の感じは素晴らしいですよね。
【サミー】ストリングスとボーカルのズレを指摘する方もいらっしゃいます。ややストリングスの方が早いと。
【裕】タイミングっていうこと?今度そういう観点で聴いてみよう。
【サミー】皆さんの耳にはどうのように聴こえますか?
「ビートルズしりとり」のコーナー
【サミー】意外に好評な「ビートルズしりとり」のコーナーです。
【裕】ビートルズで遊ぼう!
【サミー】日本語タイトルでしりとりをします。
【裕】今週は「け」から始まる曲で行ってみましょう。
※先攻後攻はビートルズじゃんけんで決めました。
【サミー】「ゲット・バック」。
【裕】では、「グッド・モーニング・グッド・モーニング」。
【サミー】また「ぐ」ですね。では「グッド・ナイト」。
【裕】「ドント・バザー・ミー」。
【サミー】「みんないい娘」。
【裕】「ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」。
【サミー】「ブルー・ジェイ・ウェイ」。
【裕】「イン・マイ・ライフ」です。
【サミー】また「ふ」ですか。「フライング」。
【裕】「クライ・ベイビー・クライ」。
【サミー】「イエスタデイ」。
【裕】「イット・ウォント・ビー・ロング」。
【サミー】あー、これしか思い浮かばない…「グッド・デイ・サンシャイン」(ドボン!)。
「ビートルズ・カバーズ」のコーナー
【裕】ビートルズ曲のユニークなカバーをご紹介する「ビートルズ・カバーズ」のコーナーです。
【サミー】先ほどご紹介しました「タックスマン」(Taxman)と「エリナー・リグビー」(Eleanor Rigby)のカバーを聴いていただきたいと思います。
【裕】なるほど。
【サミー】「Taxman」はスティーヴィー・レイ・ヴォーンによるカバーです。彼は名ギタリストですね。デヴィッド・ボウイのアルバム「レッツ・ダンス」の演奏でも知られています。1990年にヘリコプターの事故で亡くなっています。
【裕】カッコいいカバーです。
【サミー】「Eleanor Rigby」はセネガル人の歌手Tétéによるカバーです。彼はパリで活躍しています。
【裕】雰囲気ありますね。
エンディングテーマは杉田裕の「絶望してる暇はない」
杉田裕の「Here Comes The Sun」好評放送中!